戦域への転送
ユウは揺られていた。
3日前にウィンケレ帝国はユウミン王国に宣戦布告をした。
そして、前線に行くために馬車に乗って移動している。
ほとんどが荷馬車に乗っている。この前線には黒が13人中4人くるそうだ。因みに紫は8人。
黒と紫の人達は別で来るらしい。
その移動手段は教えて貰っていないから知らないが。
ついでいうと、青が50人、赤は20人程で黄はこの前線ではないそうだ。
騎士団からも何人か来るらしい。
(あぁ、早く荷馬車から降りたい。)
ユウは酔ってしまって、そう思っている。
荷馬車に乗るのは後1日もあるのに……。
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「じゃあ、今日はこの6人を移動させれば良いんですか?」
「そうです、よろしくお願いします。」
この国の宰相であらせられるギャレットが、昨日今日でノアに深々と頭を下げている。
(これはこれで気持ち良いね〜)
昨日も同じだった。
昨日は違う6人を移動させた。
う〜んと誰から行こうかと考えて、決めた。
「じゃあ今日は2人ずつ行こうかな。」
因みに昨日は3人ずつで2回した。
2回目は失敗しそうになり、危なかった。
「じゃあ最初は、ウミとココラスさんにしよう」
ココラスはアメジストみたいな瞳と、ショートヘヤーのロイヤルパープルの髪の人だ。
身長はモデルみたいな170cm程で、其処まで胸は大きくない方だが容姿は良い。
首にはラベンダーのペンダントを掛けていて、支給されている能力者専用の制服には長方形の黒のバッジをしている。
「じゃあ振れますよ〜」
2人の手を片方ずつの手で握って移動した。
「僕は次の人達を移動させるよ。あっ」
ココラスの耳に近いて、ウミに聞こえないように言った。
「ウミは今回初めての戦争だから、色々と教えてあげて。じゃあウミもまたね。」
ノアは戻って、また2人、最後の組も移動させて、今やるべき事は終わった。
「ありがとう御座いました、ノア様」
「別に良いですよ。次は明日でしたよね。」
「はい。」
「そうですか。ではお先に失礼します。」
バタンと、ノアは部屋の扉を閉めた。
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「此方のテントはあちらのテントと違うのですか?」
色々とウミがテントを探索していたのが気になったのか、話しかけてくる。
それを、平然とした立ち回りで答える。
「多分、ほとんど同じだと思います。」
「そうなんですね。外に出ませんか?
相当の数のテントがあるはずです。」
ココラスに腕を掴まれて、そのままテントの外へと連れて行かれる。
本当に、すぐには数えられないくらいとテントの数だ。
そして周りには森と平地だけだ、言われていた通りの。
「まだ時間はあるので、少し散策してみませんか?」
「はい、凄く楽しそうです。」
(ゆっくりと、したいのに…。)
「……テントは何種類かあるんですか?」
沈黙が嫌で、興味もないテントの話題を作る。
「私も詳しくは知りませんが、5種類ぐらいはあると思います。
あそことそこのテントは違うテントですよ」
ココラスが指差した方をみる。
遠目だが、色も違うし、形も大きさも違うかった。
テントの森みたいな所を抜けると、100メートルは絶対にありそうな崖があった。
「此処から落ちると助からないと思うので、気をつけて下さい。」
(思うではない。絶対に死ねる場所だ。
こんなん、自殺スポットとして有名そう。)
崖の下を恐る恐る覗いて見ると、平地だった。
本当に何もない。
上に登れる所もない。別にあるのだろうか。
「そろそろ行きましょうか。
会議に遅れてしまう。」
「そうですね。」
崖から遠のいていく。
やがてその崖は、見えなくなった。
「お待たせしました。」
1つのテントの中に入った。
此処では1番後方のテントだ。
「やっと会えたよ、ココラスっ」
テントに入るなり、ココラスに抱きつく1人の男。
「サクさん、皆さんが見ています。
自重してください。」
この怒られて黒目をうるうるとしているのは黒のサクだ。
「早く座って下さい。。
会議がいつまでたっても始まりません。」
「すみません、ソウさん」
サクは少し不機嫌そうな顔をして、ドーンピンクの髪を揺らしながらココラスがほらというので仕方なく椅子に座った。
そしてウミも、あらかじめ用意されていた椅子に座った。




