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考察ギルド 旅人の行進

 考察ギルドのダンと呼ばれるプレイヤーは探偵もので出てくる片方だけの丸眼鏡、確かモノクルを付けている。整った黒髪に顏に入れ積みが入った禁人という種族のプレイヤーだった。

 13いる種族の一つでありかつて禁忌と呼ばれる知識を手に入れた種族であり神と呼ばれる存在に罰として体に入れ積みを入れられた種族だ。たしかその設定のせいで魔法スキルが使えないようになっている代わりに身体能力と魔法関係ではないスキルを覚えやすいというメリットとデメリットがある。俺の竜人のような色物枠だ。


 「考察ギルトですか」

 「ええ、20年という長い歳月で積み上げられた設定にはまだ解明されていない部分も多く存在してます。我々はその謎を解明するために集まった同士なんですよ」


 もともとMFが好きだった彼らは更に深い部分を知りたいと集まり作られたギルドであり主に街での情報収集とフィールドワークに力を入れているギルドだと言う。


 「ソラウミ君には感謝しているんです!精霊門を発見してくれたおかげて我々は新たな歩みを踏み出せたのですから!精霊というこの世界において重要な立ち位置にいるモンスター!それを阻害する邪教と言われる存在!考察班である我々はまさに水を得た魚の如くはしゃいでしまいましたよ!」


 凄い勢いでまくし立ててくるダンさんを見ながら周りのギルドの人達も首を縦に振って頷いている。俺はその熱ようにただただ圧倒されていた。


 「でも、ギルドって言うぐらいに大きいなら戦える人も多いんじゃあないんですか?」

 「あー、私達はフィールドワークとNPCとの会話、書物に重きを置いてまして戦える人が少ないんですよ」


 なるほど、フィールドワークっていうのもモンスターと戦闘をすると言うより未知の場所を探す方向に向いているのだろう。ダンさんのジョブもシーフだしな。


 紹介を兼ねた話し合いでレイド戦についての振り分けも話してくれた。今回はダンさん達のメンバーで攻略を行う際に25名入れる予定だったのだが俺が入る為19名に変更しダンさん達で4グループ、俺で1グループ使っての30人で挑むということになった。話し合いの結果で抜けた分はもう一回レイド戦をやると言う事で手を打つことになった。ちなみに各レイドボスに行く際の転移する際の費用や回復薬諸々はギルドがもつとの事だ。


 アタッカーチームのダンさんアーサーさん率いる5名と1体

 タンクチームのグリモさん率いる6名

 支援、魔法チームのレメさんとセラさん率いる6名

 回復チームのエルさん率いる6名

 最後に遊撃チームの俺達1名と5体


 この構成で戦うことになった。ちなみにフレンド交換は今回の協力者全員に配った。軽い談笑をしながら俺のモンス達についても聞きたいと言うプレイヤーと話し合った。


 「やった!蒼白さんとフレンド交換したぞ!」

 「私、今日のレイド戦参加して良かった!」

 「ゴウカちゃんともお友達!」

 「スミンちゃん!こっち見て~!」


 各々色んな反応を示している中でリーダーのダンさんが号令する。


 「それでは!これから我々はレイドボス攻略を開始する!更なる先を観る為に絶対倒しますよ!」

 「「「おおお!!!」」」

 「グァーーー!!」

 「スーーーーー!」

 「ーーーーーー!」


 気合が入った声につられてうちのモンス達も咆哮したりポーズを取ったり光り輝いたりしている。進軍が始まった。


 第四エリアを進んでいく俺達、洞窟方面は山道になっており上に向かって歩く登り路になっている。多少モンスターも出てくるが難なくたおしていき程なくして第五エリアの入り口とも呼ばれる大きな扉が見えた。堅牢な山に大きな門、この先にレイドボスがいるとの事だ。それを倒すことが出来ればその先にある街に入ることが出来ると攻略情報には書いてあった。


 ついた先にはあった扉にはレイドボス戦中と表示されていて中でまだ戦っている最中なのが分かる。何人かの人が扉の前で待っていて周りにはそのパーティーが様々なことで時間をつぶし合っている。俺達はそんな中で自分達の番を待っていた・・・いたのだが


 「・・・何か騒がしくなってきたな」

 「そうだね」


 前の方というより並んでいた人なのかな前の人とその後ろの人で何か言い争っている。俺達の番はあとその二人の後なので三番目まで来ていたのになにがあったんだ?アーサーさんがちょっと見てくるよといったので俺も同行することにした。同行してどうなる事でもないが状況は把握したかったのでついて行くことにした。ゴウカ達は皆さんと遊んでもらっている。フレンド交換を行ったことで触れ合えるようになったからか皆様まんざらでもない様子だ。


 前の方にアーサーさんと言ってみるとダンさんも困った顔で喧嘩をしている二人のプレイヤーを見ていた。


 「ダンさん、何があったんだい?結構大きな声だったけど」

 「ああ、アーサーさん、ソラウミ君も実は・・・」


 話によると二番目のプレイヤーが強制ログアウト時間が来てしまったらしく最初は来ていたパーティー内で話し合っていたのだが一旦並んでしまったし何より集まってくれた人たちに申し訳ないしで焦ったのか戦闘のプレイヤーに順番を譲ってくれと交渉をし始めたとの事だ。


 ・・・そんなの通らないと思うんだけど、と自分でも思う自己中心的考えに唖然としていた。勿論相手側がそんな交渉?にもなっていない物言いに応じるわけもないので諦めればいいのに変に粘るもんで口論に怒気が入った言い争いになっちったとの事だ。


 「・・・まあ、そろそろ収まると思いますけど」


 ダンさんの言葉と共に言い争っていた二人の内片方のプレイヤーがいきなり動きが止まって目の前から消えた。何が起こったんだろうと思っていたら消えた側のパーティーの人が


 「ああ、強制ログアウトしちゃたか」


 熱くなってしまっていたそのプレイヤーを止めようとしていた側がそう言った。まあ、こんだけ早くログアウトしちゃうならレイドボス戦のどっかで消えていた可能性もあるしな。

 その後、消えた側のパーティーメンバーはフレンドでもあったらしくチームを組んでくれた側と迷惑をかけた側さらには後ろにいた俺達にまで謝ってくれた。


 「・・・来たのはいいけど来なくてよかったパターンですね」

 「そうだね。何もなかったんだから良かったさ」


 アーサーさんとそんな話をしながら50分ぐらい待っていたら俺達の番がついに来た。

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