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武闘派のセシルは清楚可憐な姫様になりたい   作者: siro


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暑いです!水遊びです

 セシルもお姫様としてお勉強のお時間ができました。ママとイネスと一緒におすわりしてお菓子を食べたりするんです。でも、今までみたいにママが口に運んでくれるわけじゃなくって、自分で取る練習です。ちょっと退屈です。そのあとは、イネスとお人形遊びができるから楽しいですけど。

 最近は、気温も上がって暑くなって来ました。ふわふわのワンピースドレスを来てても暑いです。冷房がほしいです。でも、ここにはそんなものはないそうです。お兄様にそのお話は外でしちゃダメって久しぶりに言われました。でも、セシルはいい場所を見つけましたよ。なんと、冷たい床を発見したんです。

「あついーひえひえー」

お兄様とかくれんぼしながら、玄関ホールの大理石の床の上でうつ伏せにワンちゃんと一緒に寝転んでます。ここは、このワンちゃんが気持ちよさそうに寝てるのを発見してから、セシルも一緒に時々寝てる場所です。このワンちゃんのお仕事は、入り口の警備みたいです。ここに来るとよくいるんです。

「ひえひえーだねー」

そう呟くと、わふーってワンちゃんが答えてくれます。

そんな風に涼んでたら、ばあやと目が合いました。


「セシル様・・・」


 ばあやの声に、隣に寝転んで居たワンちゃんが飛び起きて逃げました。酷いです。さっきまでセシルと一緒に寝転んでた仲間なのに、犬用の出入口からもう飛び出してます。


「あ!セシル見っけ!」


ナイスタイミングです!エドガーお兄様。階段の上からお兄様が見つけてくれました。

「・・・かくれんぼですか?」

ばあやの疑問に、階段から降りながらエドガーお兄様が答えてくれました。

「あ、ばあやどうしたの?そうだよーかくれんぼしてた。」

「セシル様が、今猟犬と一緒に床で寝転んでいたので」

「床に?」

お兄様がセシルの横に来て床に寝転びました。

「あーなるほど、冷たくてきもちいね」

「うん!!」

そうなのです、冷たくてきもちいいです。

「エドガー様!あなたまで!」

「あはは、ごめんごめん。じゃーセシルを見つけたから、僕たちはお部屋に戻るね」

エドガーお兄様はセシル手を握って逃げるように走りました。セシルも一生懸命ついて来ます。

「エドガーお兄様、ワンちゃん、セシルのこと裏切ったの!」

「え?」

「ばあや、きたら逃げた!」

「あはははは、猟犬達もばあやが怖いんだ」

そう笑いながら、お部屋に戻ると、お母様とお父様が居ました。


「セシルも戻って来た事だし、これから出かけるぞ」

そう、お父様が楽しそうに言いました。

「おでかけ?」


「川遊びが解禁だ!」

お父様がそう言うと、お兄様達が大はしゃぎし始めました。

「やった!!川遊びだ!!!」

「服!服!」

「銛!デジレ!銛を持って来て」

「僕浮き輪!!」

お兄様達は従者にいろいろい言いながらも、子供部屋の中を漁り始めました。

お母様が来て、セシルを抱っこすると、女の子はこっちって言って部屋を移動しました。そこには、可愛い水着が並んでました。

「イネスも、着替えやすい服装をしてきてね。それとちゃんと着替えを持って来て」

「はい、奥様」






 水着を着てから、ワンピースをまた着て、連れて着てもらったのは、水の澄んだ、綺麗な川でした。初めて門を潜ってお外に出ました。

お兄様達は、上着を脱ぐとそのまま川に飛び込んで行きます。すごい水しぶきを上げて、大騒ぎです。従者のみんなも水をかけられて服が濡れてます。


セシルは初めての川に、ちょっとおっかなびっくりです。浅瀬でイネスとおててをつないで足だけ入れてみました。ひんやりとしてきもちがいいです。足元を小さな魚が通ってくすぐったいです。

「くすぐったい!イネス!魚!さかな!」

「ふふふ、そうですね。小さい魚がいっぱいですね。もう少し深いところに行きますか?」

「イネス一緒?」

「はい、ご一緒しますよ」

手を強く握って、一緒に進むと、ひざ下まで水が来ました。ワンピースはまだ脱いで無いです。裾だけ濡れてます。なんだか不思議な感じで楽しいです。足を持ち上げたり下げたりしながら、遊んで居たら頭から水がかかりました。

「ひゃ?!」

「あははは!!セシル!!もっとこっちこいよ!」

ウジューヌお兄様です。

「ジョゼフお兄様!!ウジューヌお兄様がいじめる!」

浮き輪を持ちながら泳いでるジョゼフお兄様に言うと、ジョゼフお兄様は悪い笑顔をしてます。

「よし!僕がやっつけてあげる!」

「お、やるか?」

ウジューヌお兄様がジョゼフお兄様の方に向いた瞬間、ひっそりと後ろから近づいていたエドガーお兄様に背中からアタックされて川の中に沈められました。

「逃げろ!!」

エドガーお兄様が言うと同時にジョゼフお兄様とエドガーお兄様が水しぶきを上げて逃げて行きます。セシルもなんだか危ない感じがしたので、イネスに抱っこしてもらって急いで岸に上がりました。

