神々の造りし、元気汁
☆今月はペースアップして連日更新を予定しています。
皆様よろしくお付き合いくださりませ。
僕の魂魄に掛けられた呪い──この世の不幸とかのマイナスエネルギーを掃除機のように吸い込んで、満タンになると爆発する──強烈なものだ。
リーマ様の話だと、少なくとも太陽系が半壊する威力がある。
でもこの呪いって……
解けないの?
「今のところ、完全にはむりさね。だから坊やはここにいるのさ」
なーるほどねー。
僕がマイナスエネルギーをこれ以上吸い込まないように、ここに隔離したってわけか。彩根井寺は神域なのは言うまでもないよね。
神域だから、ここに悪しきモノが入り込む余地はない。
だから呪いのマイナスエネルギーを吸い込む部分は動かない。
これは美月… サーリアにはわかっていた事なのかな。
「ん~ん。完璧なグーゼンって感じだよぉ」
さよか。
そういうわけで、僕は最初からマークされてたわけ?
偶然にヤバそうな魂魄を見つけたけど、輪廻の輪に戻すのもアレだから幽冥に送り込んだのね。
で、呪いを解こうとしたわけ?
「いんや、呪いは掛けた本人じゃなければ完全には解けないのさ」
「えぇええええ?」
それじゃあ、いつまでたってもこのまま?
いつ爆発するか分からない… 太陽系を半壊させるような超爆弾でしょ?
それも、だよ。転生を繰り返しても、ずっと一緒なんだよね?
こんなのと生活するなんていやだぁああ!
「うふふ、冬夜くんったら」
フェイリアが、そっと湯飲みを渡してくれた。中身は何だろう。いつものお茶じゃないね。これは花のいい匂いがする。ほんと、いい匂いだ……
「ぶふぉお!」
……スサノヲ様たちとの追いかけっこを思い出すような、キョーレツな味と香りが僕の魂を刺激する。
全身の血が沸き立つぜぃっ!
「ふをぉおおお! 震えろぼくの魂! 刻め、魂のハイビートおぉおおお!」
「おねえ、おにいに何を飲ませたのよぅ」
「スサ汁を100倍に薄めて椿茶に混ぜてみたんだけど?」
そうか、薄めて飲めばスサ汁には凄い効能があるんだね。
スサノヲ様やタヂカラヲ様は、原液をがぶ飲みしていたけどさ。
あれは駄目だ。アレに慣れちゃったら、何かが終わっちゃうような気がする。
しばらくすると頭が冷えてきたけど、その途端に僕は。僕は……
「うわぁあああ!」
僕は頭を抱えてのたうち回った。
だめだ、恥ずかしすぎる! 黒歴史だ。通り越して暗闇遺産だよぉおお……
「おにい、しっかりしないと! おねえに食べられちゃうかもぉ」
「昨夜おいしく頂かれちゃったから、そんなの効かないやい」
「どうでもいいから! 落ち着いて。ねっ?」「へぷぅっ」
……はあはあぜえぜえ、
体が動かなくなったと思ったら、フェイリアと美月が馬乗りになっている。
うん、そうだ。落ち着こう、落ち着くんだ。
「坊や、そろそろ話を戻してもいいかい?」「……お騒がせしました」
どうやらリーマ様は、スサ汁の効能を知っているみたい。
まあいいや、とにかく今は呪いの事を教えてもらわなくちゃ。
たしか犯人は見つかって、取り調べも終わって…… という話だよね。
「たしかに白状したさね。でも問題の呪いの術式の中身は、かけた本人にも分からなくなる程にぐっちゃぐちゃでねぇ。今でも知恵の神が総出で解析中さね」
うあ、僕の飲み残しを一気に飲み干しちゃって…… 大丈夫ですか?
なんかすみません、日本の神様が……
「こういう薄口も良いものさね。話を戻すと、白状した内容から吸い取り口は塞いだし、爆発プロセスも封印する事が出来たのさ」
じゃあ、残りはマイナスエネルギーだけですよね?
すでに、幾人もの作者さんが言っている事ですが……
私も呪文は『我々には未知の言語』で記された言葉の一種だと思っています。
簡単に言えば、プログラムとかアプリのようなモノではないでしょうか。




