甘いお菓子は食べ過ぎ注意
豪華なお椅子にセシルは座らせられました。フカフカです。クッションもモコモコしてるとか思ってたら。
「はーい、あーん」
クリームたっぷりのスコーンが目の前に!!
「あーん!・・・・ん〜!!!んぃいい!!」
美味しいです!!
「ふふふ、美味しいのね」
「かわい〜お目めがキラキラしたわ!」
「いやーん、スピアみたいに頬袋ができてる〜」
食べてる時に、頬を触らないでほしいです。お菓子はとっても美味しいです。甘くて中はしっとり、外はサックサク。ナッツの味にはちみつの甘みがあって良いですね。もぐもぐしてる間に、お姉さん達が新たにお菓子を取り皿に乗せてます。
「セシル姫、今度はこっちよ、はい、あーん」
「あーん」
*
お兄様達は少し離れたところで、お菓子をつまみながらおしゃべりしてます。
「姉姫様達に独占されてて、僕たちセシル姫に挨拶ができないよー。」
そういったのは、赤髪にオレンジ色のメッシュが入った少年でした。他の少年たちも同じように頷きながら、セシルの兄である3人に詰め寄ってます。
エドガーはグラスにサイダーを注ぎながら、めんどくさそうに返しました。
「あれはしばらくは無理じゃないかな?」
その横でジョゼフはシューを手に取りながら言いました。
「エドガーお兄様。セシル、餌付けされてない?最近、僕たちの従者も餌付けしてる疑惑があるんだけど」
「あーやっぱりジョゼフもそう思う?」
「うん」
「ねぇ!エドガー、聞いてるかい?君なら姉姫達をうまく」
「嫌だね。姉姫たち怒らせるとめんどくさいじゃんか」
ウジューヌは口にお菓子を放り込みながら、セシル達の様子を見ながら肩をすくめながら言いました。
「俺も同感。エドメもしばらくは待てよ。もうすぐセシルの腹がいっぱいになるから平気だろ」
「本当?」
「おう」
*
セシルは幸せです。知らないお姉さん達が優しいし!お菓子は美味しいし!またお菓子が目の前にきてもぐもぐすれば、頭を撫でられました。
「おいちー」
ケーキはしっとりしてて、果実も甘くておいしいです。
「のどかわいたのー」
「お茶がいいかしら?それとも果実水がよろしい?」
「果実水がいい〜オランジュがいいな〜」
いつもお菓子の後に果実水頼むとイネスやばあやに怒られちゃうけどお姉さんは大丈夫そうでお願いすると、やっぱり大丈夫みたいでした。
「ちょっと待ってね、セシル姫。 エドメ!!果実水取ってきて!オランジュで!」
お姉さんが振り返って男の子に命令してます。
「えー!」
エドメって呼ばれたお兄さんは不満顔です、横にはお兄様達がいて手を振ってくれました。
「セシル、あんまり食べすぎるとお腹壊すぞ」
ウジューヌお兄様が珍しく注意してきました。なんでバレたんでしょうか。動くとお腹が苦しいですよね。
「・・・」
「その顔は、お腹いっぱいだな。」
「だ、大丈夫だもん。」
ちょっとお腹が苦しいだけです。少し経てば大丈夫です。まだお菓子全種類食べてないですし。
「やめろ、俺がアランお兄様や母様に怒られる。姉姫たちも、セシルにはお菓子もう与えないでください」
「「「えー」」」
3人のお姉さん達が不満げに声をあげると、ウジューヌお兄様が笑顔で返しました。
「アランお兄様の笑顔の怒りがほしいなら良いですけど」
「それはちょっと」
「そうね」
「うん」
どうやらアランお兄様はこの中で強いみたいです。とか思ってたら、ウジューヌお兄様にお腹を触られてました。
「腹がぱんぱんじゃないか。飲み物飲んだら、侍女を呼ぶか」
「れでぃーにしつれいないのー!」
ぷんすかぷんすか怒ってウジューヌお兄様の腕を叩いてやりました。
「まだ赤ちゃんだろうがー。姉姫達にアーンしてもらったのはどこのどいつだー」
「いー」
それは言わないでほしいです!
