夏日の狂想曲(サマーデイズラプソディ)-4
ミユキは一瞬身構え、周囲を見渡した。
指揮者を現場から少し遠ざけ、安全を確保した場所に停車している。
故に場所的に遮蔽物らしいものは何もない。
だからこそ相手にとっては丸見えなのも当然なのだ。
音声のみでこちらの通信に割り込んだと気付いたミユキは相手がこちらの状況を把握していると考えてそれを含めた問いを行う。
ミユキ:「そちらは何者?おそらくだけども私達のことを把握してはいると思うんだけども。わざわざ通信をしてきたのだから名乗れない訳じゃないわよね」
ロングスカウター:『こちらはロングスカウター。【ブリューナク】所属の早期警戒機担当官だ。時間が無いの手短に要求を伝える』
ミユキ:「【ブリューナク】?」
疑問を浮かべるミユキだが状況を踏まえてか余計なことは刺し込まない為にロングスカウターへ声を掛ける。
ミユキ:「お願いします」
ロングスカウター:『そちらとしてもあの巨大なレイヴン【ギガースレイヴン】への対処を考慮しているだろう。こちらにはそれが出来る装備を持っている機体がある』
ミユキ:「あの白いALですね」
ロングスカウター:『そうだ。細かい仔細や詳細は語れないが我々としてもあの巨体を放置は出来ない。危険を承知でお願いしたい。可能か?』
ロングスカウターからの問いにしばらくミユキは黙った。
正直な所を言えば公的機関である警察が公になっていない組織の協力を行うのは非正規・非公式問わずに問題になるだろう。
とはいえ、この状況下でそんなことを議論しても意味はないはず。
ならば、多少の処分は覚悟の上でやることをやるべきはずである。
ナツミ:『ミユキ、やろう!』
ミユキ:「ナツミ・・・」
ナツミ:『アタシは別にいいよ。ただ処分されたくないからって警察官になった訳じゃない。今やるべきことが出来ないのだけが一番ダメなのよ!』
ミユキ:「――――そうね」
相棒からの言葉にミユキはクスっと笑みを浮かべる。
そして表情を真剣な物へと顏を変えてロングスカウターへと言葉を掛けた。
ミユキ:「私たちは何をすれば良いんですか?」




