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空から!女の子が!

空から女の子がふってきた。

高度にしておおよそ20m、時間にして2秒。最高時速71kmの勢いで昼休みのグラウンドに落ちてきた。

校舎の上なんて狭い世界の中で一番高い場所からの降下、一瞬と言うには長すぎる時間、空を舞うとは言えない速さ。


 それでも落ちてくる彼女の姿は美しくて。それなのに記憶の中にしかそれが無いことは酷く悲しかった。


 ひしゃげて血を撒き散らす肢体、鳴り止まない音の群れ、幾つもの光、青春と赤の匂いが交錯して勃起した。


 僕は彼女の人生を終わらせてやったのだ。その事実を考えていると臍の下と頭の中が熱くなってきて、思わず下腹部に伸びていた手を理性で止める。


 学校側の対応は早かった。すぐに彼女はビニールシートで隠されて、生徒は教室で待機することになった。 気分が悪くなったと言えば先生達はトイレに行くことも許してくれた。

 トイレではグループチャットに出回っていた彼女の画像でゆっくりと吐精した。3回程出した辺りで心配した先生が個室をノックしてきたので手を止めなければならなかった。熱は一向に冷める気配は無かった。


 当日は熱心に彼女のことを取り上げていたマスコミは二日も経てば彼女のことを忘れていた。まるで地上波でAVが流されているような気分で見れたので、それが続かなかったのはあまりにも残念だった。


 そうして何日か経った後、彼女は燃やされた。


 最後に顔を見ることは出来なかったけれど、彼女の骨はとても綺麗だった。

 燃えた後の大気には彼女が混ざっていて、小さな壺の中に彼女の残り香が集まっていて、その空間の中に自分がいるという実感で心がとても満たされた。


 火葬の場から持ち越した熱はその晩になっても冷めなくて、いつものようにマスタべーションを何回もして、翌日になったら脳内と電子の海にしか彼女のいない世界はまた動き始めた。


 気付けば熱は冷めてしまっていた。

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