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無職は転生してフリーターに進化した!  作者: 鋏と電灯
第二章~これからどうする?~
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収入

 モンドたち、『風吹くままに』はキャーナル・ソヴァジュから頼(たの)まれた、特注品の大剣を一日で製作し終えたので、通信機でキャーナルにできたことを伝えると


「でしたら明日の昼、私があなた方の旅車(りゃしゃ)に直接向かいます」


 キャーナルはそう答え


「ああ、でしたら昨日と同じ場所におりますので、よろしくお願いします」


 シュヴはそう返した。


 その後、少し話したあと


「では、失礼します」


 シュヴはそう言って、通信を切った。


 


 そして日がすぎ、約束の時間が来るとキャーナルは旅車(りょしゃ)の前に姿を現(あらわ)した。


「これが完成品です」


 シュヴがそう言って、木製の自分の背丈(せたけ)より大きい箱を開ける。


「手にとってみてよろしいですか? 」


 キャーナルはそう言う


「もう、あなたの物ですから、好きに使ってかまいませんよ」


 シュヴがにこやかに、そう返すと


「そうですか……では」


 キャーナルはそう言って大剣を手にとる。


「どうですか? 」


 シュヴがそう聞くと


「軽いな……」


 大きな剣という見た目に不釣(ふつり)あいな、子供でも片手で持てそうなほどの軽さに、キャーナルはつそう声を漏(も)らす。


「では、重くしてみてください」


 シュヴがそう言うと


「それでは」


 少しずつ、大剣の重量を増やしていく。


「ぐ……! 」


 そして、すぐに持ちきれないほどの、重さになろうとしていたので


 聖(せい)なる言葉(ことば)を唱(とな)え


「強力歌(フォルティトゥド)」


 そう言い、力を上げた。


「ふう……」


 大剣がだいぶ軽くなったように感じる。


 それだけ、キャーナルの力が上がったのだ。


 だが、すぐに持ちきれないほどの重さになる。


 キャーナルは強力歌(フォルティトゥド)の効果を上げる。


 大剣はまた軽くなったように感じる。


 だが、またすぐに持ちきれないほどの重さになる。


 キャーナルは、また強力歌(フォルティトゥド)の効果を上げる。


 大剣はまた軽くなったように感じる。


 だが、またしてもすぐ持ちきれないほどの重さになる。


 

 この、ループを何回も繰り返し


 キャーナルの強力歌(フォルティトゥド)の効果を限界で上げても


 持てないほどの重さになった。


 「ぐ! ぐ! ぐ! 」


 キャーナルは、しばらく歯を食いしばった後


 大剣を軽くし、強力歌(フォルティトゥド)を解除した。


 キャーナルの、得意な魔法の一つである『強力歌(フォルティトゥド)』


 その力は世界一とまで言われたが


 モンドの作った『落ち着きのない天秤(シュレムゲウィヒト)』には足元にも及(およ)ばなかったのである。


「どうでしか? 」


 シュヴが、商品に何か問題がないか確認するため、そんな事を聞くと


「素晴(すばら)しい出来(でき)です」


 キャーナルはそう言って、シュヴに紙を差(さ)し出すと、そのまま街に消えていった。


「そういえばさ~シュヴ」


 キャーナルが見えなくなると同時に旅車から降(お)りてきた、モンドがそう言うと


「なんだ、モンド」


 シュヴはそう返す。


「フェール商会も騎士やキャーナルもわたしているその紙って何? 」


 モンドがそんな事を聞くと


「そういえば、ボクも見たことないです……」

 

 旅車(りょしゃ)から降(お)りてきたイブが、モンドに続けてそんな事を言う。


 「ああ、これな」


 シュヴは手に持っている紙をヒラヒラさせたあと


「これは、『小切手(こぎって)』というやつだよ」


 そう、答えた


「ああぁ~! 小切手(こぎって)ねぇ~! 知ってる! 」


 モンドがそう、大声で言うと


「え! 知ってるんですか、ご主人様? 」


 イブがそう聞くと


「あ、ああ! 小切手(こぎって)というのは~、あれだ、銀行に見せるとお金が貰(もら)えるんだ! 」


 モンドがそう言うと


「正確には、銀行にお金をあずけた人が、ほかの人にここまでのお金なら持っていっていいよ、ということを許したことを、証明する紙だがな」


 シュヴはそうつけ加えて言う。


「ご主人様も、シュヴさんも、物知りですごいです! 」


 イブは二人に尊敬の目を向ける。


「うん……まあな」


 モンドは、そう答える


 俺が元いた世界では、わりと常識なんだがな……。


 モンドは自分がしたおこないと、不釣(ふつり)あいな称賛(しょうさん)に戸惑(とまど)いそんな事を思う。


 「まあ、とりあえず今までもらった小切手(こぎって)を銀行で現金にしてくるぞ」


 シュヴはそう言うと、旅車(りょしゃ)の中には入り、スレイとリリトを連れてきた後


 小切手(こぎって)をいくつか持って、五人全員で銀行へ向かった。



 フェール商会からの1200万ウェイト


 騎士数人からの合計2250万ウェイト


 そして、キャーナルの1億ウェイト


 全部あわせて、1億3450万ウェイトの小切手(こぎって)を銀行にわたし、5000万ウェイトを残し、すべて銀行にあずけた。


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