第五話 人とカミノコの再会
1
みつは「___久しぶりだね、リンちゃん。卒業式ぶりだから、十年経たないくらい?」
あるカミノコと祓魔師が再会した。ただし、決して感動的な展開にはならない。なぜなら、かつての友でも、神と人という、立場の違いがあるのだから。
リン「11年だよ、みっちゃん。時間感覚までおかしくなるんだ、それ。驚いたよ、数日前に、人の姿のまま神の権能を行使する怪物が現れたって聞いて、それがみっちゃんだって分かった時。」
リンの価値観において、みつははありえない存在なのだ。なぜなら、
リン「既に産まれた人間と、既に存在する神が融合するなんて、聞いたこと無い。契約するならともかく…」
みつは「それは私もよくわからないんだー。なったのは多分高1なんだけど、何でこうなるのかな〜」
問い詰めようとしていたリンと、問い詰められる前に会話を進めるみつは。みつはの態度はやや適当で焦りが見える。ちなみに契約とは、神の力を人が借りる代わりに、対価を払うというもの。契約には深さがあり、深い契約ほど、力は強く、対価は大きくなる。
リン「…みっちゃん、私のこと見てないでしょ。ずっと彼のことを考えてる。なんでそうなっちゃったのかな、昔のみっちゃんはもっとまっすぐ人を見てたのに…」
みつは「_____!!」
図星だったのか、みつはがリンに駆け寄り、襟を掴みかかる。リンは全く動じず、みつはを見つめていた。
リン「彼の持つ神性を封じて、抵抗力を下げただけよ。あなたが関わったこの半月を、都合の良い別の記憶にあなたの権能ですり替えただけ。一般人と怪物、ましてや神なんかと関わらせない。それも私たち祓魔師の仕事だよ。わかってるでしょ、みっちゃん」
みつは「そんなのっ___!!」
リン「ここ1ヶ月で原因不明の記憶喪失者が10人。もうあなたのことを看過するわけにはいかないの。」
みつは「っっ____!!」
みつはは反論しようとするが、言葉が出ない。彼女の言うことが正しいと、心底理解してしまっていたからだ。
みつははリンを見ていなかった、みつはは陽陰のことを考えていた、神と人が関わるべきではない、そうさせるのが彼女らの仕事だ。そんなことは分かっている。分かっていたのだ。
みつは「分かってるよ!!分かってるけどっ…!!あんまりだよ…」
しばらく無音の時間が続く。みつはは下を向き、リンはみつはを見つめる。そして、何も言わずに、一人のカミノコはその場を立ち去った。
2
___何かを忘れている気がする。
___何を忘れているかは分からない。
___どうして忘れたのかも分からない。
___誰かに、名前を呼ばれた気がする。
___誰に呼ばれたかも、当然分からない。
___今、事故が起きて電車が緊急停止し、
乗客が降りている。
___何で何もない高架橋で事故が起き、緊
急停止しているのかも分からない。
___今の自分は何故かそういうことに無関
心だ。
___無関心でいいのか?
陽陰「僕、何かを忘れて…?」
陽陰はみつはと出会う前の、超常的存在を信じない、無気力な少年に戻っていた。言い換えると、忘却の権能が作用した状態になっていた。神の権能が通用する条件は、発動条件を満たしていることと、神性、特殊なエネルギー量が発動者よりも1段階低い対象であること。つまり、人間の陽陰が、カミノコのみつはよりも神性が低くなること。逆に、陽陰はみつはよりも神性が高かったことになる。この状況を再確認したリンは、陽陰を取り巻く状況に対し、警戒心を抱いていた。
「彼の神性を丸々2段階下げてやっと忘却の対象になった…これは、どういうこと?それに天掴家といえばあの…一体、何をしようというの、____は…」
そう、天掴陽陰はあくまで___の計画のはじめの一手。否、計画の一端にすらならない存在。彼は今も計画を進めている。かつて多くの物の怪を殺し、祓魔師の頂点に君臨し、科学と術と権能により世界から超常を消し去ろうとする____は、いずれ世界を救うため。
はいどうも
わけわかんなくなってきたでしょ。ですよね~。まあ終わってある程度好評だったら設定資料出そうかなとか考えてるんで、よろしくお願いしまぁーす!!




