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未定  作者: 大倉
争奪の世、三千世界
80/108

風と星

…これヤバめかな?


――――

窓の外には、落下中の三人の姿が映っている。

――――


うーん……出張しちゃいますか!


――――

窓をすり抜け、彼女は空を歩く。

――――



やばいやばいやばい!


――――

影の魔術を食らった三人は、空へと転移した。

――――


源斗君と真司さんと…楓君は居ないけど銃はある……てか地面無い!


どうしよどうしよどうしよ、私達飛べないよ!?







――――

落下を続ける悠華の目の前に、唐突に人が現れる。

――――


「お母さん!?」

「いやー、さすがにピンチっぽかったから助けに来ちゃった。」


――――

悠華は空中で静止する。

――――


「…皆も助けられる?」

「まかせんしゃい!」


――――

全員が空中で止まる。

――――


「……ありゃ、ごめん悠華ちゃん。ここから連れ出すのはちょっと大変かも。」

「…お願いお母さん、できるだけ急げない?まだ友達が一人残ってて。」


◆◇◆


ふふん、頼られるのも悪くないね。




空間自体の生成+それの湾曲による拡大、二つが複合されてるせいでとんでもなく複雑になってるね。


まあこの程度なら…


――――

空が歪み始める。

――――


「この人は…?」

「しっ、お母さん集中してるから。」


…湾曲を逆転させて、生成された空間を解体して……


――――

上が黒く、下が灰や緑が混ざった色に分かれ始める。

――――


ちょっと座標もいじって……


「…調整完了!解除行くよ――」


――――

空が弾け、校舎の上空に飛び出す。

――――











――――

空が弾ける少し前。

――――



――――

楓は意識を手放した。

――――




――――

影が再び靄を出す。

――――








「「Burst」」


――――

どこからか飛んできた剣が爆ぜる。

――――


◆◇

――――

爆発に乗じて蒼が楓を抱えて離れる。

――――


「まだ生きてるな!?」


…気絶してるか。右腕の欠損以外は大した傷は無い、となるとセーフティー発動するまで出力上げたのか。


――――

楓を置き、槍を手にする。

――――


楓が苦戦するとなると……まあ外様の仕業か。


――――

槍を投げつつ、影へと向かう。

――――


「Burst」


――――

槍と影が重なったタイミングで槍を起爆し、それに合わせて剣で斬りかかる。

――――


…通ってないな、空間系の能力か?こっちだと星系統使えないんだけど。


――――

そのまま校舎の壁に足を着け留まる。

――――


はてさて、楓の攻撃はどれぐらい効いたのか…


「【魔弾(フレイキューゲル)】」


――――

発射された魔力に対して、影は回避を選択した。

――――


避けた……動揺、恐れ…随分と単純だが、それなりの知性があるな。


外面と詠唱だけの張りぼてだし、次辺りで気付くだろ。


――――

足元を起爆して勢いをつけ、

――――


「天殺星」


――――

空間ごと影を斬りつつ、剣を残して起爆する。

――――


…通りは悪いが、一応空間系なら効くか。


――――

影が靄を吐き出し、靄は蒼の左腕を削る。

――――


楓の怪我はこれか。…血は出てない、触れた部位だけどっかに飛ばしてるな。


――――

どこからか塵が集まり、左腕が治る。

――――


大体攻略法は分かってきた。


――――

蒼が格納庫から刀を取り出す。

――――


「【魔弾(フレイキューゲル)】、」


――――

影が一瞬怯む。その隙に蒼は影に近寄り、

――――


「巻雲、天殺星」


1、2、3、


――――

斬った直後、刀を即座に切り返す。

――――


4、5、


――――

切り返す

――――


6、7、8、9、10、11、12、


――――

影が薄くなり始める。

――――


13、14――






――――

幾度と無く攻撃を食らった影は、空気に溶け、消え去ろうとしている。

――――


?何か来る……


――――

突然、上空に四つの人影が現れる。

――――


……皆、無事っぽいかな?






――――

四人の内の一人、蒼にとって顔馴染みのない人が蒼の前に降りてくる。

――――


「あなたは……柄海 蒼さんですね。」

「そういう貴女は……一等星の「調律者」さん…であってますよね?」


◆◇◆


…あそっか、殆どの人には通り名しか知らないんだっけ。


「そっちの方が名は通っていますが――」















「本名は、愛宕 唯と言います。」


◆◇


外見はともかく、名前聞いたのは初めてだな。悠華と苗字同じだったのか。


「まだまだ至らぬ点が多く、申し訳ないばかりです。」

「あ、いえいえそういう訳ではなく…」


…いい先生とは、世辞でも言えないもんな。

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