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レイド戦 ロックタートル

 門をくぐり少し進んだ所で俺達は足が強制的に止まった。どうやらボス戦の導入ムービーがあるらしい。


 ロックタートル レベル30


 地面が揺れひび割れその中から四足歩行の大きな亀が出て来た。甲羅にはトゲトゲした岩がついており迫力のある鋭い爪に鱗が装甲の固さを物語っている。大きな咆哮をすると同時に俺達も動けるようになり戦闘が開始された。


 「タンク部隊行くぞ!挑発!」

 「ー!」


 タンク部隊のリーダーを務めるグリモさんが声を出すと同時に一斉に相手のヘイトを集めるスキルを使いロックタートルの注意を集める攻撃がこちらに向く内のアインもタンク役として発光しながら目立っている。支援を受けたタンク達は相手の攻撃を受けきると攻撃部隊が一気に斬りかかる。


 「さって、行きますよ!」

 「駆けよ!サイガ!」

 「ヒヒー!」

 「グァ!」


 突撃していくアタッカー達に合わせて様々なスキルが飛び交う。遊撃隊である俺達は俺の指示でモンス達を様々な所で活躍させることになりゴウカはアタッカー、アインはタンク、アロス、ルートは支援、魔法チームに向かって貰ていて近くに居るのは頭の上に乗っているスミンだけだ。


 「俺達もそろそろ動くぞ。振り落とされるなよスミン」

 「スー!」


 俺はロックタートルに向かって走っていく。レイド戦の流れはタンクで防ぎ、アタッカーで攻め、魔法で支援と回復、魔法の攻撃で追撃という流れで回すとの事で俺はその中で臨機応変に対応してほしいと言われた。いや、それは一番重要な役なのではと思いながらもこなすことになった。ゴウカ達には皆に合わせるようにと言ってあるので飛び出したりはしないと思いたい。


 「新しい魔法行くぞ!トルネードスピア!」


 高速回転している風の槍を思いっ切りロックタートルに当てながら前のアタッカーと共に攻撃しまくり魔法の攻撃も飛んでくる。そんな戦闘を続けて相手のライフか5割に迎えた時に


 「ブォオオオオーーーーー!」


 大きな咆哮と共に今までの体当たりや爪の攻撃とは違う攻撃が来る。新しい行動パターンに移ったのだ。


 「ロックバレット来るぞ!後方警戒!!」


 5割を超えるとロックタートルは背中のトゲトゲを発射する技ロックバレットという範囲攻撃をして来る。これをするときは大きな咆哮をするのが特徴なので後方は聞こえたらすぐに範囲外まで対地することになっている。タンクやアタッカーは範囲外まで逃げきれないから守るか回避しかないけどね!


 「蒼白さんは俺の後ろに!守ります!」

 「いや大丈夫、この程度なら避けられるから、グリモさんは防御力が低い人をお願いします」

 「え、ええ?」


 ロックバレットは発射され地面に当たると円形状に爆発しその中のプレイヤーにダメージを与える攻撃だ。なので範囲攻撃ではあるけど避けれないわけではない。


 「アクセル」


 風魔法のバフ魔法で速さを伸ばし円内から離脱し回避すしそのまま、ロックタートルの前まで行く。


 「新たな魔法その二だ!スカイウォーク!そしてウインドカッター」


 レベルが上がって使えるようになっ新しい技スカイウォークは空を一定時間かけることが出来る魔法でありそのまま甲羅の上からウインドカッターを食らわせる。そんな攻撃に合わせてスミンの植物魔法での足元からの攻撃をくらういダメージは加速する!


 「流石だなスミン」

 「スー!」


 こっから行動が変わっていくが既に攻略されている相手の情報でもあり皆さん迷いなく動いている。ダンさんとアーサーさんの伝令も上手くハマっており五割の体力は見る見るうちに無くなっていく。攻略方法が分かっている相手というのはこんなに戦いやすいものなんだな。と思いながらアタッカーに合わせて攻撃していく。


 攻撃と回避を繰り返しながら五割の体力は三割まで削れて更なる行動を起こす。


 「ガァ、ブォーーーーーー!!」


 地団駄を踏みながら怒るロックタートルは自分の四肢と頭を甲羅の中に入りコマのように回転し始める。


 「あれがスピンアタックか」


 三割に達すると新たな行動を起こしスピンアタックをしてくる。一定時間、高速回転をして攻撃をして来る。狙う相手はランダムっぽいとの事でありあの状態では前が見えていないらしい。そんなランダムに選ばれたのは


 「俺ですかい」

 「スー!!」


 俺に向かって来る回転コマをみてスミンは頭をペチペチ叩きながら「早く逃げて!」と言ってくるが俺は後ろに下がりながら魔法攻撃を当てる。この状態でもダメージが入ることは知っているので下がりながら攻撃を繰り出していく。風魔法の特徴であるリキャストタイムの短さを活かしウインドカッターとトルネードスピアを食らわせていく。攻撃を食らっても怯むことなく迫ってい来るロックタートルに俺は最後のとっておきを使う。


 「とっておき第三!魔法陣ストック解放!アクセル!」


 魔法陣を使っていくことでレベルがあがり魔法陣Ⅱになった。その結果、ストックという新しい魔法を覚えた。これは魔法を最大三つまで24時間ストックすることが出来て街中でなければ即時発動が出来る優れものだ。まあ、戦闘中だと足止めて魔法陣発動して魔法使って貯めるという流れを組まないといけないので戦闘中はあんまり使わないけどね。


 攻撃を繰り返すことで相手の回転力も無くなっていきついには俺の攻撃と魔法使いの攻撃にアロス、ルートの攻撃でロックタートルは大きくはじかれて裏返ってた。


 「ガ、ガガ・・・ガ!?」


 裏返ってしまった。攻略情報では回転中のロックタートルを攻撃し続けると転倒して一時的に無防備にすることが出来ると攻略情報に書いてあった。


 「総攻撃!」


 ダンさんの号令と共に全員が攻撃を開始する。


 「ゴウカ!お前も全力で叩きこめ!」

 「グァ!」


 全員の一斉攻撃に転倒中のロックタートルはなすすべがなく。そのままHPがなくなりポリゴンとなって消えて行った。死傷者ゼロ!完全勝利をした俺達にアナウンスが聞こえる。


 『洞窟のレイドボスが倒されました。第五エリアを開放します。初討伐した皆様にボーナスポイント1ポイント獲得します』


 そんなアナウンスと共に向こう側にあった岩の壁が崩れる演出が入り新しい道が生まれた。その演出を見た初見の俺達は雄たけびを上げた。


 「「「「おおお!」」」」


 たとえ勝てるための準備を万全にしていたとしても達成感というのは攻略が終わった後にようやく来るものであるため俺達は大いに喜んだ。

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