第26話 巨大動物、大集合
「なんで増えるんですかぁぁぁ!!」
レイモンドの悲鳴が森に響く。
◇ ◇ ◇
巨大猪。
巨大熊。
巨大モグラ。
巨大ニワトリ。
四体が並んでいた。
◇ ◇ ◇
圧が凄い。
森の主が集会でも開いているみたいだった。
◇ ◇ ◇
「壮観だな!」
ガイルは少し嬉しそうだった。
◇ ◇ ◇
「感想がおかしい」
ニアが呆れる。
◇ ◇ ◇
「どうするのぉ♡」
レンちゃんが笑う。
「全部殴る?」
◇ ◇ ◇
「脳筋すぎませんか!?」
レイモンドが叫んだ。
◇ ◇ ◇
しかし。
巨大動物達は襲ってこない。
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むしろ。
全員が毛玉を見ていた。
◇ ◇ ◇
「ピィ?」
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毛玉が首を傾げる。
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巨大熊が伏せる。
巨大モグラも伏せる。
巨大ニワトリも頭を下げる。
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最後に。
巨大猪まで座り込んだ。
◇ ◇ ◇
「……」
「……」
「……」
◇ ◇ ◇
「何これ」
レイモンドが呟く。
◇ ◇ ◇
「礼してる?」
エリーも首を傾げた。
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ルミナだけが難しい顔をしている。
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「やっぱり変」
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「何が?」
レンちゃんが聞く。
◇ ◇ ◇
「普通の魔物ならこうならない」
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毛玉を見る。
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「この子、何か知ってるはず」
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「本人に聞いても」
ニアが毛玉を見る。
◇ ◇ ◇
「ピィ!」
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元気だった。
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「分からない」
ニアが結論を出した。
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その時だった。
巨大熊が突然立ち上がる。
◇ ◇ ◇
グルルルル……
◇ ◇ ◇
「来るか!?」
ガイルが構える。
◇ ◇ ◇
だが違った。
◇ ◇ ◇
巨大熊は森の奥を見ていた。
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巨大猪も。
巨大モグラも。
巨大ニワトリも。
◇ ◇ ◇
全員同じ方向を向く。
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「どうしたんですの?」
エリーが聞く。
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次の瞬間。
◇ ◇ ◇
ズズズズズズ……
◇ ◇ ◇
地面の下から音がした。
◇ ◇ ◇
「嫌な予感しかしません」
レイモンドが後退する。
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そして。
森の中心部。
キノコが最も密集している場所から。
◇ ◇ ◇
ドォォォォォン!!
◇ ◇ ◇
巨大な何かが現れた。
◇ ◇ ◇
「木……?」
エリーが目を丸くする。
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違う。
木ではない。
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木の形をした何か。
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高さは二十メートル近い。
全身を紫色のキノコに覆われている。
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「原因だな」
ニアが言った。
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「原因ですね」
レイモンドも同意した。
◇ ◇ ◇
今までで一番分かりやすい原因だった。
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すると。
巨大な木がゆっくり動く。
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そして。
◇ ◇ ◇
目が開いた。
◇ ◇ ◇
「目ぇぇぇ!?」
レイモンドが叫ぶ。
◇ ◇ ◇
木なのに目があった。
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さらに。
口まで開いた。
◇ ◇ ◇
「口もあるぅぅぅ!?」
◇ ◇ ◇
レイモンドの精神が削られていく。
◇ ◇ ◇
その時。
毛玉が前へ出た。
◇ ◇ ◇
「ピィ」
◇ ◇ ◇
今までにない真面目な声だった。
◇ ◇ ◇
巨大な木が動きを止める。
◇ ◇ ◇
レンちゃんが目を細めた。
「あらぁ♡」
◇ ◇ ◇
「もしかして毛玉ちゃん♡」
◇ ◇ ◇
拳を握る。
◇ ◇ ◇
「今回は説明してくれるのかしらぁ♡」
◇ ◇ ◇
毛玉は振り返った。
◇ ◇ ◇
「ピィ」
◇ ◇ ◇
そして。
◇ ◇ ◇
何も説明しなかった。
◇ ◇ ◇
「殴る?」
レンちゃんが聞く。
◇ ◇ ◇
「殴りましょう♡」
即決だった。




