ジーナお姉ちゃん
朝からウジューヌお兄様はそわそわしてます。ガラガラ声は相変わらずです。気にしてるみたいです。
「怖がられないかな?」
「大丈夫だよ。彼女に兄はいるんだろ?声変わりくらい慣れてるよ」
アランお兄様が面倒そうな顔で答えてます。ついでにセシルの頭に頬ずりするのやめてください。首が痛いです。ウジューヌお兄様が怒ってますよ。
「真面目に聞いてよ!アランお兄様!」
「手紙でも伝えてるんだろう?ねーセシル」
アランお兄様がため息をつきながら言いました。セシルはおとなしくアランお兄様の抱き人形になってます。エドガーお兄様もジョゼフお兄様もおとなしくしてます。こう言う時は静かにしてた方がいいってセシルも学びました。
「セシルを貸して!」
ウジューヌお兄様がセシルを掴みました。
「えー・・・しょうがないなー」
アランお兄様がため息をつきながら手を離しました。そのままアランお兄様はジョゼフお兄様を抱っこし始めました。エドガーお兄様はするっと従者の後ろに隠れてます。
「大丈夫?」
ウジューヌお兄様にぎゅーっとされてるせいか、お兄様のドキドキが聞こえます。とても緊張してるみたいです。頭の上でグリグリ擦り付けられてます。
「おおおお」
「大丈夫、練習通りやれば。できる。俺はできる」
ぶつぶつとウジューヌお兄様が呟いてます。これは、あれですね。緊張して失敗するパターンですね。って視線を感じて横を見たらイネスが立ってました。
「ウジューヌ王子、セシル様の髪型が崩れます。」
「お、おう」
びくっとしてます。ウジューヌお兄様気づいてなかったんですね。ヴィルジニー姫はまだ来ないのに、お兄様緊張しすぎです。セシルはワクワクしてるのに不思議です。
「わかってます?セシル様」
なんでしょう、イネスが疑り深い顔で聞いてきました。あ、そう言えば朝言われたんでしたっけ?ヴィルジニー姫は遊びに来るんじゃないってウジューヌお兄様とデートするために来るんだって。
「うん。わかってるよ〜」
さて、何して遊びましょうか、ジョゼフお兄様は乗馬だって言ってます。セシルは中庭で的当てがしたいです。ヴィルジニー姫も良いよってお返事もらえてます。楽しみです。
「怪しい」
イネスが何か呟いてます。失礼な。
そしてやっとヴィルジニー姫がきました。玄関ホールに入ってきたら、ジョゼフお兄様と目と目が会いました。
「「ジーナお姉ちゃんいらっしゃーーい!!!」」
ウジューヌお兄様の腕から抜け出し、セシルとジョゼフお兄様でアタックです。
「きゃっ!」
「セシル!ジョゼフ!!」
あ、ウジューヌお兄様が怒ってます。
「ふふふ、お邪魔しますわ」
「お前ら何やってるんだ!!」
「「えーーー?」」
ヴィルジニー姫の後ろに隠れてお兄様の手から逃げます。
「こら!!」
あ、ヴィルジニー姫の両脇にいるセシルとジョゼフお兄様に手を出したら。
「ひゃ」
ウジューヌお兄様は見事、ヴィルジニー姫に抱きつく形にぶつかりました。
「あっ」
セシルとジョゼフお兄様はおててをつないでしゃがんでます。お兄様の手から逃れて上を見上げれば、危ない危ない、お兄様の手が頭上にありました。そしてその上には顔を真っ赤にしてるウジューヌお兄様がヴィルジニー姫の肩の上からひょっこりでてます。
「「お顔が真っ赤ー!!!きゃーーー!」」
駆け出して、アランお兄様のもとにダッシュです。
エドガーお兄様もえアランお兄様も、親指を立ててます。お父様とお母様は苦笑してます。
「よくやった。二人とも」
アランお兄様のいい笑顔をいただきました!!頭ナデナデしてくれます!!
