表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/40

魔王様追放の真相と自分の名付けっす

『見たまンまだ、そノ女ハ文字通リ命を削って世界を支えてやがンだよ。どう考えても利点がねえけどな?』


命を削るって、痛くないんすか!? 駄目っすよ! 命を削って仕事をするのはブラック企業っす!


「あらあらあら〜すごいわね〜? 見通す眼を持っているだなんて思わなかったわ〜。でも〜……女の子のことを勝手に見たらだめよ〜?」


すみませんっす!!

お姉さん笑顔なのにめちゃくちゃ怖かったっす。

でも確かにデリカシーに欠けたっす。反省っす。


「うんうん〜ちゃんと反省できて偉いわ〜よしよし〜」


お姉さんはそう言って頭をなでてくれたっす。

なんだか小さい子供に戻った気分っす。実際自分生まれたてっすけど。

それにしても、輪っかさんじゃないっすけどなんで素直に国から追い出されたんすか? なんかレベルとかすごいっすし、追い出されたせいで命を削るとか近年稀によく見るブラック労働になってるっすし。


「稀に見るのかよく見るのかよくわからない表現ね〜? ん〜私が抵抗しなかったのは〜さっきも言った通りよ〜。争いを起こしたくなかったのよ〜魔王が減ったせいで〜世界の均衡が崩れかけていたし〜それをやっとの思いで安定させたらクーデターでしょ〜? ここで更に暴れたらせっかくの努力が水の泡になっちゃうし〜、私も永く国に居過ぎたのよ〜下の子たちが魔王(わたし)を要らないと言うなら〜巣立ちの時が来たということでしょう〜? しばらくは私がサポートするけど〜私の寿命が尽きる頃には新しく魔王も育っているわ〜」


いやいやいやいや!! お姉さんなんかうちの子腕白だけど元気に育って嬉しいみたいな空気出してるっすけど普通に下剋上されてナメられてるだけっすよ!?


『つーか魔王ノ責務知ラねえだロそいつラ? あと考えてねえみてえだが、多分戦争起こすぞ? そもそもてメえとそノ謀反人共がしてた会議ノ内容思い出せや。他国に攻め入ル気まンまんじゃねえか。てメえが魔王を降りて良い事なンざ何一つねえぞ?』


「ええ〜? そんなまさか〜。だって私ちゃんと伝えたわよ〜? 私達魔王の力はあなた達とは違うって〜、力を持つものには相応の責任があり〜世界を治める器など何者にもありはしない〜分不相応な夢を見て破滅を望むのは愚か者のすることで〜あなた達は相応の夢を持ち小さな幸せを日々噛みしめるべきよ〜って」


……間違いなくクーデターの原因これっす!!


お姉さん言い方! もっと言い方があるっすよ!? これは流石に辛辣すぎっす! 皆さん魔王様のお仕事内容知らないんすよね? これ完全に煽られてるようにしか聞こえないっす!


『キヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!!! ヒーッヒーッッ!! ウヒャヒャッヒッヒッヒッ!! 馬鹿だっ! 馬鹿がいルっ! ヒッヒャヒャ! く、苦しっ』


輪っかさん大爆笑っす。

呼吸困難かつ引き笑いになってるっすけど平気っすかね!?


「え? え? なに〜? 何がいけなかったの〜? とってもわかりやすく説明したつもりなのよ〜? 私頭よくないから〜!」


お姉さん半泣きっす!? だけどここは心を鬼にしてあえて言わせていただくっす。

まずなんかもう言葉のチョイスが全体的にだめっす。

あと内容が抽象的すぎて伝わらないっす。

口調は優しいのに内容が威圧的すぎて小馬鹿にされてる感じがするっす。


「ぅええ〜?!」


『なぁぁあーにが「壊す事しか能ノない女が国を治めルべきではなかった」だ! なあぁあーーにが「巣立ちノ時が来た」だ! てメえの口の悪さで普通に追い出さレただけじゃねえか!! あー阿呆臭! おい猿畜生! こノ阿呆連レてこいつノ国に行くぞ! キヒャヒャヒャ! まだこノ世界にくたばってもラうわけにゃ行かねえかラな、さっさとこノ阿呆を王座に戻して世界を安定させンぞ!』


「ううう〜二人ともひどいわ〜。私頑張って考えて〜たくさん悩んで決めたのに〜。みんなのためだと思ったのに〜」


「チッチー」


ペチペチと小さいお方がお姉さんのほっぺを軽く叩いていたっす。

励ましている様にも叱っているようにも見えるっす。

きっと小さいお方はこう言いたいんすね。

"お姉さんが一人犠牲になるような世界は間違っている" って。

自分もそう思うっす。『みんなのため』を思うお姉さんが『みんな』の中に入っていないのは、なんか寂しいっす。

そんなの自分は嫌っすよ。


「うう〜お猿ちゃん〜ありがとう〜」


どうってことはないっす! あと猿じゃないっす!


「ああ〜そうだったわね〜ごめんなさい〜。ん〜でも呼び名がないのは不便ね〜? 私がお名前をつけてもよろしいかしら〜?」


そうっすね! 確かに名前があったほうが便利っす! 輪っかさんからも猿とか言われなくなるっすし!


『なンだ? 反応しねえかラ気にしなくなったかと思ってたンだがしっかり気にしてやがったノか』


当たり前っす! 自分猿じゃないっすから! 人間っすから!

輪っかさんは言っても聞いてくれないから放置しただけっす!


「まあまあ怒らないの〜そうね〜クゥトアヌって名前はどうかしら〜? 私の種族に伝わる光明を与える賢人の名前よ〜」


クゥトアヌ。賢()の名前っすか……いいっすね!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