確認
それから午前中の間、ローナの動作確認をしながら現実で過ごしていた。
「ふむ、水周りの仕事も大丈夫そうだな。」
「はい、水が入ってるような感覚もないし、表面から染み込んでいるようにも視覚的には見えないので大丈夫だと思います。」
食事後の食器洗いを通して水耐性を確認し、
「ふーんふふーん♪」
「掃き掃除も難なく可能か。」
マンション周りの掃除で運動性能の確認、
「ふむ……501号の荒井さん水道の使用量が急に増えてますね。漏水かもしれませんし確認に行ってきますね。」
「ああ、頼んだ。」
〜
「水道管割れてたので業者呼びました〜」
「ん、了解。」
そしてマンションの管理仕事でAIとしての処理能力を確認した。
そして昼頃ローナの作った昼食を食べ終わった後、ゆったりとしながら2人で話していた。
「どうでした?自分としては80点は超えれていると思うのですが。」
「ああ、こちらとしても問題無い。もしかしたら細かい所で問題が起こるかもしれないが、それはAIには無理な仕事の可能性が高そうだしな。」
「あーありそうですよね、そういうの。」
「例を挙げろと言われても困るがな。」
そんなふうに話しているローナは机に座って食後のコーヒーを飲んでいる始の対面でパソコンでマンションのデータを確認している。
「それにしてもお父様も中々凄い方ですよね。17になろうとしている息子にマンションの管理を任せるんですから。」
そう、始が住んでいるマンションの管理人は始なのだ。高校生になるにあたって一人暮らしを父親にするように言われた際に管理仕事の練習として管理人を任されたのだ。去年、色々と大変だったが学校の勉強に本腰入れなくても安定した成績を取れるぐらいだったが為になんとかなっていたのだった。
「まあ、将来社長になるんだからマンションくらい管理出来るようになれって事なんだろう。」
「にしても社会人になってからでも良いと思うんですけどね。」
「時間が惜しいって事なんだろう、父さんらしいさ。」
「青春の時間とか考えないんですかね〜」
「あ〜……一応俺、許婚いるからな。」
「ほえ?そうだったんですか?」
「色々とあってなアナログ区の総本山みたいな所の家の事業を父さんが丸ごと買い取ってな。色々あってそこの娘と俺が夫婦になる事になったんだ。」
「へー、まあ、法律的に何人とでも結婚出来ますし一人くらい予定があっても大丈夫ですしね。それでお相手は何歳なんですか?」
「同い年だ。」
「年下とか年上とかじゃないんですね。」
「一昨年くらいに初めて会ったがまさか同い年とは思わなかったがな。」
「どんな感じの子なんですか?」
「……なんか結構興味津々か?」
「まあ、一応私の主となる方ではありますしそりゃ興味はありますよ。」
「確かにそりゃそうか。」
始は腕を組んで考え込む。
「えーとお淑やかな感じで、髪は黒髪で……一言に纏めるなら大和撫子、って感じか?」
「ほうほう、確かにアナログ区の長って感じの娘さんですね。」
「まあ、上に兄貴がいるから別に長候補では無いんだがな。」
「お兄様ですか。その方とは面識は?」
「しっかりとあるぞ。なんなら一昨年の出会いっていうのはどちらかと言うと兄貴側と話に行くのがメインだったからな。」
「成る程ーそれでお兄様はどんな方なんですか?」
「結構しっかりしてる感じで……後はかなりデカくて筋肉質だったな。」
「見た目のイメージはご主人様とは真逆と。」
「……悪かったな見た目ヒョロガリもやしで。」
「あ、いえ貶すつもりはなかったんですが。」
「まあ、分かってるよ、それくらいは。」
「あはは……そ、それでお二人とは仲良くは慣れそうでしたか?」
「ん……まあ、少なくとも喧嘩はする様な相性の悪さでは無さそうだなとは感じているが。」
「そうですか!それは良かったです!」
話を逸らすかのように慌てて声を張り上げた事がバレバレなローナに少し笑いが溢れる始のスマホから通知音が鳴る。
「ん、悪い何かしら連絡だ。」
「大丈夫ですよ。」
始がスマホを開くとそこには葵からの連絡が来ていた。
内容は……
『先輩助けてください!SOSです!』
とあった。




