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*6

『マジかよ…ルビーちゃん、本当に見えない…』


コロシアム全体を確認するがルビーの姿は見当たらない、すると。


『おわっ!』


蓮也は気付くとこけていた、後ろから足元に回し蹴りをくらったみたいだ。

しかし一瞬だけルビーの姿が見えたがルビーはジャンプし体を丸めながらまた消えた。蓮也はすぐに態勢を立て直し、辺りを見る。



『くそ!全く見えない…ぐっ!』



急に左斜め上からの上段蹴りが蓮也の肩にヒットし吹っ飛んだ、やはり一瞬だけ見えるがルビーはすぐに消える。


吹っ飛んだ蓮也はギリギリ受け身をとり、すぐに態勢を立て直す。


『ちくしょー!らちがあかねぇ!グレンデルヒントをくれ…うっうっうっうっくはぁっ』


ルビーは宙に浮いた状態で蓮也の腹めがけ無数のパンチを連打。そして消える。


さすがの蓮也にも今のはきつかった。

ゆっくり地面へと倒れこむ。

そして倒れこむ蓮也へとグレンデルが近寄った。


『蓮也、苦労しとるみたいじゃのー。そこでヒントじゃ。ルビーは見えないのではない、完全に消えておる。おぬしの勝ち目は出てくる瞬間か消える瞬間のどちらかじゃ。とりあえず魔人化せぬと確実に負けるぞ?』


『サンキューグレンデル!頑張るぜ!』


そう言うと蓮也は立ち。体の中心に力をためる。


『ぬおぁぁぁぁっ!はぁっーーーー!』


すると蓮也の髪はみるみる白髪に。

目はアッシュグレイでギラリとしており。

背中からは濃い灰色の羽が生えていた。


『よし!』


一気に気合いが入った蓮也。


そして後ろ側から右に中段回し蹴りを放ったルビー。


『‼︎』


びっくりしたルビーは即座に消えた。



そう、蓮也はルビーの後ろからの攻撃を受け止めたのである。



『見える!ルビーがどこから出てきて何をするか!でも消える早さに追いつかない!これじゃ触れる事はできない!』


ここからルビーが加速する。

高速での出現と消失。

上下左右、上中下のパンチ、キック。

ここまでくると変幻自在の舞に見える。

残像が残り、ゆらゆらと蓮也の周りを漂う。


蓮也はギリギリで止めるが一瞬の隙をつかれ、右脇腹にキックがヒット。


『ぐっ!がぁぁぁぁっ!あぁぁぁぁ!』


その後何百発もの攻撃が蓮也にヒット。

蓮也はボロボロになり床に倒れこむ。




もう視界はまともに見えない。

グレンデルですら二重に見える。


『‼︎』



『ブゥン!』

ルビーが姿を表す。

その目はすでに煮えたぎる赤いルビーのように光っていた。


『久々にいい運動になったでしゅ。はぁはぁ。お姉しゃま、もう終わりでよろしいでしゅか?はぁはぁ。』


とグレンデルを見るとグレンデルは笑みを浮かべ、黙って手の平を上にし、蓮也の方を人差し指のみでさす。


『まだやる気みたいじゃよ?』


ルビーが蓮也を見るとズタズタのボロボロの蓮也がゆらりと立っていた。


『ぐはっ!はぁはぁ…ルビー…ちゃんぐっ!はぁはぁ…お…おれは…まだ…負けていない…』


その言葉にルビーはキレる。強く歯をくいしばった。


『殺しゅ!』


その一言でルビーの体が深紅のオーラをまとい、両手両足に炎を燃やし消えた。


『ヒュン!』


『まずい!ルビーの奴本気じゃ!やめい!』


さすがのグレンデルでもルビーの本気の速度には即座に対応できなかった…


『ブゥン!』


ルビーは蓮也の真上に現れおぞましい速度で上段回し蹴りをする。

グレンデルは間に合わなかった。




『はにゃーーーー!!』



『‼︎』




ルビーの可愛い声がコロシアム内に響きわたる。

同時にグレンデルはびっくりする!

その光景を目にして。


ルビーの前にはボロボロの蓮也が倒れている。

しかし同時に宙でルビーは後ろから抱きしめられていた。





そう。倒れているはずの蓮也に。





〜ニーズヘッグ内医務室〜




『いっ?いでぇ!あっ!ここは?…』


グレンデルが答える。

『医務室じゃ。おぬし大丈夫か?心配したぞ?』



蓮也は頭を抱えながら起きるとお腹でシュラがスヤスヤと寝ていた。


『おっ!お兄しゃま!しっ!しっ!失礼いたしましたでしゅー!』


と蓮也がびっくりして傷が痛むほどの大きな声で謝った。


『でぇー!いでぇっつ。わかったよルビーちゃん。大丈夫、おこってないから』


ルビーはそれでもなお頭を下げ続けていた。

後押しでグレンデルも謝る。



『すまない蓮也。ルビーのやつ攻撃を止められたのが久々だったみたいでスイッチが入ったみたいなんじゃ。ワシも止めれんかった』



蓮也は準幼女と完全なる幼女から頭を下げられているのを悪い気持ちではなかった。

むしろ気持ち良かったという事は蓮也のみぞ知る。


『いやいや、本当にいいんだよ!訓練だし!

それより感謝だ!なんか技ができるようになったんだからよ!』


と言うとグレンデルとルビーの目つきが真面目に変わった。


『ん?なんなんだよ?2人ともマジな目をして!また俺を殺す気か?』


グレンデルが口を開いた。


『おぬし、あの技はなんじゃ?どこで思いついたんじゃ?ワシは今まであんな技は見たことないぞ!』


と言うと蓮也は少し気を入れ。


『あぁ!これか?』


と言うと部屋の宙にもう1人の蓮也が現れた!ルビーはびっくりする。


『まさか気絶する間際の二重に見えるグレンデルを見て思いつくとは思わなかったよ!その後少し意識するとうっすら先に俺が見えたんだ!それで試した!』


グレンデルは一瞬ぽかんとなりすぐに笑った。

『カカッ!カッカッカッカッ!ハァ…蓮也おぬし本当に面白いやつじゃ。よし!これなら塔の悪魔くらいならなんとかなるかもしれんの!カカッ!』


蓮也は頭を傾ける。


『塔の悪魔?なんだそれは?』


グレンデルは嬉しそうに答えた!


『ニーズヘッグ内の塔を拠点とする悪魔じゃ!ワシらよりレベルが高いから拠点を荒らしに来たと襲ってきよる。そこで修行じゃ!』


蓮也はグレンデルに質問した。


『グレンデル、塔の悪魔なんて強いんじゃないのか?戦えるのか?』


グレンデルは答えた。


『次からはツーマンセルじゃからの。なんとか力を合わせればいけるだろ?カカッ!』


蓮也はまた強くなれると確信し、こころよく塔への修行を了解した。


そしてふと、ルビーちゃんを見るともう1人の蓮也を指でいじっていた。蓮也はクネクネと照れている。


『お兄しゃまは分身しても変態なんでしゅね…』


悲しそうに蓮也に訴えた。

蓮也はすかさずそっとしといてやってくれと言いつつ、塔に向かうため英気を養うのであった…

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