生徒会の拒絶
「失礼します。今日から2年B組の転入生としてこの学園に通うことになった三条武龍です。よろしくお願いします」
と真面目に挨拶をする。その視線の先には生徒会長と思われる背の高い黒髪の美しい女性と優雅にミルクティーを飲んでいる銀髪の少女がいた。恐らく副会長だろう。
彼女らは俺を固まった様子で数秒見たのち、まずは黒髪の生徒会長が口を開いた。
「……もしや貴様が、まさかこの学園に転入する三条武龍だというのか……?」
覚悟はしていたが、どうやら歓迎されていないらしい。
生徒会長が鋭い眼光で俺を睨む。
「かしこまっても無駄だぞ。君の噂はここにもしっかり届いている。どうやら君は暴走でしか物事を解決することができない怪物らしいな…。君のような存在はこの学園には不要だ、帰れ」
続いて銀髪の副会長らしき人物が怪訝そうな顔で言った。
「あらあら、この学園に醜い化け物が現れましたのね。貴方のような下等生物はこの学園に不要ですの…。用が済んだらさっさと帰って下さいまし…」
「……なんとでもいえ。俺は、そう言う扱いには慣れてるからな…」
俺は二人にそう言い残し生徒会室を後にした。
もう一段階段を登り、3階へ。右に曲がると俺が所属することになる2年B組があった。そこにはこのクラスの担任教師と思われる人物が待ち構えていたのだった。
しかしその雰囲気は教師というよりスーツを着た学生に近い若い新米教師だった。彼女は俺に恐怖を感じているのか、変にナヨナヨしていた。緊張してるのは俺の方なんだがな。
「あ、貴方が、三条…武龍君かな……?」
「はい、そうです」
「えっ…?意外と…いや、今のことは気にしないで…!三条君のことは山根学園長から話を聞いています。私は今年度からこの学園に赴任することになった越谷春日と言います。よろしくお願いします…!」
「こちらこそ、よろしくお願いします」
「確か、三条君って姿を消せるんだよね…?」
「そうですが、幽霊みたいに実体が消えるわけではなく、実体がまるで見えない壁のように残るんです」
「へぇ〜そうなんだねぇ。私も透明化して三条君のクラスの様子をみたいなぁなんちゃって…」
「……そんなに俺のことが気になるんですか?」
越谷先生が表情を暗くした。
「三条君……前の学校では一時期不登校だったって聞いてるから…私、三条君がこの学園で普通の学生として皆んなに受け入れてくれるか心配で堪らなくて……」
先生の目に涙が浮かび上がる…。俺は泣きそうになる先生に言い放った。
「2週間前、亡くなったお袋が遺言として俺に託してくれたんです。「貴方の持つ優しさはきっと誰かに届く」と……。なので、俺はその言葉をスローガンにして学園生活を送っていこうと考えています」
「……三条君のお母さんの言葉が現実になるように困ったことがあればいつでも私達教員に頼っていいからね。約束だよ」
「……はい」
俺と越谷先生はぎこちなく指切りをした。
次回PostCroc 「自己紹介」お楽しみに!




