闇夜に輝く銀の腕-13
【ガンクロウ】の腕に延長される様に追加装着された巨大な銀色の前腕となった機械仕掛けの鳥。
神話の装備の元ネタ通りの形へと至った【アガートラーム】はその銀色の輝きを闇夜にサンサンと照らし輝かせる。
巨大な5本指を天に掲げる様に広げ、その存在をアピールする様な姿勢を行う【ガンクロウ】の動きとさせるマキナ。
その行為は注目を【ガンクロウ】へとさせてミカサへ向かう可能性のあるだろう連中の目をこちらへ向けさせる為だ。
マキナ:「【クロウ】、調子は?」
クロウ:『機体の調子は問題ありません。しかし、実働テスト無しでの稼働によるものなのでどれぐらい持つかはワタシにも予想できません』
マキナ:「おおよそでいい。時間はどれぐらい?」
クロウ:『――――緊急試算の結果、連続稼働を現状維持した場合、約560秒ほどで機能不全が生じる可能性が出ます』
――――およそ6分弱。
ミカサのセーイへの言葉を聞かせる場合を考えれば十分だろう。
そう考えたマキナは迷いなく【クロウ】にこう告げた。
マキナ:「【クロウ】、【アガートラーム】起動。勝負を掛けます!」
クロウ:『了解しました。セーフティデバイスへアクセス。【アガートラーム】起動準備に入ります』
【ガンクロウ】の右腕に装備された【アガートラーム】に動きが見られる。
銀色の巨腕を包み込み様に輝きが発生していく。
元々は【ガンクロウ】の装備として開発されてい訳ではない【アガートラーム】だがミカサを狙う勢力の未知数な部分を考慮し、綾波ケイがいざという時の打開策の一環として製作を行った。
後付けに近いプログラムのインストールなどもその為であり、本来想定していないのその為だ。
そんな不具合もあり得るテスト不十分な代物を使うことへのリスクはテストパイロットもしているマキナからしたら本来避けるべき行為だが今はそれはどうでもいい。
ミカサへの期待を応える為に無理を承知で起動を決意したのだ。
そしてそんなマキナへの無茶と無理に答える“相棒”の為にも勝負に出たのである。
そこへナイフを構えた黒い【サイクロプス】がイカルガくんらの攻撃を物ともせずに向かってきた。
マキナ:「【クロウ】!!」
クロウ:『エネルギーを先端へ集束。いけます』
直後、黒い【サイクロプス】の右脚が溶断され、機体はそのまま倒れ伏すのであった。