「いー」
お兄様が真似っこしてきました!
「まねっこしないでぇ!」
「まねっこしないでぇ!」
「ウジューヌ!セシル姫と遊んでないで僕たちを紹介してよ!」
「あ、忘れてた」
ウジューヌお兄様が振り返った先に、お兄さん達がいました。
「あー!二人のやりとり可愛かったのにー。空気読みなさいよね!」
お姉さん達は何か不満そうです。
「僕たちもセシル姫とお話ししたいんですよ。アンヌ姉姫様、独占は良くないと思います!」
「あら、言うようになったわね〜」
パラリとセンスを広げてお姉さんが答えました。なんかかっこいいです!
「クロエ姉姫。持ってきたよ」
「ご苦労〜!さぁ、セシル姫」
そういってエドメお兄さんが持ってきた果実水をくれました。さっぱりしてて美味しいです。
「ウジューヌお兄様、コンスタンスつれてきたよ」
い、いつのまに!エドガーお兄様が婆やを連れてきちゃいました。
「お呼びと伺いましたが。如何されましたか」
「コンスタンス、セシルがお菓子たらふく食べたんだ。よろしく」
果実水をゴクゴク飲んでたら、ばあやと目が合ってしまいました。
「まぁ・・・セシル様。お菓子をいっぱい食べた後に果実水を飲まれてるのですか?」
「セシルの腹を触って見てくれ」
「ウジューヌお兄様!」
そんなことしたら、婆やにばれちゃいます!なんてことを!!
「触らなくて良いの!いいの!!」
婆やがすぐ近づいてきてお腹を触られましたー。酷いですー。
「食べ過ぎですね。お腹がパンパンじゃないですか。とりあえず、身だしなみを整えさせていただきますね。あと、姫様がた、いくらセシル姫が食べる姿が可愛いからといって、あげ過ぎてはいけません。よろしいですか?」
「「「はーい」」」
お姉さん達がさっと持っていたお皿を隠しながら目線をそらしてます。
「では、お連れしますね」
「いーーー」
お腹がパンパンで暴れることもできずに、屋敷の中につれられちゃいました。入ると、ばあやにこんこんと怒られました。お姫様はお茶会でいっぱい食べ過ぎちゃダメらしいです。
「いいですか、セシル様。アーンしてもらったからといって、なんでも口にしてはいけません。」
「あい」
「自分で食べれない子は、社交界に連れていけません。お留守番になりますよ?」
お留守番はちょっと嫌ですけど、そしたらエメ達とお茶会できますかね?とか思ったら婆やに睨まれました。
「セシル様。もちろんお留守番の間はお勉強です。使用人棟になんて入らせませんよ?」
「うぐ。」
「お腹が空いたら、兄王子達に聞いてから、いただいてください。セシル様はまだ加減ができないようですから。良いですね」
「あい」
婆やのお説教を聴きながらお腹マッサージされて、やっと小部屋でお腹スッキリさせたら、お庭に戻ってこれました。
「あ、アランお兄様だ!」
戻ると、アランお兄様がきてました。他にも人が増えてます。
「おかえり、セシル。お菓子を食べ過ぎたんだって?」
「うっ」
誰ですか!セシルの事を話したの!
「アラン王子、セシル姫のことお願いいたします。まだお菓子が食べたいようなので」
婆やが余計な事言いました〜これじゃこっそり食べれないです。
「わかった。コンスタンスもすまないね、持ち場に戻って良いよ。」
「かしこまりました。失礼致します」
婆やが去っていくと、アランお兄様に抱っこされました。
「さてと、そろそろマリアンヌも挨拶が終わって戻って来る頃だよ。セシルはみんなに挨拶できた?」
周りを見渡すと知らない子が増えてます。首を振るとお兄様がセシルを紹介しました。
「僕たちの妹、セシルだ。今年4歳になったから、この会に出席できるようになった。みな、よろしく」
「せ、セシルです。」
そう言うとみんな、お勉強で習った礼をしてくれました。
「セシルはマルディ家の姫だ。この中で僕たち王子の次に偉いんだよ」
「ほえ?」
どう言う事でしょうか?お兄様達の次に偉い?
