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電波ジャックと政府の動き

ホームルームが終わって、1時間目の授業が始まる。

社会の授業、その地図にはあの島はない。

それが、当たり前。それは、所詮都市伝説。

ノートに写したり、問題を解いたりしているといつの間にか授業が終わった。

海月の所に行こうと席を立つと、隣から聞こえてくる。


『おい!!スイレン島実験の実験者を連れてこい』

声を荒げている男性の大声が聞こえる。

『スイレン島実験は都市伝説です。

そんなものはありません』と、誰かが宥めている声。


「何これ、怖いよね」

「あれじゃない?、電波ジャックっていうやつ」


その動画か何かを見ている2人組の女の子が話している。

ずっと立って聴いているのも怪しまれそうで、自分の席で本を読んでいる海月の元に行く。


「海月〜、何か面白い本教えて。」

「良いよ、陽菜は両想いの恋愛が好きだったよね」

それにこくこくと頷く。

「それだったらね…」



――――――――――――――――――――――



20時頃、家の鍵と扉の開く音がした。

「美空さん、おかえりなさい。

遅かったですね」

リビングから玄関に急いで行き、放った。

「ただいま。

ちょっと仕事の残業してたのよ。」

鍵を閉めながら言う。

そして、靴を脱ぎながら言われる。


「そういえば、電波ジャック見た?

今もやってるらしいわよ。

捕まらないと良いけどね。」

「そうですね…。」


手洗い場に行く美空、陽菜はキッチンに行く。

「今日はオムライスですよ。」

「ホント!?

ケチャップ、可愛く描いてみて。

凄く難しいわよ」


――――――――――――――――――――――


其処からは、いつも通りだった。

陽菜が、オムライスに絵を描いたが失敗して美空がお手本を見せる。

オムライスを食べて順番にお風呂に入った。

陽菜がお風呂を出た時、美空は髪の毛を乾かし終わっていた。


「そういえば、友達とは仲良くやれていますか」

「海月とは随分、仲良くなりましたよ」

「そうですか。それでは、引き続き宜しくお願いしますね」


そんな言葉を置いて美空は、自分の部屋へと行った。

陽菜もまた、リビングの電気を消し、自分の部屋に戻った。

「もう……やだ」

そんな嗚咽みたいな声が、ベッドにダイブした時に出た。そのまま、陽菜は寝た。



――――――――――――――――――――――



電波ジャックから1週間以上が経っただろうか。

電波ジャックの犯人を、自衛隊が捕まえようとした。

それには成功していたのだが、異能を使われてしまい、スイレン島実験が本当にあったのではないかという噂が絶えなくなっていた。

学校でも話題になったり、ニュース等にも頻繁に出てくるようになっていた。

そして都市伝説としても……

電波ジャックがあって1ヶ月後、体に刻印みたいな物がないかを確認する事を学校や職場等でやる事を(ほとんど強制)推奨された。

その特定の物があった場合は、警察署等の政府が管理している所に連れて行く。

都市伝説を知っている人にとっては分かるだろうが、知らない人には何だいきなりと思う人だっているだろう。

そして、絶対に嫌だという人も。

その体を見せたくない理由は人それぞれだろうが、陽菜もその一人だ。多分、海月も。

そして今日、その確認がある日だ。

3時間目が2年生の時間だった。

陽菜は若干、ソワソワしていた。

バレるという心配はあまりしていないが、他人に体を診られるのは嫌だという緊張だ。

女子更衣室に1人ずつ入っていく。

陽菜は中に入ると、保健室の女性の先生がいた。パンツ以外全部脱いで観てもらう、少しじゃなくてだいぶ恥ずかしい。

「もういいよ」

そう言われて直ぐに、元々着ていた制服のシャツ姿に戻り、女子更衣室を出た。

2時間目が終わった。

海月も戻っていたが、まだ安心は出来ない。

もしかしたらバレていて、目立たない様に後で来るようにと言われているかも知れない。



「海月、今日空いてたらさ、一緒に買い食いしに行こうっ」

放課後に海月の席の元に行き、少しドヤ顔で言った。

「いいよ、何食べに行こうか」

笑いながら、承諾してくれた。

「クレープは?」

「食べた事ないけど、1回食べてみたいな」

「んじゃあ行こう、レッツラゴー!!」


その後は特に何もなかった。

あったとすれば、いつもの綺麗な笑顔が嬉しそうな顔になったぐらいだった。

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