「わぁ、その!!すまない!!セシルとジョゼフが!!」
「い、いえ!」
ヴィルジニー姫の侍女さんと従者さんもニヤニヤ顔してます。
「ウジューヌ、立ち話もなんだから移動しようか」
「アランお兄様・・・」
ウジューヌお兄様の悔しそうな顔が見えます。アランお兄様はいい笑顔です。
「あ、あの本日もお邪魔させていただきます。」
「ようこそいらっしゃいました。ヴィルジニー姫、子供達がごめんなさいね」
「いいえ!シュゼット夫人!」
お母様が微笑みながら、エスコートしなさいってウジューヌお兄様に言いました。
ウジューヌお兄様はヴィルジニー姫をエスコートしながらおしゃべりです。セシルも参加したいのに、アランお兄様とエドガーお兄様に両手が塞がれてしまいました。ジョゼフお兄様はお父様とお母様に捕まってます。
「ぶーぶー」
「ダメだよ。せっかくお話ができてるんだからね」
アランお兄様がこっそりお話してくれました。
「そうそう、緊張が解けてるみたいだしね。セシルの任務はウジューヌ兄様の緊張をほぐす事だよ」
後ろを振り返れば、プンスカプンスカ怒ってるウジューヌお兄様と楽しそうなヴィルジニー姫が並んで歩いてます。
「ほえー」
セシルは重大な任務につかされちゃいました。今の様子なら平気そうですけどね。
談話室に入ったら、家族全員と少しおしゃべりしたら、アランお兄様とお父様はお仕事で出ちゃいました。お母様は
「二人が暴走しないようにね」
って言うと、エドガーお兄様も頷きました。セシルとジョゼフお兄様と目が合いました。おかしいですね。
最初はジョゼフお兄様が約束した乗馬です。セシルにはまだ馬がもらえてないので、お母様とヴィルジニー姫と一緒に見学です。ウジューヌお兄様とエドガーお兄様が馬術のドレッサージュを披露です。従者たちが楽器を持って演奏つきです。3人で軽やかに揃って交差したりダンスしているように踊ったら、今度は剣を持って剣舞です。
「きゃーーお兄様達かっこいい!!!みてみて、ジーナお姉ちゃんかっこいいでしょ!!」
「えぇ、とっても素敵です。」
ヴィルジニー紐も頬を染めて答えてくれました。お兄様達はかっこいいんです。
「あのね、あのね、アランお兄様もいるとね、もっと迫力があるんだよ!パパも入るとね凄いのがでるの、くるくるーってぱぱーってなるの」
「ふふふ、それじゃわからないわよ。セシル」
お母様に頭をポンポンされました。
お兄様たちがお馬さんと一緒にこっちに戻ってきました。
「どうでしたか?ヴィルジニー姫」
お兄様が少し照れ臭そうに馬から降りて聞いてきました。
「とっても、素敵でした。あの、格好よかったです。」
おーなかなかいい雰囲気ですね。そしたら今度はセシルがお馬さんに乗るばんだと思うんです。いつも、お兄様達が馬術した後は乗せてもらえるんですよね!
「セシルもおうまさんのりたー「こら」」
エドガーお兄様に口を抑えられました。酷いです。
「なんで、ウジューヌお兄様のお馬さん楽しいよ。ばじゅちゅの後はご機嫌がいいんだよ。あのねあのね、湖にいくとお馬さん遊ぶんだよ。そうだ、ウジューヌお兄様、ジーナお姉ちゃんと行こうよー!」
セシルは賢いので忘れてないですよ。ヴィルジニーお姉ちゃんとウジューヌお兄様は仲良しこよしにするんですよね。一緒にいればいいんですよね!
「・・・そうだな。では、ヴィルジニー姫、一緒に散策はいかがですか?」
「喜んで」
「お?」
お兄様はヴィルジニー姫をお馬さんに乗せてあげてます。セシルは誰の馬に乗りましょうって思ったらお母様に抱っこされました。
「小さなお姫様はこっちよ。」
「ママ」
「二人で楽しんできてちょうだい。」
「ありがとうございます。母上」
「ふふふ、息子をお願いね。ヴィルジニー姫」
「あ、はい。あの、ありがとうございます。セシル姫、後で一緒に遊びましょうね。いってきます」
「「いってらっしゃーい」」
そう言って、ウジューヌお兄様とヴィルジニー姫が手を振って行っちゃいました。お兄様達とお母様も手を振ってます。
「あれ?セシルは・・・?」
「お留守番よ。でもいい仕事をしたから、今日のおやつは豪華よ」
「おやつ豪華?!やったーー!!」