「このぉ・・・やったな!!!」

ウジューヌお兄様が川から上がると同時に、腕を払いのけて大きな水しぶきを上げさせました。やっぱり危なかったです。ふと上流を見ると、お父様達は大きなパラソルを広げた所で足だけ川に入れて涼んでます。イネスにお願いすると、お父様達の頃に連れてってもらいました。

「んー我が息子達は元気だなー」

そうお父様は言ってますが、お兄様達の遊びは激しいです。さっきから水しぶきばっかり上がってます。

「セシルはこっちに来たのね。」

お母様に気づかれました。小さくうなづいて、セシルは安全なお父様の足元に避難です。川に浸かりながらゆらゆら水に浮かんで楽しいです。

「セシルは参加しなくていいのかい?」

「いい。ウジューヌお兄様、いま怖い」

「ははは、確かに、今日の遊び方はセシルには危ないな〜」

そうお父様はいうと、両手を水につけました。

「?」

「水鉄砲だよ」

そう言うと、セシルの顔に水がかかりました。

「うひゃ!!パパ!!」

「あははは」

また顔に水がかけられました。むー、ずるいです手で水鉄砲なんて。セシルも真似してみましたが、上手にできません。全然水が出て来ません。こうなったら、手ですくってお父様の顔に水をかけて上げました。

「わーやられたー」

なんだか嬉しそうに言われました。

「まぁ、あなたったら。セシル、そろそろワンピースは脱ぎましょうか。結構水が染み込んで重いでしょ」

お母様がワンピースを脱がしてくれました。

「ん〜可愛いな、我が家のお姫様は。ちょっと露出がおおくないかい?」

「普通ですよ。あなた」

 お母様が呆れながら言ってます。その間にイネスが浮き輪とおもちゃを持って来てくれました。浮き輪には紐がついてます。流されないようにするためだそうです。なるほど。

浮気をつけながらぷかぷか浮かびながら、可愛いスワンの浮き袋に船のおもちゃを並べて浮かばせてあそばせることにしました。

「しゅっぽっぽー」

ちゃぷちゃぷ浮かんで遊んで居たら、ゴロゴロしてる岩場に船が入り込んじゃいました。取りに行くと、岩場の隙間は、くるくる水が回ってました。

「おーお船くるくるー」

くるくる回ってるお船を取ると、ゆらゆらーっと川面が揺れて淡く光ました。

「ほえ?」


みると、そこに男の子が川の中にいました。ん?なんかみたことある気がします。誰だっけ?


<セシルだ!>


「だれ?」


<ひどい!僕のこと忘れちゃったの?ルッツだよ!>


ルッツ?ルッツルッツ・・・あー思い出しました。誕生日会に来てたお兄ちゃんです。でもルッツは何で水の中にいるんでしょうか?


「ルッツはなんでお水の中?」


<正確には水鏡だよ。水の中じゃ無いよ。水を通して別の場所からのぞいてるんだ>

カメラ電話みたいです。

「ほへー、しゅごいね」


<僕は水のマナが得意なんだ。繋げる事もできるんだ!難しい技なんだよ!>

難しいですか、それはすごいです!

「おー!」

パチパチ手を叩いときます。


<セシル達は、今日は水遊びしてるんだね!いいなー!僕、また、遊びに行くからね!!>


「うん。あのねー「セシル様!!おやつのじかんですよ」」


<あ、じゃーまた今度。今日のことは秘密だよ?>


「秘密?」


<そう、僕たちだけの秘密。お兄さんにもご両親にも、侍女にもね。>

「秘密・・・!」

二人だけの秘密、なんだかワクワクします。


<ほら、行ったほうがいいよ。またね>

「うん!」

おててを振って岩場から出ようとすると、浮き輪が引っ張られて行きます。泳がずに岸まで運んでもらえてます楽チンです。


「セシルー」

引っ張ってるのはジョゼフお兄様でした。


「おーセシルが釣れたぞー」

ジョゼフお兄様が楽しげに構えてます。これは怖いです。

「パパ〜!!」

呼べば、お父様が振り返りました。


「げっ」

ウジューヌお兄様がすごい顔してます。やっぱり何かする気だったんですね。危ないです。無事に岸までたどり着くと、お父様が迎えに来てくれました。お菓子はあったかいアップルパイと紅茶でした。


食べ終わったらウトウトし始めたセシルとは違ってお兄様達はまた川に飛び込んでます。


「セシル、眠かったら無理に行かなくていいのよ?」

お母様に抱っこされてしまったら、もう寝るしかありません。心地が良すぎます。

「あいー」

ほわほわのタオルに包まれて、セシルの川遊びは終了しました。


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