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無職は転生してフリーターに進化した!  作者: 鋏と電灯
第二章~これからどうする?~
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生計

モンドたち五人はニャルラトテップを倒したあと旅車りょしゃもどり、今後の方針ほうしんを決める話し合いを再開した。


「リオンダリ区に一番近い街は~」


 シュヴがそう言いながら地図をなぞる。


「ザイダニエまちですね」


 スレイがそう言う。


「うわ~、けっこう遠いな~」


 モンドが嫌そうな顔してそう言うと


「ま、二日はかかるだろうが、しょうがないだろ最低でもまちレベルじゃなきゃ道具や装備は満足にそろえられないからな」


 シュヴがそう返す


「じゃあ、決まったところで出発シンコー! 」


 リリトがそう言うと


「そうだな」


 シュヴがそう言って運転席うんてんせきに向かった。


「そういえば前から気になってたんだけど、運転するのに免許めんきょとかいらないの? 」


 モンドが気になってい事を聞くと


「あ? いらねーぞ」


 シュヴがそう答える


「え!? そうなの!? 」


 モンドが少し驚きながら言うと


「ああ、そもそも旅車りょしゃって言うのは未開みかいの地を走るものだからな、だから事故っても自分の責任ということだ、まぁ、人から金とって乗せる商売しょうばいなら免許がひつようだが、個人で使う分にはいらないってことだな」


 シュヴがそう言う


「ふ~ん、そっか、ならいいや」


 モンドはそう言う


 異世界だけあってルールや考え方は俺のもといた世界とは随分ずいぶんと違うもんだな


 モンドはそんなことを考えていると、旅車りょしゃは街へと動き出した。






 

 


 

 しばらくの時間がたち、車を止め、昼ごはんの獲物を探す。


「そういえば、なんであそこには食いもんになるものがなかったんだ? 」


 モンドがそう言うと


魔物ヴィスあらわれる場所にはかなず前兆ぜんちょうがあるんだ、神話級ミートドマレ魔物ヴィスだからな、広範囲で生き物が全滅するぐらいのことがあってもおかしくないとオレは思うぜ」


 シュヴがそう言う


「じゃあ、ここも獲物はいないのかな~? 」


 モンドの言葉に


「それは見てみなければわかんねーな」


 シュヴがそう返した


「じゃあ、チーム分けは前と同じでいいな」


 モンドがそう言うと


「なんの話ししてるの~」


 リリトがあいだに割りんできた。


「リリトはどうする? 」


 モンドが小声でそう言うと


「とりあえず、お前のところだな」


 シュヴがそう返した


「ねぇ~」


 リリトがせかすようにそう言う


「ああ、いや食料の調達ちょうたつついてだ」


 モンドがそう返す


「あたしもやりたーい! 」


 目をかがかせながらリリトは元気よく言う


「おう! 元気があっていいな! 」


 モンドはそうリリトにたいしして言った。


 モンドたちはチームに分かれて食料探しに出かけた








 今日の昼ごはんはいつもどうりのパンと野菜スープに一品いっぴん、焼き魚が増えた 

 

 さいわいにもニャルラトテップの影響はだいぶん薄くなり、食べられそうな獲物はいた


 しかし


 モンド、イブ、リリトのチームの収穫しゅうかくはゼロだ。


 なぜなら、小動物程度はいたが、獲物を見つけるたびにリリトが大声を出すためみんな逃げられてしまったのだ。


「うひょ~、うまそうだな~」


 モンドは久々(ひさびさ)のタンパク源に見ただけで、口の中がヨダレでいっぱいになりそうになる


 小魚ばかりだが量は多い。


「いっただっきま~す! 」


 モンドが焼き魚を口に入れるとまず塩と魚のうまみがとろけ合った簡素かんそだが深い味がモンドの舌を刺激する。


 そして、外はカリッカリ、中はフワッフワの食感がモンドの口と舌と脳をたのしませる。


「いや~、うまいな~」


 モンドがそう言うと


「喜んでくれて、うれしいです」


 スレイがれた感じの笑顔でそう言い


「たくさんあるからたっぷり食えよ」


 シュヴがそう言った。


 みな、思い思いに食事を楽しんだ。






 

 食事を終えスレイは後かたづけのため台所だいどころへ、イブは鍛錬たんれんのため外へ、リリトは昼寝のため部屋にいきモンドとシュヴが二人っきりになったところで


「そういえば、街にいって何をするんだ? 」


  モンドがシュヴにそう聞く


「うん? ああ、まぁ、いろいろそろえたいものがあるが、一番はかまだな」


 シュヴはそう言う


かま? 」


 モンドが首をかしげながらそう返すと


「そう、かま


 シュヴはそう言った


「なんでまた? 」


 モンドのその言葉に


「オレたちはお金をかせぐ手段が無いだろう、しばらくはモンドが野盗やとうを倒したとき手に入れた賞金と、この旅車りょしゃの中にある貴金属類ききんぞくるいや宝石を売ったお金で生活できるだろうし、賞金稼しょうきんかせぎみたいなこともありだが、やはりそれなりに安定した資金集めの方法も欲しいだろ」


 シュヴはそう答えた


「ああ、それでかまを手に入れて、俺の錬成れんせい魔法で質の高い金属を作って売るというわけか」


 モンドがそう言うと


「いいや、おしいが違うね、作った素材で製品せいひん、そうだな武器や防具をオレが作るんだよ」


 シュヴのその言葉に


「そこまでやるか? 」


 モンドがそう言うと


「そこまでやるんだよ、いいか、どんなに良くても素材は素材たいしたにはならねぇ、大量生産ができるならそれでもいいがオレたちにそんな大規模だいきぼ工房こうぼうは作れねぇ……だったらブランドで勝負するんだよ」


 シュヴは自信満々に言うが


「そう、うまくいくかぁ~? 」


 モンドは疑うように言うと


「うまくいくさ、騎士きしという連中は自分の命と誇りのため武器や防具に金にいとめはつけない、だから性能が良ければバカ高く売りつけても買うはずだ」


 シュヴがそう言う


「でも、そうそう騎士の目に止まるか? 」


 モンドがそう言うと


「大丈夫だ、騎士はいい武器商人がいないか探すためにコンテストみたいなのをかなりの頻度ひんどでやっているんだ、そこに参加すればいい」


 シュヴはそう答える


「ふ~ん、わかった確かに俺の錬成れんせい魔法ならかなり出来できのいい素材はできるが武器製造ぶきせいぞうとかお前にできんの? 」


 モンドがシュヴに聞くと


「神の使いであるオレはこう見えて、多才たさいだぜ」


 二ヤッと笑いながらシュヴはそう言った。


「そうだな」


 モンドはシュヴの言葉を信じてみることにした。


 




 しばらくするとイブ、スレイ、リリトの三人を居間に呼びさっきの事を話す


 特に反対する者はいなかった。


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