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スリッパ
「来る・・・。」
パコン パコン パコン パコン パコン
「やだっ・・・。」
心愛が私の後ろで震える。
パコン パコン パコン パコン パコン
「みぃつけた」
「キャ―――――――!!」
全員が叫んだ。
私たちは震える足で走る。
後ろからはもちろんあの音が。
パコン パコン パコン パコン パコン
「うっ・・・。」
心愛が突然倒れこんだ。
「こ、心愛?」
「ごめ・・・先に行って?」
行けるわけないじゃん・・・。
「行けるわけないっ!!乗って。」
私は心愛をおんぶしようとした。
「え、でも・・・」
「いいから!!」
「分かった・・・。」
心愛はゆっくりと私の背中に乗った。
「よし・・・行くよっ!!」
私たちは走り出した。
足がいたい・・・。
でも、カウンターまであと少し・・・!!
「はぁ、はぁ・・・カウンター!!」
「あれ・・・?人がいない・・・?」
「やだ、しかもドア閉まってる!!」
優奈はドアを開けようとしたけど、鍵がかかってる。
「いや・・・。」
心愛が私の背中にしがみ付く。
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
私たちは、迫り来る巨大なスリッパに押しつぶされて―――――。




