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『クワァーーーーー!』
一瞬の出来事であった。
ベビーキマイラは尻尾を切られ、地面をのたうちまわる。
そこには白髪で綺麗なアッシュグレイ色の瞳。身体中からはかすかに白い霧のようなオーラがでた蓮也がニヤッと笑いベビーキマイラの尻尾を持って立っていた。
そう、蓮也はベビーキマイラの尻尾を手刀で切ったのであった。
蓮也はのたうちまわるベビーキマイラを蹴り上げ、宙へと飛んだ。
そして大きく振り上げた脚でかかと落としをしベビーキマイラを地面に叩きつけた。
『ギャウ!クゥゥゥゥ…ゥゥ』
ベビーキマイラは動かなくなった。
一瞬であった。
するとベビーキマイラの体はキラキラと光が蒸発するかのようにベビーキマイラは消えて行った。
神童蓮也はグレンデルを見た。
グレンデルは笑みを浮かべていたが真剣な表情に蓮也を見る。
そう、蓮也からの殺気にグレンデルは少しばかり戦闘態勢に入った。
『ヒュン!』
蓮也は瞬間移動したかのような凄まじいスピードでグレンデルに近づき、グレンデルの腹めがけ正拳突きを放つ。
『ビシッッッッッ!』
『‼︎』
グレンデルは正拳突きを人差し指のみで止める。
グレンデルは瞳を深い、闇のような赤色に染め。
『蓮也、あまり図に乗るなよ?ワシを怒らせるな』
と一言放ち、次の瞬間蓮也の瞳は真っ白になり地面に倒れた。
何が起きたのわからなかった。
『カカッ!良い闘争心じゃ。やはり実力ともにワシの見込んだ人間じゃ。早急に契約の儀式の準備じゃ』
そういうとグレンデルは蓮也を担ぎ空を飛び、ニーズヘッグへと向かった。
〜ニーズヘッグ〜
『クゥー!クゥー!クゥー!』
蓮也はベットの上で目を覚ます。
頭が割れそうに痛く、記憶も曖昧だった。
覚えているのはベビーキマイラに殺されかけた所まで。
『う、うぅ…頭が痛い。で、なんでお前がここにいんだよ?』
と言うと蓮也の胸元にはさっき戦っていたベビーキマイラが蓮也の頬をペロペロと舐めていた。
『おいっ!やめろ。くすぐったいじゃないか!』
とベビーキマイラの頭を軽く叩く。
『キュー…』
するとそこにグレンデルが現れた。
『おやおや、やっとお目覚めか?そして殺されかけたベビーキマイラに動物虐待をしておるのか?カカッ!』
『動物じゃない。悪魔だ!』
と素早く蓮也はグレンデルに突っ込む。
『冗談じゃよ。カカッ!そいつはお前がここについてからずーっと入り口で座っておったからワシが中に入れたのじゃ。記念すべき第1号の配下じゃの。カカッ!』
蓮也はすぐに質問した。
『こいつが俺の配下?どう言う事なんだ?』
グレンデルは答えた。
『デモンズガーデンの世界は完全なる縦社会じゃ。実力、知識、レベル、それを見て、体感して上か下かを感じるのじゃ。まぁわかりやすく言えばこのニーズヘッグ内でワシに逆らえる悪魔は一体もおらん。そういうことじゃ』
蓮也は説明を聞き納得した。
そしてベビーキマイラを見た。
『そうか…ま、まぁよろしくな。』
と言うとベビーキマイラはキョトンと床に座っていた。
そうしているとコンコンとドアがノックされた。
『入れ!』
とグレンデルがゆうとドアが空いたその先には小学校高学年くらいの大きさのとてつもなく可愛らしく、そしてとてつもなくグレンデルにそっくりな悪魔がそこに片膝をついていた。違いと言えば髪型がクセ毛のボブっぽい感じの髪型だけだった。
『失礼しましゅ!姉しゃま!契約の儀式の準備が整ったみたいでしゅ!報告にまいりましゅた!』
とその幼女悪魔はハキハキと言った。
『そうか、報告ありがとうルビー。すぐに向かう。おぬしは持ち場に戻れ!そしてルビー!そろそろその話し方を治さぬか』
とグレンデルは言うと。
