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『ダンジョン発生からまだ数日ですが、ファンタジー好きの素人女子が最強パーティーになってしまった件』  作者: さらん


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【第二十六話】新時代のエネルギーと、英雄の帰還

いつもお読みいただき、ありがとうございます!

それでは、本編をお楽しみください!


巨大サソリを討伐し、壁一面の魔鉱石を限界まで削り取った私たちは、麻袋をいくつも引きずるようにして新潟支部へと帰還した。


「し、支部長さん……ただいま戻りましたぁ……」

「お、重かった……」


ロビーの床にドサドサッと麻袋を置いた瞬間、その只ならぬ気配と物量に、組合内の空気が再びピタリと静まり返った。


「し、しおん様、あん様! その信じられない量の袋は一体……!?」


飛んできた支部長さんの前で、私たちは袋の口を次々と開けていく。


「ええと、行き止まりの空洞で魔鉱石の群生地を見つけまして。これ、全部魔鉱石です」

「なっ……!?」

「あと、その部屋の主っぽい巨大なサソリが出たので、倒してきました。これがハサミと毒針、それから背中の甲殻です。すっごく硬かったので、防具の素材にならないかなって」


ゴロンッ、と転がり出た軽自動車のドアほどもある分厚い甲殻と、凶悪な双鋏。そして、バスケットボールサイズの特大魔石。


「あわ……あわわわわ……っ」


支部長さんは完全に言葉を失い、へなへなとその場にへたり込んでしまった。


「あ、あの! 支部長さん、大丈夫ですか!?」


私たちが慌てて駆け寄ると、支部長さんはガバッと顔を上げ、私の両手をがっちりと握りしめた。


「お二人とも……あなた方は、ご自身がどれほどの偉業を成し遂げているか、お分かりですか!?」

「えっ? い、偉業、ですか?」


支部長さんは興奮冷めやらぬ様子で立ち上がり、周囲の目を気にして私たちを再び応接室へと招き入れた。


「実は先ほど、政府および組合の本部から、極秘の解析レポートが届いたばかりなのです」


ふかふかのソファに座るなり、支部長さんは真剣なトーンで語り始めた。


「現在、お二人が持ち帰ってくださった『カマキリの鎌』や『高級蜘蛛の糸』、そしてこの『サソリの甲殻』などの希少素材を用いて、覚醒者向けの【新しい専用装備】の開発が急ピッチで進められています。これらが完成すれば、人類のダンジョン攻略は飛躍的に前進するでしょう」

「新しい装備……! すごい、私たちの持ち帰った素材が役に立ってるんですね!」


あんさんがパァッと顔を輝かせる。


「それだけではありません。最も重要なのは……お二人が大量に採掘してくださった『魔石』と『魔鉱石』です」


支部長さんは、テーブルに置いた青白い結晶を愛おしそうに見つめた。


「解析の結果、これらが全く新しい『クリーンで無尽蔵なエネルギー源』として実用可能であることが完全に証明されたのです。火力や原子力に代わる、まさに新時代のエネルギー革命です」

「エ、エネルギー革命……?」


規模が大きすぎる話に、私は思わずポカンと口を開けてしまった。


最後までお読みいただきありがとうございます。


最近流行りの「現代ダンジョンもの」ですが、すでにギルドやルールが整備された数年後の世界が多いなと思い、あえて「誰も何も分からない初日(黎明期)」を書いてみました。


ファンタジー知識ゼロの大人たちが右往左往する中、アニメ好きの女子たちがテンプレ知識だけでうっかり無双してしまう……そんな手探り感とすれ違いを楽しんでいただけたら嬉しいです。

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