第四話 獲物
5歳になったルイスは、父親のスパルタ教育のもとで剣術の才能も開花させていきます。今回は、この世界における武技や魔物の「ランク」という重要な設定が登場!
5歳になった俺の日課は、父レオンによる容赦のない剣術特訓から始まる。
前世の引きこもりニートだった俺にとって、この訓練は地獄そのもの……のはずだったが、
いざやってみると自分の体に恐ろしいほどの才能が眠っていることに気づいた。
「よし、そこまで! ルイス、今の踏み込みは実に見事だったぞ!」
父上が大剣を収め、豪快に笑いながら俺の頭を撫でる。
5歳児の小さな体で、大人用の木剣を軽々と受け流す俺を見て、
親父の親バカメーターは今日も限界突破しているようだ。
この2年間、俺は【万能鑑定】を使って自分の成長を厳密にチェックしてきた。
この世界では、剣術や魔術の熟練度が「ランク」として明確に分かれている。
現在の俺の能力を鑑定した結果がこれだ。
剣術:ランク…中級 5歳児平均…測定不能
騎士団の一般兵並。父上のおかげ。
火魔法:ランク:上級 5歳児平均…初級
既に宮廷魔導士一歩手前。前世の科学知識の応用。
魔力総量:ランク:S 5歳児平均…E
完全にバグ。さすがにチート。もうヤバすぎ。
(よし、順調にバケモノじみた神童へと育ってるな)
◇
特訓の後、父上の領地見回りに同行させてもらった時のことだ。
アークライト領の境界付近にある森の入り口で、突然、
護衛の騎士たちが色めき立った。
「ギチギチギチッ……!」
草むらをかき分けて現れたのは、
大人の背丈ほどもある巨大なアリのような魔物だった。
「ルイス、下がれ! Fランクの魔物『兵隊アリ』だ!」
父上が前に出ようとする。
この世界では魔物もGからSまでのランクで強さが分かれているが、
Fランクなら今の俺の格好の実験台だ。
「父上、僕にやらせてください! 練習の成果を試したいんです!」
「なっ……バカを言うな、いくらお前でも実戦は――」
引き止める声を無視し、俺は前に飛び出した。
迫り来る巨大なハサミ。
中級に達した俺の動体視力なら、その動きは止まって見える。
(イメージしろ。火とは高熱のプラズマ、対象の分子運動を爆発的に加速させる――!)
「――『炎弾』!」
ルイスの手のひらから放たれたのは、一般的な初級魔法とは一線を画す、
青白い超高熱の炎だった。
激しい爆音と共に、炎弾は兵隊アリの胴体を正確に消し飛ばす。
「ギチッ……!?」
魔物は悲鳴を上げる暇もなく、一瞬で灰へと変わった。
「な……。無詠唱で、あの威力の火魔法だと……!?」
後ろで父上と騎士たちが、顎が外れそうなほど驚愕している。
初めての魔物退治は、俺の圧倒的なチート能力による完全勝利で幕を閉じたのだった。
◇
初めての実戦で頭をフル回転させたせいか、
屋敷に戻る頃には激しい睡魔が俺を襲っていた。
自室のベッドに潜り込もうとしたその時、部屋の扉が開き、
お風呂上がりの甘い香りをまとった母エレナが入ってきた。
「ルイス、初めての魔物退治、よく頑張ったわね。怖かったでしょう?」
「ううん、お母様。僕、平気だよ」
強がる俺を、エレナは「愛おしくてたまらない」という表情で見つめ、
そのままベッドに滑り込んできた。
「今夜は頑張ったルイスにご褒美。お母さんと一緒に寝ましょうね」
ギチッ、とエレナの豊かな胸の間に、俺の頭が優しく抱き込まれる。
薄手の寝間着越しに伝わる、熟れた果実のような圧倒的な柔らかさと体温。
お風呂上がりのシャンプーの香りが脳を狂わせそうになる。
すかさず脳内で【万能鑑定】を発動。
【エレナ・フォン・アークライト】
・状態:興奮・母性MAX
(『私の腕の中でスースー寝息を立てるルイスちゃん、可愛すぎて食べちゃいたい……!』と妄想中)
(相変わらずお母様のショタコンっぷりは最高だな……)
前世の男としての本能が暴れそうになるのを必死に抑えつつ、
俺はエレナの最高に心地いい胸の弾力を枕代わりにさせてもらう。
戦いの疲れと、至高の安心感に包まれながら、俺は深い眠りへと落ちていくのだった。
ここまでお読みいただきありがとうございました!ついにルイスが初めての魔物退治に成功しました!5歳にして無詠唱の上級魔法をぶっ放すルイス、完全にチートの才能が開花していますね。そしてバトルの後には、お母さんとの極上の添い寝タイムという最高の「ご褒美」が待っていました。




