交差する陰謀
冷たい風が、石畳の上を駆け抜ける。
王族の住まう宮殿の門の前には、二人の怪しげな人物が夜の闇に紛れていた。
「……これをすれば。」
一人が焦りと緊張に震えた声で呟く。
彼らの目的は──。
「仕掛けるぞ。確実にな。」
闇の中で小さな灯が揺れた。
火薬の匂いが、微かに漂い始める。
「アンドレ様、大変です!」
時計の針がちょうど真上を指すころ、公爵家の執事が慌てた様子でアンドレがいるであろう執務室に入った。
「え……。」
執事は今目の前の光景に目を疑った。
そこには最近入ったばかりのアスと綺麗な銀色の髪の女性がいたからだ。
執事は一度、扉を閉じもう一度開けた。そこにはアスと見覚えのある男、アンドレがいた。
「どうした?」
アンドレは冷静に有無を言わせない冷酷な目で執事を見ていた。
「王宮が襲撃されたと連絡が入りました。ご主人様が向かわれているとのことですが、アンドレ様にもご報告をとのことでしたので。」
アンドレは即座に立ち上がる。
「すぐ行くと伝えてくれ。」
その瞬間──
ドンッ!!
大きな音がなったちょうど、王宮の方からだ。
執事の顔が青ざめる。
「火が!」
公爵家からでも確認できるほどの大きな炎が出ていた。
「落ち着け!今から私は王宮に向かう、準備しろ!」
アンドレは王宮に向かった。




