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アクアリウム女子と5匹の美少魚  作者: めんだCoda


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10/13

第10話 オレンジちゃんの正体は

「えっ、何のお魚!?」


「教えたいが、これはサクラが自分で考えて当てないと、契約違反になるんじゃないのか?」


「でも、こんな何百種類ってある魚の中から当たるのなんて、難しすぎるよ…」


 サクラはアクアリウムの本に視線をやり、溜息をつく。


「…確かにな。それなら…」


 タキのスマホが鳴り、タキは電話に出た。


「はい。分かりました。では今から向かいます」


 タキは電話を切ると、カバンを背負った。


「悪い、仕事が入った。おそらく、今日戻るとしても夜遅くになるかもしれない」


「分かった。じゃあこの鍵持って行って。私は合鍵の方使うから。あと、部屋はあそこのを使ってね」


 サクラはタキに鍵を放り投げると、タキは片手でキャッチする。


「悪いな」


 タキはリビングを出る直前で、サクラの方に振り返った。


「そうだ、ヒントをやるよ。転覆症状になりやすい魚は、主に観賞魚の部類だ。代表でいえば、分かりやすいのは金魚だな。金魚と似た魚を探すんだ」


 そう言うと、タキは早足にサクラの家を出て行った。


「金魚に似た魚ね…」


 サクラはアクアリウムの本をめくるが、すぐに頭をかかえる。


「待って、けっこう種類がいるわ…淡水魚に熱帯魚に海水魚…この中からどうやって正解を見つけたらいいの」


 サクラは溜息をつくと、部屋の時計を見る。


「今日は、オレンジちゃん、絶食でご飯は無しだから夜ご飯の準備はなし…と……」


 ふと、時計の横に飾られている温湿度計が目に入った。


「あ…ん…まって…」


 サクラはオレンジちゃんの寝室のドアを、ゆっくりと開けて中を覗く。


 オレンジちゃんは布団を何枚も重ねて、スースー寝息を立てて寝ていた。


 サクラはドアを閉めリビングに戻ると、もう一度、温湿度計と睨めっこをする。


「オレンジちゃんの正体…分かったかも……」


 すると、突然部屋に黄金の粉が渦上に舞い、その中からフィレシアが現れた。


「あらっ、じゃあ正解を聞かせて?」


「ちょっ…と…!また急に現れてびっくりするじゃない…!」


「あら、ごめんなさい。でも、ここであなたが正解すれば、1匹目の美少魚はクリアってことになるわよ」


「もし…間違ってたら…?それに、オレンジちゃん今調子が悪いの」


「言ったでしょ、100年の呪いの眠りにかかると。それに、調子が悪くても自分がなんの魚か分かれば、体調も元通りになるわよ」


「そうじゃなくて、間違ってたら…オレンジちゃんはどうなるの…?」


「魚に戻れず死ぬことになるわね」


「そんな……」


「さあ、答えをちょうだい」


「待って、それならもう少し待ってくれない?もう一度よく考えたいから——」


「あの男性が帰ってきたら聞くのかしら?あってる?って」


 フィレシアが片眉をあげて微笑む。


「伝えておくわね。美少魚は何の魚か、その答えを他人から聞いてしまった場合、即、呪いが発動するし、彼女も助からないわよ。さ、分かったと言ってしまったのだから、私に回答するしかないわ。教えてちょうだい、彼女は何のお魚かしら?」


「オレンジちゃんは……プラティです」

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