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未定  作者: 大倉
争奪の世、三千世界
86/108

クレッシェンド

9/26

「…では、始めましょう。」


◆◇

 

…!

「蒸気旗艦の出現…いえ、これは……」

「最大レベルの警報出せ。…完全介入を開始する。」


――――

屋外に転移する。

――――


……魔物の大群、蒸気旗艦、二面鏡、水塗…『』。


「悪い。」

「お構いなく。既に主要都市部には結界を展開。60%の避難が完了しました。」

「遅い、急がせろ。」

「承知しております。」


「「星灯」――」


――――

三重に輪を展開しつつ、白い装束を纏った渚は、深く、深く息を吸う。

――――


「――【天の川(ステラ)】!!」


――――

空が地平の果てまで白く染まり、そこから飛び出した無数の剣が豪雨の様に降り注ぐ。

――――


まずは『』から、


――――

星が煌めき、炎が燃え盛っている都市へと飛んだ。

――――


だ…じゃない、面倒な物大怪j…じゃなくて。


――――

都市の中心部で大暴れしている『』(それ)に、無数の剣が突き刺さる。

――――


「大怪獣!!!じゃないBurst!」


――――

突き刺さった剣が爆ぜる。

――――


お前にはこっちの方が効くだろ!!!


「【魔弾(フレイキューゲル)】!!」


――――

光線の様な攻撃が着弾すると同時に『』(それ)が光り輝き、跡形も無く爆散する。

――――


次、


――――

星が煌めき、所謂スチームパンクな船が浮かぶ海上へと転移した。

――――


「侵食の進行度は?」

「未だ海からは出ていませんが、数分後には地上に侵食するかと。」


――――

海中やそこに生息する魔獣や植物等が、蒸気で動く機械(スチームパンク)になっている。

――――


流石に切り替えるか。


――――

渚が煤を抜くと同時に白い装束が消え、

――――


「「星灯」」


――――

黒い装束が展開される。

――――


「夜」


――――

黒い斬撃が船を両断する。

――――


「…反応消失。侵食が戻り始めました。」

「……水塗と二面鏡は放置、次行くぞ。」


――――

星が煌めき、渚は焦土と化した大地へと転移した。

――――


塔、列を成して踊る炎…いや、本体は浮いてる魔神か……塔の中にも幾つか反応があるが…


「夜」


――――

黒い斬撃が塔へ飛ぶ。…が、

――――


「【00】」


――――

塔の前に出てきた人型の魔神が、斬撃を弾く。

――――


弾かれた!?…あの魔神か?


「……同じタイプか。」

「ご明察。」


――――

渚の近くにエドガーが現れる。

――――


ギィンッ!


「……危なっかしいですね。」


――――

エドガーの持つ杖が、渚の煤と鍔迫り合いになる。

――――


ちっ、


――――

互いに距離を取り直す。

――――


「…何故競り合えるのか、ご説明いたしましょうか?」

「法則無視だろ?私の(これ)と同じ。」


――――

煤は大抵の物を断ち斬る事が出来る。だがそれは、法則無視…つまり、法則が定めた物体の強度を無視する事が出来る、というのがタネである。


その為、同じく法則無視を持つ物と競り合った場合、互いに相殺する為"何でも断つ刀"ではなくただの"刀"になる。

――――


…さっきの魔神が発動した魔術…技?…大方こいつはそれを利用しているんだろう、獲物自体に大した効果は無さそうだし。


「ツァイン、タヴレーフ。渚さんの足止めを頼みますよ。」


――――

エドガーが呼ぶと同時に、人型の魔神が一体、渚に向かって飛んできた。

――――


……さっき夜をかき消したのはこいつか。


――――

魔神の手には、刀が握られている。

――――


てか、なんか私と似てないか?


「――【第四世界】」


――――

塔から渚へと声が響き…

――――


「それでは、どうぞお楽しみ下さい――」







――――

渚と魔神の空間が遠ざり、景色が薄れる。

――――


空間系、葉月とも途絶……


意思…は無さそうか?ならまあ、加減の必要は無いだろ。







――――

二人は幾度となく衝突し、火花を散らす。

――――


…やっぱ煤で戦うのは難しいな、どうにも!…制御が効き辛い。


向こうも同じ…とするには、私よりも小回りが利いてるっぽいし、私のとは過程が違いそうだ。


夜はラス1、撃った後装束を切り替える暇はあるのか、そもそも夜でこの空間を突破出来るのか。


――――

魔神を弾いて距離を取り、渚は手を伸ばす。

――――


「【星海を越えて(アストラルブリンク)】」


――――

星が煌めいた……が、元の空間へは戻れなかった。

――――


まあ転移で距離は取れた。……何試すにしても面倒だし、さっさと片づけるか。


「【拡大(セキ)】、【巻雲(マキグモ)】」


――――

空を踏み、魔神へと飛び出す。

――――







「っ……」


――――

速度こそあったが、その単純な軌道は魔神に読まれ、渚の胴は腰辺りで両断され、金色の血が噴き出る。

――――


「…なんてな、」


――――

煤が魔神の体に刺さる。

――――


「夜!!」


――――

魔神の内側から黒い炎が噴き出る。

――――


…久々に捨て身したな。仮にも神を名乗る以上、あんまり被弾する姿を見られないようにしてたんだが……まあ、仕方ない。


――――

魔神は抗う様子を見せていたが、数秒後には燃え尽き、消滅した。

――――


……薄々気づいてたが【天の川(ステラ)】が使えなくなってるな、格納庫にもアクセス出来なくなってるのか。


妙に薄いが一応外は見える……とは言え、何か出来る事あるかな……


――――

既に髪にしか残っていない黒い装束を解除し、新たに白い装束を展開し直す。

――――


煤は……効果無し、流石に対策してきてるか。




今出来る事から考えようか。


1.煤を振る。効果無しだから論外。

2.星系統魔術。転移と格納庫は無理だった。

3.光系統魔術。まだ試してない。

4.神権反転。…空間に作用するか分からないし、外に出たとしても反動が怖い。


試すなら光系統か。


――――

六本の剣を生成する。

――――


さて、広さはどんな物なのか……


――――

上下前後左右の六方向へ剣を飛ばす。

――――






……どっかで止まったりしてないな。広さに制限はない感じか?…複数人居れば、もう少しちゃんと検証出来……魔神、殺さないで無力化ぐらいに止めとけば良かったかな。




…物量で空間を不安定にするのは無しだな。単純に時間が掛かるし、ここまで広げても不安定にならない辺り許容量は相当な物だ。


とーなると、星系統に賭けるか?……いや、もう一個あるな。


――――

深く息を吸う。

――――




「――神域侵食・不滅」


――――

渚を中心として、神域が押し合う事無く展開されていく。

――――


ビンゴ!やっぱ(から)だったか。


――――

神域に浸食されても、空間はその様相を変えない。

――――


……成程、空間的に奥へ飛ばされた感じか。…ここでも一応法則が機能してる辺り、まだまだ及ばなさそうだ。本当に。




「【星海を越えて(アストラルブリンク)】」

大怪獣!!!:大怪獣!!!(特撮の怪獣みたいな奴 認識すると思考が塗り潰される)

蒸気旗艦:周囲の環境をスチームパンクに変えていく。人も例外ではないが、渚は神権でそれを無効化出来る


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