闇夜に輝く銀の腕-3
コクピット内で舌打ちするタンゴ。
時間を掛け過ぎたことも去ることながら【ヘカトンケイル】含めたレイヴンが暴れ過ぎたのも大きい。
特に【ヘカトンケイル】の乱入は【ヴェノム】の方としても想定外過ぎたのは確かである。
タンゴ:「――――ったく、どこの誰が・・・ってのは大概想像付いているだろうなイヴ様は・・・だとしても碌なことしねぇなぁ!!」
ヴェノム構成員E:「どうしますか?」
タンゴ:「どうするもこうするもねぇだろうが!!こうなったらもう警察もやるしかねぇ!!」
ヴェノム構成員F:「待ってください!流石にそれは後処理含めても面倒なことに・・・」
タンゴ:「うるせぇ!もう七面倒なことになってるのは事実だろうが!!!」
専用回線を通じてタンゴを止めようとする部下たちを怒鳴り散らす。
タンゴの言い分も確かである。
こうなってしまった以上、隠ぺいを行うのは困難を極めるのは確実。
であれば、目撃者を可能な限り減らす方向へとシフトするのは隠ぺい工作を是としている【ヴェノム】のすべきこと。
問題はそれが容易ではない、という所だ。
目下最大の問題は兎にも角にも【ヘカトンケイル】の存在である。
【ヘカトンケイル】の装甲強度は【アームズレイヴン】のそれによりも高く、生半可な攻撃は内部機構へのダメージはおろか外装面においても傷を負わせるのは不可能である。
用いる武装も対【アームズレイヴン】用の強力な兵器が必要となるレベルだが現状でそれを用意するには時間が掛かる。
とすれば出来ることと云えば・・・
タンゴ:「機体の自爆、くらいかぁ?」
タンゴたち【ヴェノム】の搭乗する機体には機密保持と解析不能を伴う為の修復不可能なほどの損壊を行う為の自爆システムが搭載されている。
物理的な破壊も兼ねており、状況においては兵器としての攻撃手段としても最終的な切り札ともなり得る。
とはいえ、使うことのリスクもしっかりと存在しており、遠隔操作からの自爆は行えるは搭乗者たるオペレーターへの回収などを考慮せずに行うことは無謀にも程があるからだ。
故に自爆行為は基本は最終手段であることをイヴリースやガンダルフらからとにかく厳しく言い付けられている。
タンゴ:「正直、始末書書くのもクソ面倒くせぇだしなぁ~・・・」
そんな愚痴をこぼしながらふとタンゴは【ガンクロウ】の方へと視線が移った。
【ガンクロウ】自体、警察からの警告を受けて静止している状態だが何か違和感を感じる。
タンゴ:「アイツ――――なんか仕掛ける気がする。そんな感じがするぞ」
ヴェノム構成員E:「え、そうなんですか?」
ヴェノム構成員F:「タンゴさんって〇ュータイプ?」
ヴェノム構成員D:「単純に野生の勘じゃ・・・」
タンゴ:「聞こえてるぞテメェら!!」
部下を怒鳴っている所へ【ヘカトンケイル】が警察の【ワークスレイヴン】へ向けてコンテナを投げ飛ばす瞬間をタンゴは目撃していた。




