混乱からの復帰からの混乱っす
長らく放置してしまいましたが、また更新再開いたします。お待ちいただいていた方々には深く感謝を。
はぇー……。
どうも皆さんお久しぶりっす。クゥトアヌっす。
自分は只今絶賛大混乱中っす。
というのも、なんかオランウータンとチンパンジーを足して二で割ったゴリラみたいなのに襲われたんす。
そんで、更に大きな親玉みたいなのが現れて、殴られて……そこからの記憶がないっす!?
すんごい痛かったことは覚えてるんすけど、その後どうしてこうなったのかが全くわからないっす!
目の前に広がる惨状を見て頭を抱えたっす。
死体! 死体! そんでもって死体っす!
辺り一面群隊狒さんの死体だらけっす!
輪っかさんの言葉を信じるならこれ全部自分がやったらしいっすけど嘘っす! 絶対嘘っす! こんな数相手にしたら間違いなくボコボコにされる自信があるっす!!
『オレ様だって信じランねえが事実なンだかラしょうがねえだロうが』
呆れたように言われたっすけど、明らかに自分の力の範疇を超えてるっす。
そんなこんなで唸っていたらガサガサと葉を揺らす音が聞こえたっす。
また群隊狒さんかと思って身構えたら、そこにいたのはルルイエさんだったっす。
「くぷくぷくぷ。すごかった。クゥトアヌは強いね」
相変わらずぼぅっとした感情の読めない瞳で自分を見つめながらルルイエさんはお褒めの言葉をくれたっす。
何やらルルイエさんは自分が群隊狒さんの親玉を倒すところを見ていたらしいっす! 証言が増えたっす! 考えたくなかったっすけど……これが俗に言う『キレた』ってやつっすか!?
親玉に殴られてプッツンしちゃって気がついたらこの惨状って……キレやすい若者っすか!? 衝動的な犯行っすか!! 自分を律することすらできないとは情けないっす……!!
『どうでもいいがサっサと移動シようぜ』
輪っかさん冷たくないっすかね?!
しばらくの間落ち込みながらもあの場に留まるメリットが無かったのでそそくさと移動を始めたっす。
最初と比べて驚くほどスムーズに移動できることに違和感を覚えたので輪っかさんに聞いてみたっす。
『あン? そリゃてメえがボス殺シたかラだロう。群レのボス殺さレたンだソう易々と手を出シゃシねえだロ』
なるほど、一番強い親玉を倒したから返り討ちになると思って襲ってこないと言うわけっすか。
ならあのプッツンにも意味はあったんすね……!
記憶を失って衝動的にやってしまった事はショックっすけど、結果的に意味があったみたいでよかったっす。
そうして歩くこと半日くらいで森の出口が見えたっす。こっちのほうが近道ってのは間違いなかったんすね。
『ソレもあルがてメえノ格が上がってンのが大きい。あンだけ大量に殺ってンだ、かなリの収穫だロうぜキヒャヒャ! 気づいてねえみてえだけどな森に入ル前と比べりゃ移動速度がかなリ上がってンぞ』
なんと、そう言われてみればぶっ通しで半日歩き続けてきたのに全然疲れてないっす。
なるほどこれもレベルアップの恩恵だったんすね!
これならお姉さんの国にもすぐに行けそうっすかね?
『当初の予定よリは速く着くだロうな、まあ大力王たちが先についてル可能性ノが高えが』
でも少しでも早く合流できるならそれに越したことはないっす!
そう思い意気揚々と森を出ようとしたら思いっきり後ろに引っ張られたっす!?
「ぐえー!」
みぞおち辺りを思いっきり圧迫されて変な声が出たっす!
あまりにも急なことで心も体も準備できてなくてびっくりしたんすけど、すぐに優しく受け止めてくれたので痛みはなかったのが幸いっす。
で、なんでルルイエさんは自分の事を触手で引っ張ったんすか?
「くぷくぷ。出て来い。害を成すなら根絶やすぞ」
珍しく少しピリピリした空気を纏ったルルイエさんが、相変わらず感情のわかりにくい瞳で虚空を眺めながら声を出したっす。声にも険が混じっていて少し怖かったっす。
数秒の後、周囲の木々からガサガサと葉の揺れる音がして、目の前の地面に何かが降ってきたっす。
「ギ……ギィ……ギィィ」
それは群隊狒さんたちだったっす!? また襲いに来たんすか!? 出口はすぐそこなのに! と言うかもう来ないんじゃなかったんすか輪っかさん!?
『来ねえとは言ってねえだロ、勝てル算段のねえ奴に手出しはシねえってだけだ。逆に言や勝てル算段が立つなラ襲ってくルっつー訳だなキヒャヒャヒャ!』
騙されたっす! 上げて落とすのはダメージでかいからやめて欲しいっす!
また戦闘かと思いきや何やら様子がおかしいっす?
群隊狒さん達は自分たちの前に出てきてるっすけど、さっきみたいに威嚇してくるわけでもないし、襲いかかってくる様子もないっす。何だかみんな丸くなって……まるで土下座してるみたいな……?
『……ああン? おい猿、翻訳使ってみロ』
りょ、了解っす! 翻訳っす!
「王よ……おお我らが新たな王よ……何処へ参られるのか」
王?
……………え、自分のことっすか!?
[SYSTEM:複数の抵抗値を検知。シンクロ率に影響有り。ザ……ザザ……の奔流による侵入ザザ……防衛機構によるカウンターアタックを開ザ……ザ………一部機能を規制。メンテナンスに入ります。復旧は未定です。]




