闇夜に輝く銀の腕-12
【ガンクロウ】の瞳に光が灯る。
先程までの灯が付いていただけのアイカメラではなく、まるで“目覚めた様に”【ガンクロウ】の目の部分に光が宿ったと云える表現が正しいかもしれない。
根幹を司るAI【クロウ】の再起動が完了したことにより、本来の性能を取り戻せたとも云える。
クロウ:『――――システム・インストール及びアップデート完了。再起動、終了しました。お待たせしました少尉。』
いつも通りの調子で淡々と報告を行うAIとしての側面を出す【クロウ】にマキナは呆れも混じった笑みを浮かべる。
マキナ:「流石にアップデートしてもいつもの調子らしくて安心したわ」
クロウ:『幾ら何でもこの短期間でワタシの人格アルゴリズムが改変されるのは些か問題ではありませんか?』
マキナ:「――――そういう指摘も相変わらずね、よかったわ」
クロウ:『少尉殿に安心されてよろしかったと思います』
相変わらずの他愛ない会話を行い、お互いの安心っぷりを確認する。
時間的に1分しか経ってはいないがとても長く時間が掛かった様な感覚はあった。
しかし、これからは違う。
マキナ:「――――準備はいいね【クロウ】?」
クロウ:『ラジャー。システム起動、【アガートラーム】を“召喚”します』
そう言うと同時に【クロウ】は【ストームブレイカー】へと信号を送信する。
【ストームブレイカー】の後部ボックスが展開し、そこから飛び出すものがあった。
それは銀色の鳥を彷彿させる様な形状をした小型の飛行機械ドローンがその姿を見せる。
タンゴ:「なんだありゃあ!?」
ミカサ:「あれが――――【アガートラーム】?」
それぞれの視点で驚きの声を上げるタンゴとミカサ。
クロウ:『ビーコンを発信。ドッキングコースへと誘導します』
マキナ:「了解。【アガートラーム】モードBへシフト」
クロウ:『モードBシフト開始します』
速やかに的確に適切な対応を行い、【ガンクロウ】は銀色の鳥へと近づくべく移動し、銀色の鳥【アガートラーム】もまた【ガンクロウ】の方へと移動を開始する。
それを見たタンゴは意図を理解し、それを妨害しようと動くがイカルガくん達の牽制攻撃に後れを取ってしまう。
そうこうしている内に変形した【アガートラーム】が【ガンクロウ】の右腕部へと装着ドッキングを完了するのであった。
クロウ:『システムオールグリーン。多目的特殊兵装【アガートラーム】装着祖完了しました』




