真実の告白③
アンドレがエリアスの自室を去ると、エリアスはこれまでのことを考えていた。
アンドレの『夫』と言う発言が気になっていた。
そして、エリアスにはある仮説があった。「アンドレは実は女性ではないか」と。
剣を扱う姿を見たときも思ったが、鋭く威圧がある剣捌きだったが、その中には男性にはない優雅さや繊細さ、しなやかさがあり、見惚れたのを覚えている。
アンドレは素の自分も受け入れてくれた。
本当は迷惑をかけない為にアンドレの元を離れるべきなのだろう。しかし、それを受け入れられない自分がいた。
アンドレの言葉を嬉しく思い、甘えている自分がいる。
(私はアンドレのことが好きだ。性別などどちらでもいい。愛している。そして、彼を支えられる存在になりたい)
エリアスは満月を見上げながら静かに、確かに決意する。
ここにも、悩む青年がいた。
アンドレは何ヶ月ぶりだろうか久しぶりにネックレスを外す。
男の姿の鋼のように強く威厳を放つ銀色の髪とは違い、星々の光を閉じ込めた指先で触れれば消えてしまいそうな儚い長い銀色の髪が流れる。
どこからどう見ても女性の姿である。
「この姿を見せてもエリアスは受け入れてくれるだろうか。」
小さく失敗を恐れるような問いに答えるものはない。
冷たい風がカーテンを揺らし、アデラを満月の明かりが照らす。まるで、月が答えに導いてくれるような気がした。
「そうだよね。悩んでるのは私らしくない!私はわたしの信念を貫く。誰かに委ねるのではなく、わたし自身で全てを叶えてみせるわ!」
アデラもエリアスをそれぞれ、しかし同じ満月を見上げ決意を固める。
打ち明けたエリアス、変化する役割──。




