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4ー1

 わたくしはシャノン様と一緒に、シャノン様のお部屋へとうかがいました。


「ねぇ、リリー。魔法って楽しい遊びじゃなかったの?」

「はい。ですからそのように以前から申し上げているつもりでおりました」


 ですが、その想いがシャノン様に伝わっていないのでしたらなんにもなりませんよね。


 きっとわたくしの伝え方が間違っていたに違いありません。


 わたくしは、椅子の上で力なく泣いているシャノン様の、金色の髪を、櫛でといてあげます。

 

「シャノン様。元気を出してください。たしかにこれまでは、魔法を遊びだと軽く見ていたかもしれませんが、これからは違うのでありましょう?」

「うん。シャノン、もう魔法で遊んだりしないよ」

「そこまで決意がかたいのでしたら、もう大丈夫でしょう。せっかくですからわたくし、二人分の特訓をすることに決めました」


 突如として女子部屋にワープしてきたジェイン様にブーイングしながら、それでもきちんとした魔法教師は必要なので、ジェイン様に一本取られた感じです。それがとてもしゃくにさわります。  


「ジェイン、それにジェイクも」 「大丈夫ですよ、おねえしゃま。きっとおねえしゃまは素敵な魔女になります。僕なんて、魔力はほとんどありませんから」

  

 ジェイク様がお生まれになった経緯を思えば、ほんのわずかな魔力さえ恐ろしいと感じてしまうのですが。今は言わないでおきましょう。


 そしていつの日か皆様にお話することがでてきそうです。


 が、それはきっと国王陛下がすることだと思っております。


 とりあえず今は、しゃくにさわってでもジェイン様の言いなりになるしかありません。


「ではシャノン様、ジェイク様、肩の力を脱いてください」

「こう?」


 シャノン様、それはだらんだらんすぎますって。


 一方のジェイク様はまだ力が抜けておりませんね。


 ですがこの場合は、シャノン様のプライドを復活させるためのいわば儀式のようなものですので、このままつづけることにしました。


「それではなにか唱えてください。このリリーさんだけに、ですよ」


 わ、わたくしを差し出しますかっ!?


 ともかく、こうしてわたくしは再び牛の姿になるのでした。もぉ〜。


     つづく

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