第22話 毛玉、取り調べを受ける
翌日。
よろず屋オネェ。
開店前。
◇ ◇ ◇
毛玉は机の上に座らされていた。
その周囲を囲む一同。
空気だけは重い。
◇ ◇ ◇
「では始める」
ニアが言った。
「何がですか」
レイモンドが聞く。
◇ ◇ ◇
「取り調べ」
◇ ◇ ◇
「毛玉をですか?」
「毛玉を」
◇ ◇ ◇
毛玉は首を傾げた。
「ピィ?」
◇ ◇ ◇
完全に分かっていない。
◇ ◇ ◇
「昨日の巨大モグラ」
ニアが言う。
「明らかに毛玉を見て逃げた」
◇ ◇ ◇
「確かに」
ガイルも頷く。
「俺より逃げてた」
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「そこ基準なんですの?」
エリーが突っ込んだ。
◇ ◇ ◇
「つまり」
ルミナが腕を組む。
「毛玉には何かある」
◇ ◇ ◇
全員の視線。
毛玉へ。
◇ ◇ ◇
「ピィ!」
元気よく鳴いた。
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「何も分からない」
レイモンドが言った。
「私もそう思う」
ニアも頷いた。
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その時。
レンちゃんが毛玉を抱き上げる。
「あらぁ♡」
◇ ◇ ◇
「この子、そんな悪い子には見えないわよぉ♡」
◇ ◇ ◇
毛玉は満足そうに丸くなる。
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「それはそうですが……」
レイモンドが言う。
「巨大動物達が反応してるのも事実です」
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すると。
コンコン。
扉が叩かれた。
◇ ◇ ◇
「はーい♡」
レンちゃんが開ける。
◇ ◇ ◇
立っていたのは農家のおじさんだった。
◇ ◇ ◇
「依頼です!」
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「またですか」
レイモンドの顔が曇る。
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「今度は何ですの?」
エリーが聞く。
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「ニワトリです!」
◇ ◇ ◇
沈黙。
◇ ◇ ◇
「ニワトリ?」
◇ ◇ ◇
「うちのニワトリが巨大化したんです!」
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「またかぁぁぁ!!」
レイモンドが叫んだ。
◇ ◇ ◇
「しかも!」
農家のおじさんは続ける。
「空を飛びます!」
◇ ◇ ◇
さらに沈黙。
◇ ◇ ◇
「飛ぶ?」
ガイルが聞く。
「飛ぶんです!」
◇ ◇ ◇
「ニワトリが?」
「ニワトリが!」
◇ ◇ ◇
レイモンドは頭を抱えた。
◇ ◇ ◇
「もう嫌だ……」
◇ ◇ ◇
「面白そうねぇ♡」
レンちゃんは楽しそうだった。
◇ ◇ ◇
「面白くありません!」
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その時だった。
机の上の毛玉が突然立ち上がる。
「ピィ!」
◇ ◇ ◇
窓の外を見る。
◇ ◇ ◇
「どうしたの?」
エリーが聞く。
◇ ◇ ◇
毛玉は落ち着かない。
何かを警戒している。
◇ ◇ ◇
「珍しい」
ニアが呟く。
◇ ◇ ◇
いつもならマイペースな毛玉。
だが今は違う。
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そして。
遠くから聞こえた。
◇ ◇ ◇
「コケェェェェェェェェッ!!」
◇ ◇ ◇
王都中に響くほどの大音量。
◇ ◇ ◇
窓ガラスが震える。
◇ ◇ ◇
「……」
「……」
「……」
◇ ◇ ◇
「今の、ニワトリですか?」
レイモンドが聞く。
◇ ◇ ◇
「たぶん♡」
◇ ◇ ◇
次の瞬間。
空を巨大な影が横切った。
◇ ◇ ◇
「飛んでますわぁぁぁ!?」
エリーの悲鳴が響いた。




