闇のグルメ(6)
闇に暗躍し、ターゲットの命を奪い取る裏稼業・殺し屋。
これは、その中でも最強と謳われた1人の殺し屋と仲間達の新たな物語。
いつものように、死体とのキスに満足した朱雀がとろけた顔をしていると、食人族狩りを終えた青龍が合流した。
「あ。もう終わったんだ」
「遅かったな、青龍。一番の大物はもろたで」
「太陽神教の時とは逆になっちゃったね。さて、ここにもう標的がいないとなると、あとは猫宮さん達を……」
青龍がそう言いかけると、別方向から両手を鎖で縛られた柚が走ってきた。
「あ。雲雀さーん……ふにゃ!」
いつも通り目の前で躓いてコケたが。
「柚! あんたどうやって」
話を聞かれた柚は、柚を調理する食人族達が移動させやすいように、拘束を緩ませていたおかげで脱走できたと語った。
「そっか。猫宮さん、あとの2人は?」
「あぁ。宙君達なら……」
柚がそう言って間もなく、ガクガク震える美夜と宙が姿を現した。
「俺らも無事だよ。ったく、ちゃんと足下見て走れよ、ネコ」
「けど、そうすると、今度はどっかに頭をぶつけちゃうし……」
柚の言い訳を聞いて呆れた宙に2人が話を聞くと、宙は真美と美夜と同じ部屋にいたのだが、抵抗したことに逆上した食人族に気絶させられて、気がついたら柚が監禁されていた部屋にいたらしい。
一方の美夜は、宙が連れて行かれたあと、目の前で真美が殺されるのを目撃し、そのトラウマに震えながら、何者かに拘束を解いてもらった宙が来るまでずっと待っていたそうだ。
「……辛い目に遭ったね。けど、もう大丈夫。あの人達はもういないから」
「大丈夫って……初対面の奴に、そんなこと言われたって……」
不信感を抱く美夜にそう言われた青龍は、食人族の仲間じゃないことを証明するために、龍に戻った。
青髪の男が龍だと知り、宙達は驚きつつも敵じゃないとわかり、ホッと胸をなで下ろす。
これで安心して帰れる。柚や龍達はそう思っていたが、美夜の震えが止まることはなかった。
何故なら……
「ね、ねぇ、雲雀……」
「ん? 何や?」
「あんた……何持ってんの!?」
朱雀が先程まで熱いキスを交わしていた顎門の生首を持っていたからである。
そのことにハッと気付いた時にはすでに遅く、そこから3人に、返り血を浴びて血塗れになってることや、ドラコスラッシャーのことを立て続けに質問された龍と朱雀は、追い詰められ言葉を詰まらせた。
かなりマズい展開となりました。
皆さん。生首を拾ったら、ちゃんと交番に届けましょう。
(って違うか)




