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未定  作者: 大倉
争奪の世、三千世界
87/108

ダ・カーポ

「――様、渚様。」


…瓦礫…土埃……


――――

渚の体は空ではなく、ビルの内側で大量の瓦礫と共に寝そべっていた。

――――


「……状況は?」

「一等星、二等星には出撃命令を出しました。現在「夢想」の神域が拡大を続けています。」


…私が行った時には神域は展開されてなかったはず、私を隔離してから…って算段か。


「私が離脱してからどれぐらいだ?」

「5分程です。」


時間の流れに差異は無さそうか。


「…何された?」

「渚様が再出現した直後、爆風によって吹き飛ばされた物と思われます。」

「気絶時間は?」

「10秒程です。」


――――

渚は手を伸ばし、

――――








「エd――」


――――

塔の中へ転移し、内部に居たレウコスを殴り飛ばした。

――――


…エドガーじゃない、もう一人の方か。


「…お久しぶりです。」

「精々5分だろうが。」


…余裕飄々、まだ何かあるな?


「今回、私が用意した魔神は計7体居ました。」


――――

二人は円卓の周りを歩きながら睨み合う。

――――


「この塔であるヘエ。貴女の為に用意したツァイン、タヴレーフ。そしてカラド、ヨム、ヘーテ、ヴェレト。」




今回は(・・・)ここまでです。それでは、また会いましょう。」



――――

渚は飛び出し、エドガーの首を刎ねる。

――――


「【知恵、知識(Akashic)】」


――――

塔のどこからか声が響く。

――――



















「……葉月、また(・・)だ。」

昨日(さくじつ)仰っていた違和感の事ですか。」


……前よりも実感が強い。


「…観測では異常ありません。」

「……一等星とか、この手の奴に敏感な奴とか、そういう奴らにも同じ違和感がないか聞いてくれ。」

「承知しました。」


…違和感以上に何かを感じられない辺り、空間系では無い…と断定しようか。




……正直これ以上はお手上げだな。




「…渚様、愛宕 唯様が同じく違和感を訴えました。」

「他には?」

「居ません。」

「……私含め二人…検証するには少なすぎるな。」


ちょっと話して来るか。







「…この違和感についてどう思う?」

「うーん…私も違和感がある!ってだけで、それが何なのかはさっぱり……」


私と大体同じだな。


「心当たり……も無さそうか。」

「面目次第も無いです…」

「…私も似たり寄ったりだ、構わないさ。」


「……もう少し時間あるか?」

「どうぞどうぞ。追ってる魔神も片付いて、明後日までは暇なので。」



「君の噂が流れ始めたのは…大体20余年ぐらい前、影胞子が猛威を振るってた頃だったかな。」

「…あー、あれかあ。」

「……それより前、その時点では君はどこにも居なかった。少なくとも、私の神域内(観測出来る範囲)では。」

「…聴きたい事は分かりました。でも、私もいつからここにいて、そもそも私は誰なのか……私も知りたいんですよ。」

「…?名前は自分で名乗ったじゃないか。」

「それがねえ、何となくしっくり来た名前を名乗ってるだけなんですよ。」





――――

渚は唯から、様々な事を聞き出した。

――――


「……つまり、記憶喪失…という事か?」

「本当にあるもんなんですねえ。」


んな他人事みたいに…


「最初の記憶は何時頃だ?」

「最初……最初かー」




「…雨が降ってたぐらいしか覚えてないですねー。」

「場所とかは?」

「うーん……山奥…ですかね?」


見事に何のヒントにもならない。


「そこからはご存じの通り、影胞子を倒して……」

「大体分かった……貴女が気になるようなら、私の方でも探ってみるが…」

「いやいや。お手数かけてもしょうがないですし、そこまで気になってないのでいいですよ。」

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