『失礼しましゅた!言葉使い、意識しましゅ!それでは持ち場に戻りましゅ!』
グレンデルはため息をつきながらその幼女悪魔に背を向け手を上げた。
そこにすかさず蓮也は。
『おいグレンデル。あの可愛らしい女の子の悪魔、お前の妹か?……うっ!くっ!』
するとなぜが蓮也の首は締まり宙にうく。
ベビーキマイラはルビーに向い威嚇する。
『人間風情が姉しゃまになんて口のききかたをしていりゅ!殺しゅぞ!?』
とルビーの瞳は真っ赤に染まり蓮也を睨んでいる。
『ルビー!やめぬか!』
その一言で蓮也の首は解放され、ベットに落ちた。そしてすかさずベビーキマイラが蓮也へ近づく。
『し、失礼しましゅた姉しゃま!しかしこの人間、姉しゃまに無礼な言葉じゅかいを!』
すかさずグレンデルが。
『よいのじゃルビー、蓮也は人間じゃが特別な客人なんじゃ。ルビーも蓮也とは仲良くするんじゃぞ、お兄さんと思ってな』
するとルビーが。
『は!姉しゃまの命令となれば従いましゅ。蓮也兄しゃん。これからよろしくでしゅ』
と言うと握手を求めた。
『蓮也、先ほどのルビーの無礼を許してやってほしい。ルビーはワシに溺愛なのじゃ。妹みたいで可愛らしく性格も良い。ちょっと幼稚な喋りかたじゃがよろしく頼む』
蓮也はグレンデルの言葉で落ち着いた。
しかし、少し様子が変だった。
『ルビーちゃんよろしくな。ほんと可愛いな!』
蓮也は今までにない爽やかな笑顔でルビーと握手をした。
ルビーは少し照れながら握手をする。
グレンデルは少し違和感を感じながらも話を続けた。
『よし!2人も仲良くなった事じゃし、すぐに契約の洞窟へ向かうぞ』
グレンデル、蓮也はルビーと別れ、契約の洞窟へと向かう。
その道中。
『なぁグレンデル。ルビーちゃんとはいくつ違いなんだ?』
その問いにグレンデルは少し考え答えた。
『そうじゃのー、詳しくはわからんがワシが今年で685歳じゃから多分300歳さぐらいではないかの?』
『へ?』
グレンデルの答えに蓮也は『へ?』としか言えなかった。
『なんじゃ蓮也、おぬしまさかルビーのような幼女が好きなのか?カカッ!』
グレンデルの問いに蓮也は焦りながら答えた。
『な、何を言うんだグレンデル。感違いするな!俺には妹がいて、それに子供が好きなだけだ!』
『カカッ!まぁどうでも良い。ワシには関係のない話じゃ、それにおぬしとルビーは280年近く年の差が離れとるからの、おぬしの方が弟じゃな。カカッ!』
『どうでも良いってどう言う事だよ?それに見た目は俺の方が体はでかい。だから俺が兄貴だ!』
『妹よりも弱き兄か、わらわせるな!カカッ!』
ほんとにどうでもいい話をしながら契約の洞窟へと向かう2人出会ったが、その2人の感じは出会った頃よりもちょっとは打ち解けたようにみえたのであった。
〜契約の洞窟〜
中はうす暗く少し湿気があり、両サイドにある蝋燭が洞窟内の道を照らす。
奥へと進むと、祭壇がありその下には 魔法陣が描かれてある。そして祭壇の下には男性の悪魔が立っていた。
『私の名はファニール。契約の洞窟の見張り番ををしておる。お前が蓮也か、話は聞いておる。頑張ってグレンデル様と大祭で活躍するんだぞ!そして、間違えてもグレンデル様にご好意をもったりするなよ!?』
それを聞いた蓮也は。
『ファニールさん。悪い冗談だ。そんな事あるわけないだろ?』
それを聞いたグレンデルはほんの少し表情が暗くなったがそれは誰も気付かなかった。
『くだらん事を言うなファニール!それより早く契約の儀式をはじめるぞ』
するとあたりの蝋燭は消え、魔法陣の周りが赤色炎でつつまれた。
ファニールが契約の儀式を始めた。
『あぁ大魔王様!お目覚めください!そしてしかと見届けてください!これより契約を交わす悪魔とその人間を!そしてその契約の接吻を!』
『………は?』




