↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/20

二人目の願い

私は前世で魔王でした。

私たちの世界では、魔族と人間は対立していまして、人間は勇者を何人も立て私たちのもとに送りました。

人間は魔族に戦争を仕掛けるほどの力がないので、「勇者」を仕立て上げ送り込んでいたのです。


庶民に対するデモンストレーション・・・

という風に私には見えましたね。

勇者とされた者たちはある種の、犠牲者にみえました。

私たちは国を挙げて迎えるのに対し、彼らは少人数の隠密行動でしたから、成功率は驚くほど低かったのです。


私が治めたのは百年程度です。

それほど長くはありませんでしたが、国内は良く治まっていました。

また、それまでの王ほど人間に攻撃はしていなかったつもりです。

私の国には色々な魔族がおり、人間の社会になじめなかった魔力の強すぎる人間もいました。

何人かの勇者も受け入れていました。


それでも人間は次々と勇者を送ってきます。

勝てる可能性が少ないのに・・・


あるとき私は「勇者」という生贄に興味を持ちました。

どうして来るのか。

どうして断らないのか。

勝てないのに


そして私は治癒師のふりをして、人間の国に忍び込み、ある勇者のパーティーに潜り込みました。

弟もいたので、私が気ままに出かけたところで誰も咎めなかったのです。


探してほしいのは私が一緒に冒険した勇者です。

一緒に旅をするうち、私は彼に惹かれてしまって・・・


美優さんがジンジャエールを一口飲んで、いったん話を止めた。

「今日、佐倉さんに会って分かったのですが、私たちはお互いのことは見つけられないようです。

佐倉さんは特に他の方と変わったところがないように、私には見えるんです。」

「そうだね。

私もあなたが魔王だとは、深山君に聞かなければわからないな」

どうやら異世界転生者同士はお互いを見分ける方法はないらしい。

「その点深山さんは、私たちを見分けられるようなので、お願いしたいんです。

彼を探してください。」

美優さんが頭を下げる。


「その勇者も日本に転生しているの?」

佐倉さんが聞く。

「ええ。私たちは来世を誓い合い、相打ちで果てました。

その後、神と呼ばれる存在にあったのです。」


「神は言いました。

『お前たちを同じ場所に転生させてやろう』と

『多少の障害は乗り越えて、私を楽しませてくれ』と」


佐倉さんと僕は顔を見合わせた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。