表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
未定  作者: 大倉
第二章:2999
62/74

首の無い死体事件

――――

それから数時間を掛けて、近隣への聞き込みは終わった。

――――


「…特に有用な情報無かったですね。」

「つまり、犯人…人では無いだろうが…は、人目に付かないで動けるって事だ。それだとある程度絞れる。」


「人目に付きづらいい程小さい、または居る事に違和感が無い…とかですかね。あとは転移とか?」

「魔力の残り香が無いって言ったろ。」


そうだった。


「だが、前二つはいい線行ってると思う。」


「……ま、今日はここらで解散だ。明日もよろしくな。」

「はい。お疲れさまでした。」

「お疲れ。」


――――

次の日、午前の授業が終わった楓は真司に合流した。

――――


「昨日は寝れたか?」

「一応は。…星野さんは元気そうですね。」

「日常茶飯事だからな、流すのに慣れただけだ。」


「…それと幸先の悪い事に、また被害者が増えた。」


――――

二人は、昨日の街より更に南下した、街外れの一軒家にたどり着いた。

――――


「今日の早朝発見されて、そこの庭で死んでた。…条件は前と同じなんだが、どういう訳か温度がまたおかしくなっててな。」

「温度?」

「魔力の残り香があったから、何者かが魔術を行使した事は確定。森方面だったんで一応追ってはみたが、時間経過と単純な距離で見失った。」

「……魔術が使える魔物or魔獣?」

「温度操作となると炎氷水…固有も含めると絞り切れないな。」


「一応山周辺は封鎖して貰ったが、何せ施行がだいぶ遅れたから当てにはならない。」

「そんな事できるんですね。」

「プトレマイオスに連絡しただけだ。」


プトレマイオス…?


「…あ、一般には話しちゃいけないんだった。忘れてくれ。」

「分かりました。」


――――

夜が更ける頃……

――――


「……駄目ですね。」

「結構な時間だけど帰るかい?」

「いえ、明日は学校休みなので大丈夫です。」

「りょーかい。…じゃ、その辺で腹ごしらえでもしようか。」


――――

二人は近くの飲食店に入った。

――――


「らっしゃーせー!」


――――

人の好さそうな店主が声を掛ける。

――――


「俺が持つから、好きなの選びな。」


……こういう所入るの初めてだ。


「…もしかして初めてか?」

「はい。これまで、あまり外には出なかったので。」


「あーいえ、出ようと思えば出れましたよ。僕がインドア派なだけなので、お構いなく。」

「…他人が口出しするのもあれだな、悪い。」


「…じゃあ僕はこれにします。」

「豚骨か……じゃ、俺は醤油で!」

「あいよー!」


…自分で火出してる。ああいう事も出来るんだな。


――――

数十分後、二人は店を出た。

――――


「腹も膨れたし、捜索再開と行こうか。」


――――

真夜中とはいえど、街中なのでそれなりの明るさではある。


されど真夜中、暗い事に変わりはない。

――――


「うわあっ?!?!?!」

「星野さん!?」


「あー…大丈夫。ビックリしただけだ。」


――――

真司の目線の先には、人の顔をした猿の群れが居る。

――――


魔獣?


――――

楓が銃を構える。

――――


「まてまて、それは仕舞え。」

「………」

「…あれは人面猿、魔獣の一種だ。見た目は不気味だが害はない。…暗闇であれ見てビビっただけだ。ほんとになんともない。」


――――

楓が銃を下す。それを察したのか、猿の群れは去っていった。

――――


「……あれ?」


――――

その内の一体の顔を、楓は見逃さなかった。

――――


……さっきのお店にいた人…の顔?


「…星野さん、さっきのお店に行ってください。」

「おい待て……くそっ」


――――

真司の静止を振り払い、楓は猿の群れを追った。


それを見た真司は、端末に話しかける。

――――


「プトレマイオス。」

『ご用件は?』

「南東区4丁目の飯屋の確認を頼む。追って報告。」

『承知しました。』


――――

連絡を終えた真司が、楓を追う。

――――





「楓!」

「来たんですか!?店の方は…」

「バックアップ送った。」

「……星野さん。人面猿の顔って、「人みたいな顔」ですよね?」

「…まあそうだな。実際の人と同じ顔の事は無いはずだ。」

「あの猿、店の人と顔が同じ(・・)だったんですよ。」

「……そうだな。」


僕等が店を出た数十分の間に……そうなったとは考えたくないけど。


「…判断は悪くないが、追うなら俺じゃないか?」

「……それもそうですね、僕の判断ミスでした。」


『星野 真司様、結果を報告致します。』


――――

真司の端末から声がした。

――――


『指定された飲食店にて、首が捥がれた死体を確認しました。』

「「!!」」


「…俺が前に出る、楓君は援護頼む。」

「わかりました。」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