お母様は大喜びです
「セシル〜!!!」
中庭でお祖母様と風船割りをしてたらお母様の声がしました。振り返れば、お母様が目に涙を浮かべて立っていました
「ママ??」
「おや、シュゼット早かったわね」
「お義母様!!!ありがとうございます!!」
そう言いながらお母様は駆け寄ってセシルを抱き上げてくれました。
「ママ?本物??ママ!!」
ぎゅーって抱きしめられながら、ちょっとびっくりしましたけど、お母様の匂いです。まだ帰ってこれないはずなのに、お母様がいます!嬉しくってセシルもお母様をぎゅーってしちゃいます。
「セシル〜!!弓矢上手ね!!嬉しいわ〜こんなに早くさわってくれるなんて!!!」
お母様はやっぱり涙目のままセシルの頭をなでなでしてくれました。
「ふふふ、ゲームだと触ってくれてね。悩みのタネも一つ解決できたわね。セシルはなかなかセンスがあるわよ」
お祖母様もなんだかご機嫌に言いながらセシルの頭を撫でてくれました。
「それじゃー、この遊びはバーバとじゃなく、ママと楽しみなさい。セシル」
そういうとお祖母様は弓矢をお母様に渡しました。
「ママと?やったー!」
お母様を独り占めです!
「お義母様。ありがとうございます」
「いいのよ。可愛い嫁と孫のためですもの。一緒に片付けてくるわ」
そう言って中庭から出て行きました。そのあとはお母様と一緒に風船割りです。お母様はとっても上手であえて外してから落ちてくる矢で当てたりとか、連続で割ったりとか凄い技をいっぱい見せてくれました。
「ママしゅごい!」
「ふふふ、セシルも上手よ!!ウジューヌよりも上手になれるわ」
「本当?!ウジューヌお兄様より上手?」
「えぇ、上手よ」
ムッフーこれは頑張ってお兄様を驚かせます!ウジューヌお兄様のお手紙には書かずにおきましょう。帰ってから見せて驚かせるのです。そうお母様に言ったらニコニコ笑顔で頷いてくれました。もっとお母様と練習して驚かせる事になりました。
夕飯の時間はお祖父様とお祖母様、そしてお母様も一緒でした。お母様は、一足先に領地に戻ってきたみたいです。このあともずっとセシルと一緒にお家にいてくれるそうです、ということは。
「ママと一緒にねんね?」
「えぇ、そうよ。」
「やったー!」
「ドミニクは明日、王都に向かうとして、わしはこのままかの」
「そうね。その方が良いわ。」
「ん?ばーば、お出かけしちゃうの?」
「そうよ。今年はセシルと会えるのは明日が最後よ。王都に行ってお仕事しないといけないの」
そうなんですか?初耳です。
「しょうなの?・・・ばーば寂しい?」
明日も遊んでくれると思ったのに、明日には王都に向かうだなんて、嫌です。
「あら、セシル。寂しがってくれるの。嬉しいわね〜最初は逃げられてたから」
それは、だって怖かったですし、武術はやりたくないんです。
「そりゃー追いかけ回せば逃げるだろう。セシルや、大丈夫じゃよ。また会いたくなったら会えるからの」
「うん。」
頷くとお母様が頭を撫でてくれました。夜は久しぶりのお母様と一緒に寝ました。お父様達が帰ってくるまで一緒に寝て良いそうです。やりました。
お母様はセシルのお部屋で一緒に寝ることになりました。久しぶりにお母様と一緒に寝るとポカポカして気持ちがいいです。アルファはベットの下でお休みです。
「ママ、あのね。だーいすき」
「あら、どうしたの?」
「ふふふー言いたかっただけー」
「ママもセシルのこと、だーいすきよ」
そう言って顔にキスしてくれました。
「ママを独り占めー。」
「セシルを独り占めー」
お母様がぎゅーってしてくれます。
次の日も目が覚めたらお母様がいました。
「夢じゃない!」
「ふふふ、夢じゃないわよ。お祖母様にご挨拶しに行きましょう」
向かったのは玄関ホールです。そこにはお祖母様がドレスを着てました。お祖父様も一緒にいます
「おはようございます。お義母様」
「ばーば、おはようー」
「おはよう、セシル」
そう言っておでこにキスしてくれました。
「ばーば、行っちゃうの?」
「えぇ、お仕事しにね。」
「お仕事?」
「そうよ。それじゃー行ってくるわ」
お祖母様は馬車に乗って行っちゃいました。
「ばーば、行っちゃったのー。お仕事ってなあに?」
お母様に聞いたら困った顔をされちゃいました。そしたらお祖父様が答えてくれました。
「隣人の契約者達が急遽集まることになったんじゃよ〜ばーばが行ってしまうと、セシルとマナが見合うマルディ家の女性がおらんからの〜それでママの登場じゃ」
「マナ??」
「えぇ、そうよ。セシルのマナはまだ安定していないでしょ?」
「でも、ママは淑女の会議?あるんでしょ?」
「ふふふ、よく覚えてるわね。淑女会議は全部分終わらせてきのたよ!!頑張ったのよー!!最後すごい詰め込んじゃった!!パパの悔しそうな顔!セシルに見せたかったわ〜!お兄様達もね」
「おおおお!!」
なんか大変だったみたいです。というか、お兄様達とお父様は一緒に帰ってくるって事ですかね?
