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アクアリウム女子と5匹の美少魚  作者: めんだCoda


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12/13

第12話 2匹目の美少魚

「サクラさん、ありがとう。私を元の姿を当ててくれて」


 サクラはプラティに近寄ると、優しく手を握る。


「ううん、いいの。それより、ごめんね、体を…大変な思いをさせてしまって…もう、大丈夫なの?」


「うん、大丈夫。サクラさんが正体を当てたら、体がスッキリしちゃって、今はもうこの通り元気だよ」


 プラティはお腹をさすって、笑いながらウィンクをする。


「そっか、それなら良かった…それで…この後はどうするの…?」


「フィレシアさんが、元いた生息地に戻してくれるそうです」


「そうなんだ、良かった」


「…サクラさん、このあと、大丈夫ですか…?」


「え…?このあと…?」


「あと4匹来るんでしょ?色んな魚がいるよ…?複雑な生態のもいるし、こだわりの強いのもいるし、それに…」


「分かってる。でも…やらなきゃ」


 サクラはプラティの手を、もう一度優しく握り返した。



 その後、プラティは笑顔でサクラの家を出て行き、家の中にはサクラとタキの2人だけになった。


「で?次の美少魚とやらは、いつ来るんだ?」


 タキはペットボトルの飲み物を開けると、コップにそそぐ。


「さあ…オレンジちゃんは、自分から来たから、次もそうなんじゃないかな?たぶん、明日の朝とか?」


「それなら、俺は少し寝てもいいか?またいつ仕事で呼び出されるか分からない」


「あ、うん、もちろん」


「ありがとな」


 タキは上半身をストレッチしながら、サクラの貸した部屋に入っていった。


「まあ、こんな夜中には来ないだろうし、私もそろそろ寝ないと…」


 サクラも自室に戻り、ベッドに潜り込んだときだった。


 ピンポーン


 自宅のインターフォンが鳴った。


 サクラは目を開けて、ガバッと起き上がる。


「……嘘でしょ…?だって、真夜中よ…?」


 サクラは足跡を立てずに静かに玄関へ向かうと、そっとドアスコープを覗く。


「きゃっ!!!」


 サクラは大きな叫び声を上げて、その場で尻もちをついた。


「どうしたんだ!?」


 既に寝ていた様子のタキが、頭をかきながらサクラの元に走ってきた。

 

「その穴…穴を見たら、目が…目が…!!」


 タキはゆっくりとドアスコープに近寄り、中を覗く。


「なんだ…?何も見えないぞ…?」


 そのとき、突然、ドアスコープに黒い目だけが、うつり込んだ。


 タキはドアスコープから体を離し、息を整える。


「おい、なんだ、あれは…」


 タキの後ろで座り込むサクラは、不安な顔で首を振る。


 すると、ドアが静かにゆっくりと叩かれ、ドアに声が反響する。


「こんばんは。入れてくださいよぉ。2番目の美少魚ですよぉ」

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