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1ー6

「お願いだよ、シャノンおねえしゃま。大人の人を呼びに行こう?」

「もう、うるさい!! ジェイクなんか猿になっちゃえっ!!」


 なんとっ!! のんきな牧場に、お猿さんになったジェイク様があらわれました。


「ウッキ〜っ!!」


 ジェイク様はシャノン様につかみかかるように抗議しておりますが、まったく効果がありません。


「もうジェイクしつこいっ!! あんたなんかクジャクになっちゃえっ!!」


 ……こうして、のどかな牧場にダチョウ……ではなく、クジャクがあらわれました。


 クジャクに姿を変えられてしまったジェイク様ですが、羽根を広げて精一杯抗議しております。


「リリー居るか? お父上から伝言を言付かって……」


 ドアを明け放したまま呆然とするジョシュア様は、わたくしたちを一瞥した後、シャノンのしわざだな、とドアを閉めます。


「またお前は魔法を遊びに使って!! あれほどいけないと言っているだろう?」

「おにいちゃまにはわからないよう。シャノンはシャノンだもん。シャノンが楽しいと思うことをやるだけだもん」

 

 ぷんと背筋を伸ばしたシャノン様は、今日もとてもおかわいらしゅうございます。


「モ〜」

「牛がリリーだな?」


 ご名答ですわっ!!


「じゃあ羊かクジャクのどっちかがジェイクなわけだ?」

「ケッ!」

「わかった。クジャクがジェイクで羊がジェインだな」


 この時わたくしは初めてクジャクの鳴き声を知ったのでした。


「わかった。ええい、全員元に戻れっ!」


 ジョシュア様が呪文を唱えますと、わたくしたちは無事に元の姿に戻ることができました。


 ですが、ジョシュア様はかんかんです。


「大人が二人も付いていてこんな失態かっ」

「まことに申し訳ございません、ジョシュア様。ですが」

「言い訳するなっ!! いいか、リリーにお父上からの伝言だ。本日より魔女狩り実行委員会が発足される。シャノンが魔力測定に引っかからないように魔力制御装置をしっかり使うように、とのことだ」


 ……わたくし、返す言葉がありません。


 ついに、魔女狩り実行委員会が発足されるのですね。


 魔女狩り実行委員会か発足する理由とは、ここくらげ島に古くから伝わる言い伝えが元になっております。


 いつか、強い魔力を持った魔女が、その力を制御できなくなってこの島を滅ぼしてしまうという恐ろしいものです。


 そうならないために、魔女をしらみ潰しに探して、魔力制御装置を付けさせるか、魔力を手放させるかのどちらかの方法を取ることにします。


 どちらも拒む場合には、レモンティ王国の滝壺に突き落とすこととなっております。


 その恐ろしい実行委員会が発足されるのてす。


 わたくしは牛にされてのんきだった自分を叱り飛ばしたい気分で一杯でした。


     つづく


 

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