「パパはダメだったの?」
「パパは、最後の日の会議がどーしても抜け出せなかったのよ〜。ふふふ、お兄様達も王太子との遊ぶ約束しちゃってたしね」
お母様はごきげんです。
「さーセシル。あなたにあう弓を選びましょう〜可愛い装飾もね!」
「わーい。セシルお花つけたーい。ラパンフラムも!ピンクとー赤とー黄色とー」
お母様と一緒に遊ぶ弓矢を選ぶ事になりました。弓矢をカスタマイズしてくれるおじさんと一緒に、机の上に並べた弓矢は茶色いですけど、これから色や装飾をつけられるそうです。セシルはお母様の横でつけたい柄をお絵描きしながら見せました。持つところは置いちゃダメらしいので、その両端につける感じらしいです。おじさんがセシルの絵を綺麗に直してくれた絵を書いてくれました。
「むっふー!!可愛いの!!ママ!!見て!」
「あらあら、可愛くなったわね」
「ほっほっほー、こりゃー可愛いのー武器に見えん」
お祖父様も可愛いっていってくれました。
「はーこんな可愛い装飾は初めてですなー。」
おじさんは頭を掻きながらなんか言ってます。
「セシル、これでいっぱい遊びましょうね。お兄様達を驚かせましょう!」
「うん!!」
新しい弓は7日間くらいでできるそうです。楽しみです。今日もお母様と的当てゲームです。今日の的は風船じゃなくって竹みたいな素材の丸い物体です。
「新しく作ってみました。真ん中に当たると壊れる仕組みです。端っこだと吹っ飛びます」
エレーナが得意げに言ってきました。どうやらエレーナ作らしいです。
「おぉ??中は何?」
「中は壊してからのお楽しみです!」
「なんだろうね、ママ」
「ふふふ、なんでしょうね」
お母様も楽しげです。最初はセシルがやってみましたが、うまく真ん中に当たらずにポーンっと飛んじゃいました。お母様がやると綺麗にパンと割れて、内側は綺麗なピンク色でお花みたいになりました。
「おぉ!!!」
「あら、素敵」
「セシルも頑張る!!」
何回も狙ってるうちにやっと1個開きました。一緒に何かキラキラしたのが落ちました。
「あ、ショコラだ!」
「まー本当だわ、どうやら当たりを当てたのね」
「おぉー!!!」
当たりがあるんですね、これは頑張らないと!でも、球体の真ん中を当てるのって結構難しいです。疑惑判定もあるんですけど、エリーナに詰め寄っても、中心に向かって当てないとダメとか言ってきました。むーーーそれって難易度高くないですかね?でも、そのあと2つ開かせるのに成功しました。
そして、安定の腕がプルプルの指がピリピリです。みたら、弓の弦が赤いです。おてても赤いです。
「ママ、指が痛い・・・血が出てるー痛いーーーうわぁぁぁんいたいぃいぃい」
「あらー!本当だわ。セシルったら気づかずに弓を引いてたのね」
気づいたらもっと痛いです。ワンワン泣いてたら、アルファがきました。
「くーん?」
「わーーーん!!!痛いー!!!ママーー!!!痛いよー!!!」
「大丈夫よ〜セシル。あ〜痛いわね〜」
イネスもきて、おててを水で包みました。沁みて痛いです!
「ひどいーーーいたぃぃぃーーー!!」
「消毒中ですよーちょっとしみるだけです。」
「ちょっどじゃないぃぃいい!!!」
ピエピエ泣いてたら、指に包帯を巻かれました。
「はい、もう大丈夫。」
そう言ってお母様は、頬に口付けて抱っこしてくれました。
「まだ痛いーーー」
「大丈夫よ〜」
セシルはこんなに痛がってるのに、お母様はなぜかニコニコ笑顔です。みんなもニコニコです。
「セシルおてて痛くて何も持てないぃー」
「あらー困ったわねー」
「お夕飯たべれないー、うわあぁぁん」
「じゃーママがあーんってしてあげるわ」
「うわぁぁん・・・ひっく、本当?」
「えぇ、本当」
「ひっく、ひっく明日も?」
「えぇ、明日も。だから治ったらまた、ママと一緒に遊びましょうね」
「うん」




