魔王との出会い
遂に魔王様登場です。
追記 マジすいません! めちゃめちゃ読みづらいところがあったので編集しました……
「此処が魔王リリィ・サタン様の城だ」
ーーー此処が魔王城……
門を抜けたそこは、イメージしていた魔王城とは全く異なる城があった。
ーーー意外と普通だな……
否、普通の城などではない。
俺がイメージしていた魔王城はRPGに出てくる様な城だ
しかしそこにある城は、俺がいた人間界の城とは大して変わらない立派な城であった。
又、城の外にある街も賑やかで寧ろ、人間界よりも栄えおり、街の人々の様子も皆一様に楽しそうであった。
そんな様子を見て俺は、やっぱり人間界と大して変わらないと思っていた。
……人々の頭に、色形様々な角がなかったのなら。
ーーーやっぱり来たんだな……魔界に
「さっさと来い」
そう言われ俺は街に入っていくーー
ーーと思ったら、
「あのー、街へは行かないんですか?」
「何を言っている、お前は角がないんだぞ。それが見られたら皆混乱してしまうだろう」
「あ、はいそうですよね~」
ーーー正直ちょっと見てみたかったんだけどな……
男について行くと、そこは人気のない所だった。
「裏道だ。着いてこい」
――こうして裏道を歩くこと二十分――
「着いたぞ」
ーーー近くで見ると思ったよりデカイな
城へ着いた。
「あっアルバート殿、もう戻ってこられたのですか? それにこの男は? って、角がない!?」
やはり俺の姿を見て驚いていた。
「あぁ、少し魔王様にお伝えしたいことがあってな。入っても良いか?」
「畏まりました。おい、門を開けろ」
男は、城の門番と話をつけて魔王城に入っていった。
「何をしている、着いてこい」
そう言われ俺も魔王城に入った。
ーーーやっぱりアルバート?……だったか?アイツ、結構すごいやつだったんだな
城に入る前も、街の門の門番に話をつけていたが、門番がかなりビビっていて俺に全く気がついていなかった。
そう思いながら歩いていると俺は大きな扉の前に着いた。
「此処が魔王様がいる王室だ」
ーーー遂に魔王と会うのか……
「魔王様、アルバートです。只今戻りました」
アルバートがそう言い、扉を開いた。
そこに居たのは小さな少女だった
長く美しい黒髪に、ほかの魔人とは異なり、小さな二本の角がひょっこり。
そして何よりも、どんな宝石よりも目を奪われる蒼い目だ。それとその小さな身体………まるで人形の様な可愛らしくも美しい少女がそこに居た。
「魔王様、お伝えしたいことがあります」
「うむ、その男についてだな」
ーーーイヤイヤイヤ! なんの冗談だよ!
「まさかとは思いますが、もしかしてそのちっこいのが魔王様なんですか?」
「なっ、貴様!魔王様の御前だぞ! 無礼にも程があるぞ!」
「ち、ちっこい……そうか……ちっこいのか、我は……」
がっつりと肩を落とす少女。
「ま、魔王様! 別に魔王様は小さくありませんよ! この男の目が節穴と言うだけです! こんな男がクズでゴミなだけです!」
どうやら、本当に魔王様らしい。
ーーー酷い言われようだな……流石に言い過ぎたか?
「良い……良いのじゃ……この年になってもう伸びないということはもう我の身長は……もう……うっ、うぅぅぅ」
ーーーな、泣いた! 魔王が泣くの!?
「魔王!? お、おい貴様! お前が泣かせたのだろう! どうにか責任を取れ!」
初めてアルバートがおどおどする。
ーーーって、俺がやるのかよ
普通は連行されたやつにやらせないだろ。と思ったが、責任は自分にあるので仕方がない。
「うぁぁぁあん!!」
そう思っている中で、さらにぐずり始める魔王。
「わ、分かりました! え〜ゴホン、魔王様」
「うぁぁぁぁあん!」
自分の泣き声で俺の声が聞こえていない。
「魔王様!」
「うくっ、うっ?」
少し大きくして魔王をよぶと、聞こえたのか、魔王がいくらか静かになった。
「魔王様、よくお聞き下さい。」
「うっ、何じゃ、われをまた、うくっ、愚弄する気か? うっ、怖いのじゃぁ……」
ーーーいや、幼女に傷口に塩を塗る様な真似をできるほど俺は鬼畜じゃないから……
「魔王様、決して女の魅力は身長で決まるものではありません! 寧ろ小さければ小さい程好みだという男もいます! しかも魔王様はまだまだ成長期です。気を落とさないでください! それと、先程は失言でした。申し訳ありません」
俺がそう説得をすると魔王様は
「そ、そうか? 我にもまだ見込みがあるというのか?」
「はい!」
「本当か?」
「えぇ!」
「本当に本当か!?」
「勿論!」
「そっかぁぁあ! 良かったぁ〜!」
パァァァァ! と満面の笑みを浮かべた魔王様。
ーーー可愛いな……
いや、俺はそっちじゃないですよ!決して幼女に欲情なんてしませんよ!?
「では自己紹介をしよう!」
と言い、上機嫌になった魔王様はいきなり自己紹介を始めた。
「我はこの国を支配している魔王、リリィ・サタンなのじゃ。リリィと呼ぶがいい。お前はもしかして人間か?」
「はい、俺は人間界から迷い込んでしまった津田朱音と言います。朱音とお呼びください」
「アカネか、いい名じゃな。しかし、鏡で見て以来百五十年ぶりじゃのう。人間を見るのは」
ーーーん?
「失礼ですが、リリィ様は一体お幾つですか?」
「今年で三百六十歳になるのじゃ!(フンスッ)」
ーーー三百六十歳ェ……まだまだ成長期だとか調子乗って言っちゃったよ……もし成長しなかったら魔王様どうなるんだろ……
そこで俺は考えるのをやめた。
読んでいただきありがとうございます!
一話から五話まで結構編集しました。
改めて読者様側から読んでみると、かなり読みづらかったです……すいません。
少しでも読みやすくなっていると良いのですが……
次回は23日更新です