ウミなりの生命への慈悲
眩しくて煩くて……ウミは起きた。
まだしょぼしょぼとしている目で隣を見ると、ココラスは居ない。
外に出ると、人が増えていて騒がしかった。
いつの間にか青や赤、騎士も来ていたらしい。
周りを見渡すと、忙しそうな顔をしながらココラスが誰かと喋っている姿が見えた。
それを見てウミは挨拶をしないで森の中へ入った。
ウミは、自分が何をすれば良いのかが分からなかったのだ。
彼処に居てもただ突っ立っている邪魔者にしか見えないだろう。
それかサボり魔。まぁ実際にそうだ。
普通ならば彼処で何か手伝う事ありますかと聞くべきだろう。
歩いている途中、誰にも見つからないように隠れて来ていたがその途中で殆どの者がもう起きて手伝っていた。
まだ日は昇りきっていなくて、綺麗だ。
森の中だと木々が邪魔をするが、それも良いと思えた。
もっと綺麗な景色を観るには木を登るのだろうが、そんな事はしなかった。
ただ森をウロウロと彷徨いていただけだ。
「こんな所で何してるんだ」
後ろから声がした。
振り返ると165cm程の男が声を掛けてきた。
「…少し探索していただけです」
黒髪で、よく見れば黒よりの青色の瞳をしている。
「ソウさんが、探してた。」
それだけ言って、元の道に戻って行ってしまった。
(ソウさんのとこに行けって事だよね)
ウミも少し違う道を通ってテントの場所に向かった。
昨日、ソウと一緒に入ったテントの近くに来てみるとソウが誰かと話していた。
それが終わるのを待つ事にした。
数分後に話しは終わって、ソウは何処かへ歩き出した。
(どう声掛けよう………)
そう考えているうちにソウはまた違う人と話し始めた。
「ぁ………」
次こそはと待っていると、話が終わったのか歩き始めた。
行こうとするけれど…足は言う事を聞かなかった。
3人目が終わった。
次こそはっと足をさっきよりも一歩出した。
「あのっ、ソウ…さん」
「あぁ、伝言受け取って来てくれましたか」
それに頷く。
「首輪、付けていますか?」
「……はい…、付けてます」
「では見せて下さい」
良く分からないが、ソウに従う。
そして、ノアに教えて貰った解き方をした。
「そんな機能があったのか………」とソウは呟いた。
限られた人しか知らないと言っていたけれど、黒であるソウが知らないとは………。
「後ろを向いて下さい」
少し抵抗感はあったが、言われた通り後ろを向いた。
ガチャッとピッと音が何回か聞こえた後、首輪がウミの目の前に現れた。
それをギリギリにキャッチした。
少し手がヒリヒリとした。
「ああ、すみません、考慮していませんでした」
首輪をウミから取った。
「これは此方で預かっています。」
それを言って、首輪を持ったまま立ち去って行った。
――――――――――――――――――――――
特にやる事もないので、テントに戻って簡易ベッドの上に座る。
起きた時はまだ少し暗かったのに、今では明るい。
戦争の時間が刻々と迫っているのが分かる。
ウミは靴を大雑把に脱いで、ベッドの上に三角座りになる。
そして、そのままベッドに転がった。
『騎士と能力者は、戦場へと出る者は崖の下まで来てください。繰り返します。
騎士と能力者は、戦場へと出る者――――』
ウミは起き上がって、脱ぎ捨てられている靴達を履いてテントの外に出た。
(崖の下………?)
人は色々な方向に行っている。
けど、まとまっている集団でた。
ウミが行く方向は、最も人が行っている方向だ。
ラッパが鳴った。
凄く響き渡る五月蝿いラッパが。
それが、戦争の始まる合図だった。
誰が吹いているかは知らないが、そう教えられた。
走っていく、前にいた人が………。
ウミよりも後ろにいた人が…………。
隊列なんてなくて、敵を倒せという勢いだけで。
ウミは小走りをした。
殆どの人が全走力だ。
「はぁ、、、」
20分ほどこばしりで走っていたら死体が転がっていた。血と共に……。
そして、その少し前ではウィンケレ帝国側の人とユウミン王国側の人達が戦っている。
此処が前線…と言う程前線ではないが一応前線なのだろう。
ウミにも向かってくるので、振り落とされた剣を避けて斬りつける。が、避けられた。
結構な手練れのようだ。
ウィンケレ帝国側の人達も苦戦しているようだし………。
ウミに最初に喧嘩を売ってきた人を5分で返り討ちにした。
少し……周りがウミに一歩引いている。
戦場に出てウミが最初に殺った男は案外強かった。
多分、その強い人が殺られて怯えているのだろう。自分達も殺られると…………。
ウミは出遅れた方で、こっちの方角はあまり人がいない。
というかウミが人が少ない方を選んだからだ。
それでも死体は転がっていたが…………。
ウミは、怯えて一歩引いている人の中の1番近い人に走って近づいて心臓を刺した。
今刺した男の胸部から血が垂れている。
ウミが剣を抜くと、勢い良く血しぶきが飛んで来た。
ウミの顔にも肌にも服にも……だが、気にしない。
隙を見せては殺られるからだ。
それを見て固まっている人…1番近い人をまた殺る。
この人みたいにウミも固まると殺されるかも知れない。だが、この人達は殺されることに…血を見ることを怖がっている。
ナイトよりも下の階級か、新人なだけか、人が血を噴いて死ぬ瞬間を見たことがないのか、人を殺めた事がないのか………。
もしかすると、騎士ではないのかも知れない。
周りにいた人達が逃げ出す、情けなくも。
だが、殺りあおうという人もいるが、全員を切り捨てた…………。
容赦なく、躊躇いなく、無慈悲に。
いや、それこそ躊躇ったら失礼だろう。
だからウミは、一筋の躊躇いもなく斬り続けた。
例え、命乞いをされても…せがまれても。
躊躇ってしまったら苦しみをもっと与えてしまうかも知れない。
苦しませずになるべく一筋で殺す。
それが、生命への慈悲というものではなかろうか……………。
お待たせしました〜。
投稿スケジュールは月曜日の7時に上げる予定です、書き溜めは5つあるので5回は続きます。
月曜日にこのダーク作品をお読み下さい。
きっと心が更に沈むと思います。
いや、たまにほんわかも書く予定なのでないかも?
ていうかこれはダークに入るのでしょうか?俺も良く知りません。
あっ、その後のスケジュールは知りません、自由人なので!(~ ̄³ ̄)~
作者が1番雰囲気崩してるな……………。
それと、一話目というか二話目ですね!
その内容を弄りました!あっちは情報量が多すぎたので…記憶から忘れて下さると嬉しい限りです!
そして、二話目ですね…見てくれると嬉しいです…陽菜視点の所は変わっていなくて海月視点だけが変わっています凄く。
悪夢が1番変わっていますので、そこの所お願いします……!!!
記憶から葬り去ることも………。
ではでは、完結するかは分からないですがよろしくお願いします!笑
あっ、こんな事書くと離れていく人多いか笑
まぁいいや……。




