表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界帰還RTA:レイドイベント、録画したアニメ、待ってる猫のために秒速で世界を救って帰ることにした。  作者: イチジク浣腸


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

15/20

システムの主の痕跡

50個目のダンジョン――【虚無の深淵】を攻略した、その瞬間だった。

最深部の空間が、不自然に波打つ。

「な、何だ……!?」

空気が軋み、光が収束する。

現れたのは――人の輪郭をした、発光する影。

「……興味深い」

声だけが、直接脳内に響いた。

「三百年ぶりだ。ここまで到達した召喚者は」

「お前……管理者か!?」

「いかにも。私はこの世界の“システム”を管理する存在」

【万能解析】が激しく警告を発する。

『警告:対象レベル測定不能

推定戦闘力:現在の10倍以上

交戦推奨:不可』

背筋が冷える。

「安心しろ。まだ戦う時ではない」

管理者が指を軽く振った。

その瞬間――音が消えた。

エリスもマリアも、動きを止めたまま静止している。

空中に舞っていた砂塵すら止まっていた。

時間停止。

「お前は面白い」

光の影が一歩、こちらへ近づく。

「帰還に執着し、最短距離を選び、最速で到達した。感情より合理を優先する思考……実に興味深い」

「……何が目的だ」

「観察だよ。召喚者という“異物”が、どこまでこの世界を攻略できるか」

「ふざけるな。俺を実験台にしてるのか?」

「その通りだ」

あっさりと肯定された。

「だがな」

管理者の光が、わずかに強まる。

「もしお前が、全ダンジョンを制覇したなら――」

一瞬、世界の輪郭が揺らいだ。

「本当に帰してやろう」

「……本当か?」

「約束しよう。管理者の名において」

淡い笑みの気配。

「ただし、残り五十。すべて制覇できれば、だがな」

次の瞬間。

時間が流れ出す。

砂塵が落ち、エリスが瞬きをする。

管理者の姿は、跡形もなく消えていた。

静寂。

「……クソが」

だが、確信した。

帰還方法はある。

理論上の幻想ではない。

管理者自身が保証した。

なら――やることは一つ。

「全部、潰す」

残り50ダンジョン。

ゴールは、はっきり見えた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