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追放された悪役令嬢(♂)に転生した俺、チートを隠して辺境でスローライフするつもりが世界最適解になっていた件  作者: 南蛇井


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第115話:魔族外交

グレイウッド。


中央広場。


朝から少し緊張した空気が流れていた。


広場の中央には長い机。


その周りに人が集まっている。


人間。

獣人。

魔族。

そして屋根の上には竜族。


理由は一つ。


使者が来る。


街の門。


黒い旗を掲げた一団がゆっくり入ってきた。


整った装備。


黒い外套。


赤い瞳。


魔族だった。


その中央にいるのは、一人の女性。


長い黒髪。


鋭い目。


彼女は静かに街を見回す。


「……本当に」


小さく呟く。


「共存している」


人間が普通に歩いている。


獣人が店を出している。


魔族も働いている。


しかも。


誰も警戒していない。


魔族の女性は言う。


「信じられない街ね」


広場。


使者の一団が到着する。


ラザールが前に出た。


「ようこそ」


軽く礼をする。


「グレイウッドへ」


魔族の女性も礼を返す。


「魔族国外交官、リシア」


名乗る。


セラが小声で言う。


「本格的だな」


ラザール


「そりゃ外交だからな」


その時。


広場の端からレオンが歩いてきた。


パンを食べている。


リシアの目が動く。


「……あれ?」


横の魔族が小声で言う。


「あの人です」


リシアは一瞬固まる。


「え?」


もっと威厳のある人物を想像していた。


だが。


パンを食べながら歩いてくる普通の男。


ラザールが紹介する。


「ここの中心人物」


「レオン」


リシアは少し沈黙した。


そして頭を下げる。


「お会いできて光栄です」


レオン


「どうも」


普通だった。


交渉が始まる。


リシアが言う。


「我々は」


ゆっくり言葉を選ぶ。


「この都市の存在を認めます」


周囲が少しざわつく。


魔族国が正式に認める。


それは大きい。


リシアは続ける。


「そして提案があります」


ラザールが目を細める。


「提案?」


リシアははっきり言った。


「同盟です」


広場が静まる。


人間の街と。


魔族の国。


普通ならありえない。


リシアは理由を説明する。


「この都市は」


人間だけではない。


魔族もいる。


獣人も。


そして竜族まで。


「すでに小さな世界です」


ラザールは笑う。


「面白い表現だ」


リシアはレオンを見る。


「そして」


真剣な目。


「この都市は成長する」


確信していた。


だから。


魔族国は決断した。


敵ではなく。


味方にする。


リシアは言った。


「共に未来を作りませんか」


沈黙。


全員の視線がレオンに集まる。


レオンはパンを食べ終えた。


少し考える。


そして言う。


「いいよ」


セラがまた叫ぶ。


「軽い!」


ラザールは笑う。


竜族は屋根の上で笑う。


魔族の使者たちは少し驚いた。


だが。


リシアは小さく笑った。


こうして。


グレイウッドは――


魔族国と同盟関係を結ぶことになった。

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