空を駆けろ!惑星破壊大作戦!!
――――
地表に取り付く。
――――
地表面の感じと、前に来た艦船…やっぱ似てるな。
「……解析完了、この神の神権を「惑星」と断定しました。」
「惑星、ねえ。」
ここまで見た目通りな奴は、そう居ないだろ。
「……あれ、人居る?」
――――
地表の隙間から見える空間では、無数の人影が蠢いている。
――――
「…先の艦船にいた、無機物生命体と思われます。……惑星の力を受けて動いている人形、というのが最も近いかと。」
「「惑星」の力の範疇なんだろう。ま、気にしてもしょうがないし…先を急――」
――――
突如、地表に砲台が現れた。
――――
!
「魔力の反応を検知」
「避けれる速度か!?」
「…来ます。」
――――
砲台から赤い光線が発射された。
――――
…あっぶな。
――――
渚は寸での所でそれを躱す。
――――
「移動開始。留まっていては蜂の巣になります。」
「…蜂の巣どころじゃ済まないだろ。」
――――
滞空していた機体が地表に沿って飛行を始める。
――――
「私は避けつつ砲台落とす。葉月は構造の解析と、惑星本体を探してくれ。」
「了解しました。」
……!やば、
「上二時下五時正面七時下十時方向、加えて真下から来ます。」
「ちょっと手伝え!」
「畏まりました。」
――――
幾つかの攻撃を避け、避けきれない攻撃を盾と結界で受ける。
――――
「てか上ってなんだ!」
「子機が展開されています。…周囲の砲台と同程度の火力を持っているようです。」
――――
渚が剣を大量に飛ばし、砲台を落とす。が、その度新たに砲台が生えてくる。
――――
…壊すのは考えない方がいいか。
「続いて全方向、回避不可能です。」
「一瞬操作頼む、【天の川】!!」
――――
無数の剣と盾、そして結界で攻撃を相殺するが僅かに撃ち漏らし、機体が損傷する。
――――
「っ……」
これ以上はきついか。一応直りはするが、足を止めたら飽和攻撃で完封されるな。
――――
損傷個所が少しずつ直る。
――――
「…渚様、少々お時間頂いても?」
「それで勝てるなら。」
「では、操縦頼みます。」
――――
葉月が自身の全リソースを、眼下に広がる広大な惑星の解析へと向ける。
――――
!
「ふんっ!!」
――――
攻撃を察知した渚が大半を防ぐ。
――――
…やはり完全には防ぎきれないか。的が大きすぎる、12mを一人で守り切るのは流石に無理。
「…「惑星」のシステムの内30%を掌握。眼下の峡谷へ入ってください。」
「はいはい!」
――――
機体が急降下し、狭い空間に入る。
――――
……お、攻撃の密度が下がった。これぐらいなら無被弾でぇ?!
――――
直後、壁のあちこちから砲台が生え、機体に衝撃が走る。
――――
「おい葉月!腹の中に入っただけじゃないかこれ?!」
「…引き続き進んでください。」
――――
機体のあちこちが損傷するが、不滅の力で少しずつ修復されていく。
――――
…やっぱ、不滅を100%で使えないのが痛いな。しょうがないけどさぁっ!
――――
閉所を抜け、広い地下空間に出た。
――――
「システム80%を掌握。渚様、指定した座標に向かってください。」
「了解!」
――――
渚の視界に、前方を指し示すピンが刺される。
――――
「そこには「惑星」の核への道があります。クラックしましたので、扉は開けられます。」
「つまり急げと!」
――――
壁全体に砲台が生え、機体が飽和攻撃の中を潜り抜けていく。
――――
「攻撃は止められないのか?!」
「…無理です。今からでは間に合いません。」
――――
再び、機体に衝撃が走る。
――――
…当たってない、何か別の……
「葉月!」
「ジェネレーターが融解しました。」
「不滅で直るか?」
「……今すぐは無理かと。不滅の状態で融解したので、元の状態にするには手間がかかります。」
――――
スラスターの光が消え、機体が失速し始める。
――――
…まだ遠い。転移も相手の神域内だ、外に逃げるなら兎も角内側に行くのは無理……そうだ、
「回路は繋がってるんだ、私の魔力で動かせないか?」
「……可能です。」
「魔力源を永久炉から渚様へ。……接続完了。」
「っ……」
…装束使った時と似た感じだな、ゴリゴリ魔力が取られてる。
「渚様、大丈夫ですか?」
「問題なし。私の魔力量知ってるだろ?」
――――
スラスターが再び光を放ち、機体は目的地上空へたどり着いた。
――――
扉…
「開けます。」
――――
扉が動き始めると同時に機体が急降下を始める。そうして、僅かに開いた扉の隙間に機体が入り込み、そのまま降下していく。
――――
…おいおい、
「ちと狭くないか?」
「…機体の損傷は避けられませんが、最速かつ確実なのはここだけでした。」
――――
機体と壁がこすれ、機体がさらに傷ついていく。
――――
……抜けた!
――――
ノイズの走るモニターには、小さな小惑星が映っている。
――――
「…これか、本体。」
――――
機体が小惑星に乗り、渚がコックピットから降りる。
――――
「葉月、私の回収と脱出は頼む。」
「畏まりました。」
――――
それは、神権の持つもう一つの力。通常とは異なるそれを使う際、幾らかの時間が代価として必要だが……
――――
「神権反転!」
――――
その代わりに、莫大な力を行使する事が可能になる。
――――
「「消滅」!」




