四者四様
◇◆
「倒されたぞ。」
「一定の効果は示しましたし、今回はそれで充分でしょう。」
空間干渉+非魔力霧散+意思…後者二つは基礎として、能力は夫々変えた方が良さそうですね。
「では、そろそろ戻りましょうか。」
「…レウコス、これからはそう呼べ。」
「ふむ…分かりました、レウコスさん。改めて、以後宜しく。」
◆
………
『楓君、気分はどうですか?』
「……まあ、何とかって感じです。」
…部屋に戻ってるし、腕も治ってる……
「…荒水さん、魔物は……?」
『柄海先生が倒したそうです。』
そっか、先生が……
――――
楓の左手の中には、また弾丸の様な物が握られていた。
――――
…これについても、調べてみようかな。
◆◇
「…とすると、今後は本格的に一等星として動いてくれる…という事で良いのかな?」
『流石に私も出張った方が良さそうだったので。』
「ありがたいが……私達は君の力の詳細を知らなくてね、何をどう任せれば良いのか分からないんだ。」
『魔力由来の物への調律…具体的には能力を解読、解除したり、それの応用で物体透過や空を歩く、というぐらいです。』
「近距離戦が主…というのは合っているか?」
『ええ。その認識で問題は無いですね。』
「……まあ、好きにしていて構わない…としか言えないな。表に出て戦ってくれるなら、どこで何をしていても私は文句を言わない事にするよ。」
――――
モニターから唯の顔が消える。
――――
……感づかれてそうだな。認識阻害由来の変装と、彼女の能力は相性が悪そうだ。
「……葉月、楓君のリミッター外しといてくれ。今回、あのまま行ってたら私が出なくても楓君が勝ってただろうし。」
「承知しました。」
大方愛宕さんは楓君達に付くだろうし、柄海 蒼の出番は粗方終わりかな。
今回のはどう考えても外様共の仕業だ。装甲の要望も出したし、「天空」なんていううってつけの奴も居る……まだ動かせないが。
まだまだ外様は来るだろうし、魔神の相手もしつつ……
「……時に渚様、調律者…もとい、愛宕 唯の事は知っていましたか?」
「いや?話したのは今日が初めてだが。」
「…そうですか。」
…?
「……じゃ、少し休んでくる。何かあったらよろしく。」
……互いに、というのは幸いな事なのでしょうか。
…知らない、というのは幸せな事なのでしょうか。
どの面して、ではありますが。
最後に答えてください。私は、どうすればよかったんでしょうか。
『さあな。…俺達は、お前に支配されるのが嫌だっただけだ。』
…貴方達人の作る社会には、どうしても上下が発生します。この行為は、上が私から貴方達の誰かに挿げ変わるだけですよ。
『…確かに、何でだろうな。』
『……でも、俺はアイツに色々指示されるなら、まあ、許せると思った。それだけだ。』
…私に足りなかったのは、信頼関係という物なのでしょうか。
『お前は俺より頭いいんだし、ゆっくり考えたらいいんじゃないか?答えがすぐに出たら、誰も苦労してねえよ。』
……次に私が貴方、いえ貴方達と話す際は、私なりの答えを用意しておきます。
『頑張れよ。俺はあんま頭よくねえが、話聴くぐらいはしてやるよ。』
それでは、さようなら。
『じゃあな。』
…名も知らぬ英雄。私が選んだこの道は、本当に正しかったのでしょうか。
結局、再び話す事は叶いませんでしたが。
「―――、―――、Give me your answer do……」
……私なりだとしても、答えを出すのが、贖罪になるのでしょうか。