「セシル偉い?」
「うん。だから、ちゃんと自分で考えて行動しないとダメだよ?お菓子も貰えるからっていっぱい食べちゃダメ」
「う・・・はい」
「うん。いいこ」
お兄様がおでこにキスしてくれました。頭いい子いい子してくれました。お姉さん達の方からかわいい〜って声が聞こえました。なにか可愛いのがあるんでしょうか?振り返っても、お姉さん達が笑顔で手を振ってくれるだけです。
「どうして!マルディ家のお姫様は私だけでしょ!」
いきなり女の子の声が響きました。びっくりです。みんな一斉に横をみれば、そこにはマリアンヌが立っていました。赤いドレスにオレンジ色の花を頭に飾ってます。
「マリアンヌ。口を慎め、それは直系の姫がいなかったから、公爵の弟であるウルス様の子だからマルディ家の姫として名乗れていただけで、セシル姫が生まれた時に名乗れないと習ったはずだろ?」
そう言ったのは、赤い髪の毛にオレンジのメッシュがはいった、ちょっといかつい顔の大きなお兄さんでした。
「でも!」
マルディ家の姫って何か意味があるんですか?不安になってアランお兄様を見れば、ニッコリと微笑むだけで教えてくれなさそうです。ウジューヌお兄様達は面倒そうな顔をしてます。どう言う事ですか?
「はぁ・・・あのな、誰も俺たちの中でマルディ家の姫だなんて呼んでない。誰にそんな事吹き込まれてるんだ?」
「ふ、吹き込まれてるですって?!」
「そうだろ?誰に言われてる?ウルス様か?」
マリアンヌはその言葉に嫌そうな顔をしました。
「使用人か・・・アラン王子、私は少し席を外します。」
「わかった」
お兄様が了承すると、大きなお兄さんがどこかに行っちゃいました。
「どうして・・・アランお兄様!セシルは剣を嗜んでないじゃない!それなのにマルディ家の姫だなんておかしいわ」
その言葉に、周りの子達は顔を見合わせてます。どう言う事でしょうか?
「あのな、セシルはちゃんと剣を嗜んでるぞ。ただ体力がないだけで、長時間扱えないだけだ」
ウジューヌお兄様がイライラした様子で言いました。なんでしょう、空気が悪いです。
「ウジューヌお兄様まで!去年は全くやってないって言ってたじゃない!」
「・・・それは、俺たち一緒に稽古してなかっただけだ。それにあの頃はセシルよく体調を崩してたから、基礎体力の訓練しかしてなかっただけだ。今はしてる。」
「嘘よ!やってないって聞いたわ!」
「誰にだよ」
「それは・・・」
どうしちゃったんでしょうか、セシルは怖くてアランお兄様にぎゅっとしがみつきました。それを見たお姉さんが一歩前に出て、マリアンヌを隠しちゃいました。
「マリアンヌ姫、どうされたんですか?いつもの貴方らしくない。ウルス様の娘として、素敵なお姫様でしたのに、今日はおかしいですわよ?」
「アンヌ姉様まで・・・セシルの味方をするの?!」
「誤解を生むような言葉はやめろ。どうしたんだ?マリアンヌ、いつもホストの娘らしく取り仕切れたのに」
なんだかどんどんおかしくなってきてます。
「アランお兄様」
「大丈夫だよ。セシル。大人がきたしね」
そう言うお兄様の視線の先にはウルス叔父様が慌てた様子できました。マリアンヌを少し離れた場所に連れて何か言い争ってます。そしたらいきなりバシッてマリアンヌの頬を叩いてしまいました。
「ひぅ」
視界を遮るように、薄い緑色のドレスが現れました、見上げたらさっき一緒にいたお姉さんです。
「セシル姫、お菓子はいかが?」
「ドロテ姉姫、ダメですよ。」
「そうでしたわね」
ドロテお姉さんの手にはクリームたっぷりのお菓子がありました。
「あー・・・」
「ダメ、セシル。さっき食べ過ぎて怒られたばっかりだろ?」
「うっ・・・」
アランお兄様にお口を摘まれてしまいました。




