村の秘密(3)
闇に暗躍し、ターゲットの命を奪い取る裏稼業・殺し屋。
これは、その中でも最強と謳われた1人の殺し屋と仲間達の新たな物語。
時は西暦1503年。日本は当時、戦国時代で、青森でも戦の最中ということもあり、多くの血が流れていた。
そんな戦火が広がる地に、神楽達テレパス星人15人を乗せた宇宙船が、現在の禁断の祠に不時着した。
神楽達は故郷の星の滅亡から辛くも逃れた、いわゆる難民である。
そのため、帰る場所などとうに無く、出て行こうにも船の燃料となる物は地球には存在していない。この地で生きていくことを余儀なくされたテレパス星人達は、仕方なく定住し、不時着した地点に村を作った。
その後で彼らは、自らの平穏のために村や自分達のことを秘匿にし、様々な村の掟を生み出した。その中には『みだりに外界に出て、地球人を殺してはならない』というものもあった。
ところが、漂着してから10年後。事件が起こった。生まれながらにして強念者だった黄泉が、その掟を破り、己の力に物を言わせて天下を統一しようとしたのだ。
テレパス星人達は多くの犠牲を出したものの、なんとか彼女の封印に成功し、村の者が交代制で封印が解かれないよう監視することにした。
これで災難は過ぎた。そう思われたが、神楽が20歳になった西暦1523年頃に、更なる災いが英理村に降りかかった。地震や飢饉等といった災害や出生率の低下によって、次々と村人が死んでいき、とうとう神楽だけになってしまったのである。
神楽の口から語られたテレパス星人の歴史と過去に、不憫に思った龍は彼女の心中を察した。
だが、同時に、新たな謎が浮上する。
「あれ? ちょっと待ってください。あなただけって……じゃあ、今住んでる村の人達はいったい……?」
「……それが、私の罪と深い関わりがあります。ついてきてください」
神楽はそう言うと、龍を宇宙船の内部へと先導した。
テレパス星はもちろん架空の星です。
これは没設定ですが、テレパス星と同じ星系にはイノセクト星というものがあります。
その星の者は母系優先の遺伝子を持ち、子を宿すと自我を失って巨大な昆虫となり、他の繁殖者を出さないために、町ごと皆殺しにするというとんでもない習性を有しています。
そのためイノセクト星は、天変地異で滅んだテレパス星より先に、その習性によって滅んでいます。




