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そのオネェ、異世界でよろず屋を開業する  作者: S@Y@


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19/32

第19話 犯人は誰だ? 毛玉裁判、開廷


 翌日。


 王都郊外の畑。


 ◇ ◇ ◇


「ここです」


 依頼人の農家が案内する。


 一行は現場へ到着した。


 ◇ ◇ ◇


「うわぁ……」


 エリーが声を漏らした。


 畑は見事に荒らされていた。


 野菜が抜かれている。


 土も掘り返されている。


 収穫直前だった作物まで倒れていた。


 ◇ ◇ ◇


「これは酷いわねぇ♡」


 レンちゃんも眉をひそめる。


 ◇ ◇ ◇


「足跡」


 ニアがしゃがみ込む。


 地面を確認する。


「確かに小さい」


 ◇ ◇ ◇


 レイモンドも覗き込んだ。


「本当ですね」


 うさぎ程度の大きさ。


 大きな獣ではない。


 ◇ ◇ ◇


 そして。


 全員の視線が向く。


 ◇ ◇ ◇


 毛玉。


 ◇ ◇ ◇


「ピィ?」


 毛玉は首を傾げた。


 ◇ ◇ ◇


「怪しい」


 ニアが言う。


「怪しいな」


 ガイルも言う。


「怪しいですわ」


 エリーも言う。


 ◇ ◇ ◇


「だから犯人扱いするのやめてください!」


 レイモンドが突っ込んだ。


 ◇ ◇ ◇


 その時だった。


 ルミナが何かを拾う。


「ん?」


 ◇ ◇ ◇


 地面に落ちていたのは。


 紫色の欠片。


 ◇ ◇ ◇


「あ」


 キノコだ。


 あの怪しい光るキノコ。


 ◇ ◇ ◇


「また出たわねぇ♡」


 レンちゃんが受け取る。


 ◇ ◇ ◇


「つまり?」


 エリーが聞く。


「まだ終わってない」


 ニアが答えた。


 ◇ ◇ ◇


 その瞬間。


 毛玉が急に飛び出した。


「ピィ!」


 ◇ ◇ ◇


「おい!」


 ガイルが呼ぶ。


 だが止まらない。


 毛玉は畑の奥へ一直線だった。


 ◇ ◇ ◇


「追うわよぉ♡」


 レンちゃんが走り出す。


 全員続いた。


 ◇ ◇ ◇


 森の入口。


 毛玉は立ち止まった。


「ピィ!」


 必死に何かを訴えている。


 ◇ ◇ ◇


「何かあるの?」


 エリーが聞く。


 ◇ ◇ ◇


 その時。


 ガサッ。


 草むらが揺れた。


 ◇ ◇ ◇


「いる」


 ニアが短く言う。


 ◇ ◇ ◇


 次の瞬間。


 飛び出してきた。


 ◇ ◇ ◇


「え?」


 レイモンドが固まる。


 ◇ ◇ ◇


 うさぎだった。


 ◇ ◇ ◇


 一匹じゃない。


 二匹でもない。


 三匹でもない。


 ◇ ◇ ◇


 十数匹。


 ◇ ◇ ◇


「うわぁ……」


 ◇ ◇ ◇


 しかも全員。


 昨日会った巨大ウサギの子供達だった。


 ◇ ◇ ◇


 子ウサギ達は一斉に立ち止まる。


 そして。


 口元には。


 野菜。


 ◇ ◇ ◇


 沈黙。


 ◇ ◇ ◇


「……」


「……」


「……」


 ◇ ◇ ◇


 毛玉が目を逸らした。


 ◇ ◇ ◇


「犯人、お前らかぁぁぁ!!」


 レイモンドの叫びが森に響いた。



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