合流
「お~い、蒼野!」
「この声……先輩!こっちですこっちです!」
不安そうにしていた葵は始の姿を視界に入れた瞬間満面の笑みになり手を大きく振り始めた。
その突然の大声に耳をやられそうになったのか隣にいる茜は耳をおさえている。
「待たせたな。」
「いえいえ!むしろこんなに早く来てくださってありがとうございます!」
「うん、嬉しいのは分かるから周りの迷惑だから声のボリュームを落としてくれ。」
「あ、すいません……」
満面の笑みからしょも……としてしまった葵にため息をつきながら茜が始に立ち上がり礼をした。
「初めまして士道さん、紅野茜と言います本日は私共の為にご足労頂きありがとうございます。」
「これは丁寧に。士道始です。言葉遣いもう少し楽にしても大丈夫ですよ。こちらも楽にさせて頂きますので。」
「ありがとうございます。では少し楽に話させて頂きますね。」
2人のやたら固い会話に困惑を葵がしている間に2人は口調を楽に話し始めた。
「葵から話は聞かせてもらっています。葵によくして頂いている様でありがとうございます。」
「いえいえ、ただこちらはあまり聞いた事が無い、申し訳ない。」
「あ、それに関しては大丈夫です。葵多分ゲームの話しかしていないのでは?」
「ああ、一切他の友人の話が出てこないからゲームをやりすぎて友人がいないのかと思っていたのだが昨日約束があるって言われて驚いた覚えがある。」
「あはは、いつも通りですね。」
「君みたいな友人がいて少し安心したよ。」
「私も葵が頼れる人を見つけれて嬉しいです。今後もお願いしますね。」
「ああ。」
「あ、あの〜そろそろ……大丈夫?」
2人の話がキリが良いところで声を葵がかけてきた。
「ん、ああ。すまないな。」
「ごめんね葵、初対面だから、慎重にいかないとって思ったから。」
それから軽く葵を含めて3人で話した後帰ることにした。
「あ、そうだ。帰る途中でARマーカーを買わせてくれ。」
「大丈夫ですよ!でもどうしたんですか?」
「ちと古いモデルでな。サポートAIにスペック負けしてるんだ。」
「さぽーとえーあい?」
「ARマーカーには有料でサポートAI、色んな事を手助けしてくれるAIをダウンロードする事が出来るんだ。」
「へー」
「それがARマーカーのスペックを超えてしまっている、と。」
「ああ、最新のAIなんだが俺の持っているARマーカーの方が初期モデルでな。流石にスペックが足りなかったんだよ。」
「成る程、それは問題ですね。」
「私達は大丈夫なので行ちゃいましょう!AIさんも可哀想ですし!」
葵の言葉の後耳元でボリュームを落とした声が聞こえてきた。
『AIも可哀想ですし。』
「ありがとう。それじゃあ行こう。」




