大剣と短剣 前編
後編は来週分です。
先に動いたのはスカーレットだった。
あっという間にスーグの前に辿り着き両手に一本ずつ持った短剣を振る。
だがそれにスーグは大剣を間に合わせる。
「『ブレイドパリィ』!」
速度と重さを持った短剣を発生させたスキルによって弾き飛ばす。弾き飛ばした勢いで体を回転させ大剣を振る。
スカーレットはパリィで崩された体勢をどうにか戻し大剣を体を屈めてかわす。
「……しっかり上達してるな、前ならこれで体力が無くなっていた所だが。」
「パリィの反動時間はそこまで長くなく、脳が反応しきれないから長く固まってしまう。分かっていれば努力でどうにか出来る部分、センパイが教えてくれなかった豆知識です。」
「聞いてくれればしっかり教えてやったんだぞ?」
「パリィを使う敵、それなりにいた記憶があったんですけど?」
「聞かなかっただろ?」
はぁ、とため息をつきスカーレットは距離を取る。
「なら、アナタが教えてくれなかった知識でアナタを倒します。」
「ほう……こい。」
スーグがニヤリと笑いながらクイクイと指を曲げ、挑発をする。
「言われなくても!」
スカーレットはスーグとは別方向へ走り出す。
スーグを中心に円を描く様に走るスカーレットの姿は次第に観客のブルーの目で追いきれなくなっていく。
「その加速度……疾走スキルをかなり上げてるのか。」
「見ただけで分かるの相変わらずの知識量ね。」
「ああ、なにせ、FP、だからな。」
「普段隠してるくせにこんな時に自慢しないで、よ!」
さらに速度を増したスカーレットがスーグに迫る。
「『アクセルブースト』、『アクセルエッジ』!」
モーションに移動が含まれているスキルを強化するスキルの後、敵に高速で近づいて切りつけるスキルを放つ。
流石のスーグも間に合わずそれをモロに受けてしまう。
少量だがスーグのHPが減少する。
それを見たスカーレットが舌打ちをしながら再度距離を取る。そして円を再度描き出す。
「防御力は相変わらずね。」
「そりゃ大剣をメインに据えてるんだ、振ってるに決まってるだろ?」
「それに、その減少量……HPにもかなり振ってるわけね。」
「防御力はある程度あれば装備で対処出来る。なら、HPに振れば耐久力を上げられるからな。」
「面倒な……なら、それすらも削り取ってやるわ!」




